3つ目のアルティマはハイブリッドバージョンです。
ハイブリッドカバーのボールが徐々にラインナップに増えてきました。
評価の高いアルティマのハイブリッドという事で、このボールにも期待が高まります。
【カバー】
AGGRESSION NE HYBRIDです。
お馴染みのNEのハイブリッド。
このカバーはザ・スコーピオンハイブリッド以来のカバーかな?
これの#2000ポリッシュ仕上げ。
カラーはあんまり見ない配色ですね。
グラファイトというグレーっぽい色がソリッド、コバルトとキャンディーアップルの2色がパール。
【コア】
MODIFIED ULTIMA。
いつものアルティマコアです。
広いフレア幅によって転がりやキャッチ感の安定性が高く、非常に頼りになるコアです。
【所感】
ややメリハリ感がありますが、全体的にクセの無い軌道です。
対称コアでこの性能ならば多くのボウラータイプに適合しそうです。
・スキッドは強めのハイブリッドカバーの割には直進性があり、フッキングポイントまで容易に届かせる事が出来ます。
カラーのおかげで転がりは視覚的にも強く見えて滑っている感じもありません。
・ブレーキはややはっきり目に止まります。
コアの特性も勿論表れているのですが、ポリッシュでパール2とソリッド1というハイブリッドカバーによる特性も出ている部分です。
ブレーキにソリッドが入ったカバーによる安定感が足されていますのでしっかり止まって向きを変える動きに繋がっています。
・バックエンドの初期にややカドが出るようなキレがあり、戻り感の強さが感じられます。
そこからは自然な軌道イメージで、動くけど暴れ感は抑えられているように思います。
キレが出るコアで言えばワンコアが筆頭ですが、それと比べるとオーバーリアクションとなる場面が少なくてポケットへの収まりの良さが特長です。
・オイルへの強さとしてはそこまで強くは感じず、ここは表面仕上げのおかげもあるかと思います。
大体ミディアムコンディション~多少オイリー目な状況でも有効です。
【アルティマパールとの比較】
パールバージョンであるアルティマパールとの比較です。
・スキッドは長さ自体はパールの方がボール半個分くらい長く感じる場面が多いですが、正直そんなに大きく変わりません。
やはりマルチカラーという事もあり滑り感も少なく、安定してて汎用性の高いスキッド性能という点も同じです。
・ブレーキ感はハイブリッドの方が強く確実に止まるイメージです。
ここはパールにソリッド感がちょっと入った感じ。ハイブリッドなのでそのまんまですが。
・バックエンドはパールと大きな差は感じません。
戻り感と曲がり幅は若干大きくなっています。
動き出しにメリハリ感があり、対称コアらしい収まりの良さが扱いやすいです。
・曲がり幅はパールよりやや大きいです。
僕で立ち位置的には2枚ハイブリッドの方がインサイドからの投球になります。
今回はハイブリッドとパールの比較でしたが、パールに比べてハイブリッドは同じ軌道イメージのまま全体的にリアクションが強くなったような仕上がりでした。
ソリッド、ハイブリッド、パールの比較は、
ソリッドが一番オイルに強く安定型
ハイブリッドが一番リアクションが強い
パールが一番走りが強くドライ寄り
という感じで、カバーストックなりの性能をしっかり表現したラインナップとなりました。
【用途・適正】
・ミディアム~ミディアムオイリーな状況に適合します。
・トーナメント等では幅が出てきた時間帯から長時間使用出来そうです。
このボールの後にアルティマパールがあると同じような軌道イメージのままにややドライな状況まで攻める事が可能で、とても実戦的なラインナップだと思います。
・ラインナップ内では中間~やや強めくらいの強さで、ベンチマーク的なポジションでも使用出来ます。
適合するボウラータイプとしてはストローカータイプが一番に挙げられます。
やはりオイルに流されない転がり、ブレーキの強さ、収まりの良さはストローカータイプにとって都合の良いボールとなります。
また、強めのリアクションの割に走りが損なわれておりませんのでちゃんとオイルを使えばスピードが遅めなタイプのボウラーでも良さを感じて頂けるはずです。
パールはハイレブタイプにとってのパールカバーのメインやベンチマークとしての使用に適してましたが、ハイブリッドはストローカータイプのメインボールとして適していると思います。
【総括】
ハイブリッドカバーとなりましたが、どちらかと言うとパール寄りでバランスが取られた性能でした。
強いリアクションながらも扱いやすい走りと適度なオイルへの強さが高い汎用性に繋がっています。
ハイブリッド・対称コア・強めというボールは現状のレジェンドスターのラインナップで無かった部分なので、この穴が良い感じに埋まりました。
アルティマシリーズで3種のカバーが揃いました。
どのボールもアルティマコアの強い転がり特性や収まりの良さが共通して感じられながらもそれぞれのカバーの特長を引き出したボールです。