ソリッドカバーだった前作GB4のパールバージョンです。

ベースのカバーはGB12.0で変更無し。

この仕様変更は非常にシンプルで分かりやすい。

 

ルビー/スモークというあまりないカラーがカッコいいですね。 

このスモークというカラー、まぁグレーなんですが、ウェブパールに使用されていたカラー。

ウェブパールもかなり良かったですし、このカラーのボールは今のところめちゃめちゃ良い印象です。

 

このゲームブレイカー4パール、アルティマブラックと同時に発売なんですよね。

アルティマブラックの注目度に隠れそうな気もしますが、このゲームブレイカー4パールも逃すのはもったいない仕上がりになってます。



【カバー】

GB12.0 Pearlです。

中くらいからやや弱めといった強さです。

旧工場時代からゲームブレイカーシリーズは様々なカバーで発売されてきましたが、個人的にはGB12.0が一番扱いやすい強さでEnhanced V2コアの特性が良く出る最高のマッチングです。

その昔、GB3 Black/Blue というボールはGB12.0のハイブリッドで、やはり当時のシリーズ中でもかなり良い動きが目立っていました。

 

今回パールという事ですが、これも良い感じです。

 

  

【コア】

Enhanced V2 コア。

いつものV2コアです。良く転がりますが手前は強すぎず、先の動きも非常に高いコントロール性能。

特長ある動きというよりは扱いやすさを一番に感じ、対称コアの代表格なコアですね。

 

 

 

【所感】

凄くシンプルに、「GB4がパールになった動き」って感じ。

ソリッドカバーだったGB4のスキッドが長く直線的になり、先の動きもはっきりして全体的にメリハリ感が増しました。

 

・走りは体感でボール1個分くらい奥までスキッドします。

パールになった事により手前のオイルが多少薄くなっても手前で捕まりにくくなりました。

 

・スキッド後半からのブレーキ感はGB4に似ていますが、ややはっきり止まるようになりました。

オイルの濃淡に反応しやすくなったとも言えます。

反応しにくいから良いってものでは決してないですし、用途としてはミディアムコンディション中心なのでこの場合オイルの濃淡は読みやすい方が基本的に良いと思います。

なので好印象です。

 

・バックエンドもややシャープ目な軌道イメージです。

戻り感もあり、汎用性は高いのではないでしょうか。

あくまでその動きの大きさはプレイヤーの予想の範囲内であり、高いコントロール性能を感じさせます。走りと止まりが自然で良好なのでその先の動きも自然で予想しやすいんですよね。

 

ゲームブレイカーシリーズはまさに「意のまま」という言葉通りの極めて高いコントロール性能が特長です。

今回は弱めのパールという事でそこにメリハリ感が足されたようなイメージです。

 

バランスが取れてて汎用性が高く、パールとなればこのボールが活躍する場面が非常に多いのは容易に想像出来ますね。

 

 

 

【ゲームブレイカー4との比較】

・スキッドはちょっと長い

・オイルの濃淡には反応しやすくなった

・バックエンドはシャープ

・曲がり幅はちょっとだけ小さいかな?

・オイルへの強さは少し弱い

 

といった感じ。ベースが同じカバーなので単純にソリッドカバーとパールカバーの特性の差が出た感じです。本当にそれだけ。

ここまで素材の変更によるパフォーマンスの変化をシンプルに感じ取れるボールも珍しい。

 

曲がり幅の違いとしては、僕は2枚GB4より外に立ちました。

工場が変わった恩恵を大きく受けたボールの一つとしてこのGB4が挙げられます。

バックエンドの動きがかなり強くなったんです。

スキッド性能の向上で手前での無駄なパワーロスが無くなった為だと考えてます。

バックエンドの持続性と転がりが増して曲がり角度が大きくなりました。

 

なのでこのGB4とGB4パールを比較した時にパールの方が曲がり幅は大きいだろうと思ってましたが、いざGB4を投げるとバックエンドの強さに改めて驚かされました。勿論弱めのカバーという要素も大いに作用してる結果ですけどね。

 

GB4との使い分けも強くお勧めできます。

GB4で手前で捕まったり、先のリアクションが弱くなったタイミングがGB4パールが丁度活きる場面です。

GB4からのボールチェンジじゃなくともこのボールのクセの無い動きならどのボールからのチェンジでも動きの予想はしやすいかと思います。

他のボールとの連携という意味でもこのGB4パールの特性が有効に働いてます。

 

 

 

【ゲームブレイカーアシンメトリーとの比較】

GB4との比較にばかり目が行きますが、GBアシンメトリーはGB12.0パールに非対称のV2コアを使用したボールです。

同カバーでコア違いという事で、これも良い比較かと思います。

 

・スキッドは同じくらいの長さ

・止まり方も同じような感じ

・バックエンドはシャープですが、向きが変わってからもう一段階パキっと食い込むような感じ

・オイルへの強さは同じくらい

・曲がり幅はGB4パールよりちょっと大きい。2枚インサイドに立つ。GB4と同じくらい

 

って感じ。

曲がり形状と曲がり幅が変わって、オイルへの強さやスキッドに明らかな差は見られませんでした。

転がりやトラクションがアシンメトリーの方が強いようにも見えます。

明るい2色のマーブルカラーという事もあり、視覚的な問題も関係してるかと思いますが、特にバックエンドの転がりは軸移動のスピードがBG4パールと違う感じがします。

これが非対称コア故の特性であり、曲がり形状の違いになっているのでしょう。

 

GBアシンメトリーを今気に入って投げている人にとってのGB4パールは用途に明確な差を付けづらいかもしれません。

 

 

 

【用途・適正】

・ミディアムコンディションを中心に幅広い状況に対応します。僕で19ml~25mlくらいで使います。

 

・トーナメントでは中盤以降の外が枯れてインサイドのオイルを追うような状況で非常に有効に使用出来そうです。

直線的で安定したスキッド特性は狙いのフッキングポイントまで走らせるのが容易で、自然で動きの予想がしやすいバックエンドは難しい状況でも信頼感が持てます。

 

・ちょい弱なパールなので勿論オイリーなエリアやキャリーには流されます。オイルに弱い事は悪い事ではありません。オイルコンディションを読み取りやすいのである意味良い事でもあります。内壁を感じやすいと考えればメリットですよね。

 

 

スペアを除いた5個のラインナップでは真ん中か下から2番目くらいのボールになります。

ちょっと弱いボールとも読み取れますが、ドライなエリアが動きから判断しやすく、またリアクションはややはっきり目な動きの為、明らかにオイルに流されるようなコンディションでなければむしろこのくらいの強さの方が使いやすくて出番は多いのではないでしょうか。

 

適合するボウラータイプとしては、あまりボウラータイプを選ばず多くのボウラーにマッチすると思います。

トーナメントプレイヤーにお勧めなのはもちろんですが、ボールスピードが速くないタイプのメインボールとして特に良さそうです。

ハイレブ等のインサイドが得意なタイプにとっては高いコントロール性能とバックエンドの動きを両立したこのボールはかなりの武器になりそうです。


その反面、スピードが回転を大きく上回るタイプのボウラーにとっては曲がりが不足するように感じやすいかもしれません。

 

 

 

【総括】

ソリッドカバーであったGB4のパールバージョンですが、コントロール性能の高さをはじめとするリアクション特性をそのままにパールらしさが感じられる仕上がりです。

 

ラインナップの中間から下の広い範囲を担う事ができ、非常に広い用途でコストパフォーマンスにも優れたボールです。