GB4にもHK22を使用したカバーが搭載されました。

今回はハイブリッドカバー。

今までソリッドとパールはあったので、これで3タイプのカバーが揃った事になります。

 

コントロール性や安定性の高さによる「意のままに扱える感」が美点のこのシリーズ、HK22によってブレーキとバックエンドが強化されているのでしょうが、GBシリーズの美点とHK22の特徴がどのようにバランスされているのかが注目する点です。

 

 

 

【カバー】

HK22-GB12.0 Hybrid

 

GB4シリーズでは共通のカバーであるGB12.0です。

これのハイブリッドでHK22ベースカバー。

中くらい~ちょい弱くらいの強さです。

 

パープル/ブラックのボールカラーも相まって、スキッドは軽く、動きはスムーズに見えます。

 

これに1500番ポリッシュの仕上げ。

強さ・カラー・HK22・表面仕上げ、これは嫌いな人はいないんじゃないかって仕様になってます。

 

 

 

【コア】

Enhanced V2

 

いつものV2コアです。

 

 

 

【所感】

動きが軽い。全体的にスムーズだけどブレーキからバックエンドはちょっとシャープ。

 

・スキッド

ちょっとだけ長めです。

弱いってわけじゃなく、中くらいの強さのボールとしては非常に扱いやすい感じです。

「意外と強いぞコイツ・・・」とは決して思わないような感じ。最近この感想多いよね。

カラーのおかげもあり、軽いスキッド感です。

 

・ブレーキ

やや長い距離で止まります。止まりながら進む感。

この縦のオイルの切れ目や横のドライエリアで急激な動きをしないレスポンスは非常に扱いやすいです。

かといってユルいって感想にならないのがこのボール。

ちょうど扱いやすく止まり、ちょうど都合よく向きを変えます。

この特性にホレて僕はLSのボールを投げてるんです。

 

ただやはりHK22のおかげで気持ちレスポンスと安定性は高まってます。

しかしシリーズの印象が変わる程の変化ではなく、GBらしさを活かしながら上手く特性が融合されています。

 

・バックエンド

ややシャープさを感じるバックエンドです。

しかし決してカドが立つようなキレや暴れはなく、スムーズでややコンパクト目な曲がりです。

曲がり幅的には大きくないですが、ちゃんと「曲がり」は見えますので戻り感も適度にあります。

 

・オイルへの強さ

中~中の下って感じです。

ミディアム~ミディアムドライに適合します。

 

 

 

GBシリーズらしく非常に扱いやすいボールです。

それに加えて今回はHK22のおかげで若干のシャープさやメリハリがプラスされています。これが超良いです。

 

ブレーキの安定感に適度なレスポンスと戻りがプラスされた事で、インサイドへの対応も容易になってさらに幅広い用途へ対応するようになりました。

 

 

 

【GB4パールとの比較】

ちょっと前のボールではありますがシリーズ前作、今でも信頼して使用しているボウラーも多いGB4パールとの比較です。

GBシリーズで言ったら前作はGB2じゃないか疑惑がありますが、GB4シリーズって事で細かい事は気にせずいきましょう。

ここでは今作GB4ハイブリッドは「ハイブリッド」、

GB4パールは「パール」と呼称します。

 

 

・スキッド

ほんの少しだけハイブリッドの方が長いです。

普通ならパールの方が長いもんですが、スキッド後半でパールの方がキャッチを感じました。

 

・ブレーキ

止まり方や向きを変える力に大差はありませんが、パールの方がトラクションの強さを感じ、若干の失速感もあります。

ハイブリッドはスムーズでキビキビ動く印象。

パールが劣るとかではありません。このトラクション特性によって滑り感の減少や高い安定性に繋がる場合もあります。

 

・バックエンド

パールはブレーキ手前で失速感があった場合はバックエンドの動きが弱まる印象。

でも手前のオイルを使って走らせるとアグレッシブで割と大き目な曲がり幅。

ハイブリッドは前述した通り、カドが取れたスムーズでコンパクトなキレ。

 

・オイルへの強さ

同じくらいだと思います。

ただ、強さの差ではなく、スキッドやトラクション性能から考えられる適正としてはパールの方がハイブリッドよりオイルが必要かなって思います。

 

 

 

パールとハイブリッド、カバータイプ通りの特性差が出るかと思いきや、そうではありませんでした。

これはカバータイプよりHK22の有無というベースカバーによる特性差が出たように思います。

 

GB12.0、ブランズウィック製になって殆どのボールはスキッドが出るようになって非常に扱いやすくなる中、このカバーだけはオイルが薄いエリアでのキャッチ感がありました。

これは良くも悪くもであり、欠点ではなかったんですけど、僕にとっては走りとバックエンドを損なうような感じがして悪い意味で気になる点ではありました。

この点が今回HK22の採用によって一気に改善されたと考えられます。

 

HK22によってスキッドの後半とブレーキで失速感が無くなり、バックエンドのリアクションが扱いやすく素直になったのが今回のハイブリッドって感じです。

 

勿論、オイルをしっかり使って先でもしっかりボールを動かす事が出来るタイプにとってはパールを好むケースもあるでしょう。

 

僕にとってはラインナップの同居とかではなく、GB4パールの位置にGB4ハイブリッドが置き換わるかなって思います。

タイプによる適正でどちらか合う方を選択すれば良いでしょう。

 

【用途・適正】

・ミディアムコンディション全般に対応します。

 

・最近多い「強めのパール」の次に投げるボールとしてだったり、「一番弱いボールを投げる程ではないけど・・・」って時にぴったりの強さです。

またそのバランスの取れた性能と扱いやすさで、安定性が欲しいシビアなコンディションでも頼れるボールになるでしょう。

 

・僕はラインナップの下から2番目で使用します。

ストローカータイプは一番下としても使用出来るかもしれません。

 

・ストローカータイプにとって柔らかいキャッチとコンパクトでシャープな曲がりは、タイトなラインやアウトサイドでの投球で抜群の安定性を感じて頂けます。

また、HK22によって高まったレスポンスのおかげでドライエリアで安定して止まるようになりましたので、ちょっとドライに触れさせるようなラインでも扱いやすくなってます。

 

スピードが遅めのタイプにとってはメインボールやベンチマークとして使用する事が出来ます。

 

・ハイレブタイプにとって、GB4やGB4パールは意外と曲がりが大きく出るように感じる人は多かったのではないでしょうか。

今回のハイブリッドは手前のキャッチが軽くてブレーキも柔らかく、GB4に扱いやすさを求める場合は良さを感じて頂けると思います。

あらゆる場面でメインとしての使用が出来るでしょう。

 

 

・大きく曲がるというボールでもキャッチが強いボールでもなく、コントロール性能が美点のこのボール、回転よりスピードが大きく上回るタイプにとっては動きが出にくいと思います。

サンディングしてもいいんですが、それなら他のボールを選ぶ方が間違いなさそうです。

 

 

 

【総括】

GBシリーズならではの一歩秀でた安定性や扱いやすさを備えており、スキッドやオイルキャッチ性能の適正化にHK22が役立っている事で適度なメリハリと安定性のバランスが取られています。

 

結果として汎用性が増し、ミディアムコンディション下で非常にバランスが取れたパフォーマンスを発揮するボールとなっています。

ボウラータイプによって「中盤~後半用」「ベンチマークとして」「タフな状況で有力な選択肢」等、いずれにしてもラインナップ内の重要なポジションで活躍するボールでしょう。

 

おわり。