新しいウレタンの登場です。
コアがニューコア、カバーはパールウレタンですが、カラーが変わっています。
2022年に入ってザ・ワンウレタンとブラックウィドーウレタンが出たばかりのタイミングですが、また違う性能のコアを搭載という事でこれも嬉しいボールではないでしょうか。
【カバー】
Pearl Urethane
赤いです。
なんだかめちゃめちゃイイ色してるんですよ。
実績のあるパープルパールのカバーからの単なるカラーチェンジだと思います。実際の所どうなんでしょ。
【コア】
ニューコアですね。
スペックも面白いです。
RG2.558、Diff0.051、Mass0.014。
このコアにポリッシュのJuicedかSemtexのパールかハイブリッド被せたボールが投げてみたい。
【所感】
素直なスキッド特性と扱いやすい軌道です。
パープルパールウレタンのLEDコアより強い非対称コアが搭載されていますが、大きく軌道イメージが変わっているわけでもなくて簡単に言うと曲がりが大きくなったパープルパールウレタンって感じ。
・スキッドは素直で特にクセもありません。
強いコアのウレタンにある「え?そこで止まる?」感がありません。RG値が高めなのが良いんですかね。
でも転がり感は不足してる感じではありません。既にワンコアとガスマスクがラインナップにありますので、性能が明確に差別化されてますし良いのではないでしょうか。
・ブレーキ感はややはっきりしてますが、パープルパールウレタンと比べてあまり大差ない感じです。
オイル上では余計な動きを見せず、ドライではしっかり反応してパールウレタンらしい印象です。
・バックエンドはウレタンらしくアークでスムーズ。
非対称だからといってあまり特徴的なイメージは感じず扱いやすさを第一に感じます。
曲がり角度だけ若干大きく、ピンアクションに対して良い効果をもたらしているかと思います。
・オイルへの強さはウレタンの中でもそこまで強くない中程度のものかと思います。
キャリーやオイルが長いエリアでは普通に流されます。
下でまた詳細を書きますが、パープルパールウレタンのブレーキから先の動きを強化したような印象を受けました。
ニューコアではありますが動きに違和感のようなものを感じず、自然に受け入れられて動きの予想もしやすいです。
これはハイレブプレイヤーやトーナメントプレイヤーにとっては有力で新たな選択肢となり得るボールです。
【パープルパールウレタンとの比較】
皆さんの気になる所その1ですね。
このボールとの使い分けが有効なのか、明確に差別化出来るのかです。
・スキッドは若干レッドパールの方が短いです。若干です。
僕の第一印象は「パープルとだいたい一緒」です。そのくらいの若干っぷりです。
ただ、後述するブレーキ感によって明らかにパープルより短く感じる場面もあるかもしれません。
・ブレーキ感や向きの変わり方はパープルとイメージは同じようなものですが、ややしっかりはっきりしてる・・・気がする。って感じです。
先の状態がフレッシュであればあるほどその差は顕著に表れると思います。
・バックエンドが一番違いを感じる部分です。
曲がり幅は明らかに大きくなっており、その曲がり角度の強化はピンアクションの向上に直結しています。
動画ではメッセンジャーの映像もありましたが、あれはあえてその映像を選定しているわけではありません。
全てのボールで撮影は最低限のストライクの映像数しか撮りません。タップの映像を入れない代わりにリアルなストライクしか採用しません。
ウレタンにしては横にピンが飛び、ピン同士の絡みが良かった印象です。
立ち位置はパープルよりレッドの方が2~3枚内になります。
結果として、パープルパールウレタンとの明確な使い分けは僕の球質では場面を選ぶ印象です。オイルパターン等によります。
逆に言えばパープルパールでもレッドパールでもイケる場面があるという事です。
勿論適合するボウラータイプやコンディションが完全に同一なわけではないですが、好みで選んでも良い場面が割とあるという事で、プレイヤーにとって好みの攻め方や好みのイメージで選べるのでシンプルに選択肢が広がったと言って良いと思います。
そもそもウレタン自体が場面を選ぶボールなので、その場面の中でも細分化して正しく使い分けられるならばこのボールを使う事で優位性を感じて投球出来る場面が増えるでしょう。
僕よりもっと高いRPMのプレイヤーはより差を感じるでしょうし、ラインナップ内でのウレタンの重要度が高くなりやすいので、さらに明確に用途を見出せるでしょう。
【ブラックウィドーウレタンとの比較】
ピンクのやつです。
気になる所その2です。
・スキッドはウィドーの方が短いです。転がりやフレア幅等の要素によるものでしょう。
・ブレーキ感もウィドーの方がはっきりと強く、向きの変わり方も強いですね。このドライエリアでの止まり方が比較した時によりスキッドの差を大きく感じやすい点です。
・バックエンドもウィドーの方が強いです。曲がり形状自体に大きな差はありませんが、曲がり角度が大きく戻り感がやや強化されています。
・オイルへの強さはウィドーの方が若干強い気もしますが、それでもカバーは同じウレタンパールです。そこまで大きな差は無いように思います。
ウィドーも平気でキャリーに流されます。そりゃパールウレタンですから。
大きな差としては向きの変わり方の強さです。
レッドパールはドライで反応はしますが、止まり方がマイルドです。
ウィドーはドライでレッドパールより強く止まり、しっかり目に向きを変えます。
この点が曲がり幅の差に対して一番影響している部分かと思います。
レッドパールの各種ウレタンとの使い分けは有効と考えられます。
性能が被るボールが無く、用途やボウラータイプで明確に選ぶ事が出来る製品ラインナップとなっております。
今回のレッドパールウレタンのおかげでまた一つ有効な選択肢が増えた事でスポーツコンディションにおける優位性がさらに高まったと言えます。
【用途・適正】
・ショートやミディアムの長さのスポーツコンディションが主な用途になるかと思います。
・またウレタンの有用性が高い左投げのプレイヤーにとっては先の動きが大きめのパールウレタンという事で汎用性の高いボールとして活躍するでしょう。
・弱い順から、パープルパール→レッドパール→ウィドーウレタン
というランナップです。
ここにソリッドウレタンのザ・ワンも合わせればウレタンが必要なコンディションの攻略にはかなり役立つでしょう。
・手前で悪さをせず先の動きが出るウレタンという事で、パールウレタンの特徴が良く出ているボールです。
初めてウレタンを投げてみようかという方や、ショートやスポーツコンディションに挑戦する方にとっては性能の特徴や良さを感じて頂くにはもってこいなボールだと思います。
・パープルパール、レッドパール、ウィドーウレタン(ピンク)の強さの差を表すと、、、
ウィドー>>>>>>>>>>>レッド>>>>パープル
って感じ。ちょいパープル寄り。
今まではパープルとウィドーの差が大きかったので、その間にレッドが入る事でボールチェンジの失敗が減ると思います。
【総括】
強いパールウレタンであるブラックウィドーウレタンと対になるボールです。
パープルパールを所有する方にとってはパープルとウィドーの間になります。
パープルを持っていない方や買い逃してしまった方には、代わりと言ってはアレですがこのレッドも充分な仕事をしてくれるでしょう。
ハンマーは実戦的な性能のボールを多くラインナップしていますが、今回このレッドパールウレタンでさらにトーナメントプレイヤーの武器が増えましたね。