超ピンクです。

ハンマーのパールウレタンといえばパープルカラーでしたが、今回はピンク。

どんな心境の変化なんですかハンマーさん青や赤や黒じゃだめだったんすか。

 

カラーの変更はありますが、その他の部分に関してはカタログ上このボールは過去にも発売していたブラックウィドーパープルパールウレタンと同一スペックです。表面仕上げは違うのかな。まぁ、ほぼ同じ。

 

 

 

【カバー】

パールウレタンです。

見ての通り、ハデな色してます。可愛くて良いです。

今までのパープルに対してカラーの変更がパフォーマンスにどう変化をもたらすのか。

仕上げは800番。強い仕上げです。


【コア】

ガスマスクです。

1月に発売されたザワンウレタンと同様によく転がるコアです。

ワンコアと比べるとガスマスクの方はより手前のトラクションが強いイメージです。

 

 

 

【所感】

手前の転がりの強さが非常に出ている印象です。

同一スペックであるはずのBWパープルパールウレタンとは少し違うパフォーマンスです。これについては後ほど。

 

スキッドは短く、これはコアの強さや表面仕上げの強さによるものが大きいです。

短いと言ってもオイルあれば走りますけどね。

ドライエリアでのブレーキ感のレスポンスが良いので感じ方によっては見た目よりスキッドが短く感じるかもしれません。

 

転がりは非常に強く、しっかりキャッチしながら寄る印象です。

 

バックエンドはウレタンらしくスムーズです。

全体的な動き幅はウレタンとしてはかなり大きく出るものの、レーン中盤からの動きが強く出ていますのでバックエンドだけでの戻り幅という点では過剰に大きくはなく、あくまで強いウレタンといった感じです。


特長的だったのが、ソリッドウレタンのようにドライエリアに差し掛かった時の柔らかく寄りながら走るような感覚があまりありません。

パールウレタンで転がりが強いコアだからかな。

ブレーキがかかったら一定の曲がり角度で持続的に曲がり続けるような感じです。

 

ウレタン特有のスムーズでアークな動きではあるんですが、コアの動力の強さをよく感じとれるような動きです。ふわふわゆるゆるじゃないというか。

 

レーン中盤からのトラクションの強さが全体的な動きの中でも強調されています。

パールウレタンなのでオイルが薄いエリアでしっかり反応してくれます。

そこからの動きも転がりが強い曲がりなのでオイルがあるエリアと無いエリアの読みやすさに加えてポケットヒットのしやすさや安心感も備えています。

 

オイル対してはウレタンカテゴリのボール内ではかなり強い部類に入ります。

 

確かに色々と強いんですが、あくまでパールウレタンなのでソリッドウレタンよりはオイル上のトラクションは弱いです。

強い順に並べると

1、ザワンウレタン

2、BWウレタン

3、パープルパールウレタン

になります。

 

あと、ピンアクションについてです。

このBWウレタンのピンアクションは特筆すべきもので、今まで投げたどのウレタンよりも明らかに優れています。

曲がりの持続性や転がりの強さによってピンに負けにくい点、カーボンファイバーテクノロジーやガスマスクコア等の素材や製法的に優れている点の2点が大きいです。

ポケットヒット時の10ピンの飛びは曲がりの質が優れているからで、薄目やメッセンジャーの飛び方は素材や製法によるものかな。と思います。薄目とメッセンジャーの飛びはカバー問わずガスマスクコアは昔から別格でしたから。

 

 

 

【BWパープルパールウレタンとの比較】

旧工場製のBWパープルパールウレタンが非常に良かったので、新工場での再販を期待してた方も多いのではないでしょうか。

上でも書きましたが、少し変わった印象です。

 

オイルキャッチの強さや転がり感は似ています。フレア幅も一緒ですし。

なので手前のキャッチ感等は似ていますが、曲がり形状や曲がり幅が異なります。

 

旧製品は転がりの強さに加えて曲がり幅もウレタンとしては非常に大きく、ウレタンらしからぬ戻り感がありました。

新製品は寄り感が非常に強く、まさしく強いウレタンといった印象。

 

むしろ今冷静に考えると新製品の方がウレタンらしくて旧製品の方がウレタンとしてはちょっと異質なパフォーマンスだったんじゃないかと。良くも悪くもね。

これは良いアップデートだと思います。手前の転がり感やドライへの感度は変わらず曲がりの性能のみ扱いやすく適正値にしたような感じ。

 

旧製品は僕にとっては無用な曲がり幅に感じて扱いにくい場面もありました。

新製品はウレタンらしい動きなので自然で扱いやすいパフォーマンスだと思います。


単に曲がり幅が適正になっただけではなく、転がり感は増したか控えめに見ても同じくらいにはあるので違和感無く受け入れられると思います。


球質の差やオイルの感じ方、ドライの感じ方、手前を見てるのか先を見てるのか、人によって感じ方は異なりますので上記はあくまで僕の感覚です。


又聞きですが、他のテスターさんの評価ではピンアクションの向上が目立ったようで、僕程に曲がりに変化を感じたテスターさんはいなさそうでした。

 

パフォーマンスの違いはカラーの差でしょうか。分かりませんが。

旧製品とは工場が違いますが、同じく工場違いで同スペックであるパープルパールウレタンはほとんど同一のパフォーマンスでした。

カラーでここまで違いが出るのか、他に何か秘密があるのか。

 

というか、BWパープルパールウレタンは今でもニーズはありますがもう随分前のボールとなりました。比較として数年前のボールを出してもピンとこない方もいらっしゃるでしょうし、あまり多くは語らない事にします。

このBWウレタンもカラーを含めて細部のアップデートをしているのでしょう。

このボールは現状最良のBWウレタンとしてハンマーが出した答えです。

もう手に入らない過去の名品も良いですが、最新であり渾身の製品は現状の製品ラインナップに対して比較評価していきたいと思います。

 

 

【パープルパールウレタンとの比較】

弱いコアが入っているパープルパールウレタンとの比較では、

・スキッドは短く

・転がりは強く

・キャッチも強く

・全体の曲がり幅も大きく

・先の動きは同じくらいかなー

という、基本的な弱いボールと強いボールとの性能差が出ている感じです。リアクティブでも基本的に弱いボールと強いボールではこのような性能差になるので、分かりやすく自然な差ですね。

 

パープルパールウレタンとの使い分けは非常に効果的かと思います。

手前のキャッチがBWウレタンの方が強いので、パープルパールウレタンとのキャッチ感やスキッド性能の差はよく投げ込んで理解する事が必要です。

 

 

 

【ザワンウレタンとの比較】

先日発売されたもう一つの強いウレタンであるザワンウレタン。

カバーもコアも違うんですが、それぞれの特性の違いが分かりやすく出ています。

 

ザワンウレタンに対してBWウレタンは

・スキッドはやや長め

・オイルキャッチは少し弱い

・オイルの濃淡への反応ははっきり出る

・動き幅は同じくらい

といった感じ。

動き幅に関してはオイルの使い方で差が出そうです。

こちらはソリッドとパールの基本的な性能差が出ている感じです。コアは違いますが、それでも差が分かりやすいですね。

 

特に違いを感じる点としてはカバーの違いは勿論ですが動きの中で強調されている部分の違いです。

 

BWウレタンはコアの動力が強く感じられてて、コアが曲がりたがってるような、ガッツリとキャッチして転がってるような印象です。

その結果、非常に息の長いストロングアークな軌道となります。

パールウレタンらしくドライでのブレーキ感はソリッドよりはっきり見えやすくオイル上では無駄にキャッチしないので、ラインアジャストやコンディションの把握という面でも分かりやすくなっています。

 

ザワンウレタンもよく転がってるんですが、その転がりはBWウレタンよりもレーン奥で作用し、スキッド後半の動き出しの安定感にその効果が表れてます。

その結果、スキッド、ブレーキ、フックの各状態が見えやすく、手に取る様にボールの動きを予想出来ます。とても扱いやすいですね。

ソリッドウレタンなので手前のキャッチ感は柔らかくて流されない安定感も備えています。



 

どちらのボールも強いウレタンとしての要件を満たした上で特性が良く出ています。

また、パールウレタンとソリッドウレタンというカバーの特性差もよく出ていますね。



 

【用途・適正】

ショート・ミディアムくらいの長さ、またはオイル量やキャリー等によって弱いウレタンで対応できない状況の場合。

ドライエリアが見えてる状況で使うならBWウレタンでドライに当てたり触れさせたりすれば安定しやすいかなと思います。

スポーツコンディションならこれとパープルパールウレタンの2個をラインナップに入れる感じですかね。

 

ボウラータイプ的にはハイレブや左投げのプレイヤーは勿論合うかと思います。

あと、このボールはストローカーも全然投げれるウレタンではないかと思います。

パールウレタンのカバーと強い転がりによってドライなエリアでのリアクションがウレタンとしてはかなりはっきりと出ますし、動きに弱いウレタンのようなふわふわゆるゆる感が無いので回転数の少ないタイプでも動きに不安感が少ないと思います。

 

ザワンウレタンとの比較の通り、既存のウレタンボールとは特性が大きく異なってますし合うタイプと合わないタイプも明確になりやすいです。

 

僕はウレタンはスムーズで濃淡に鈍感で出来ればオイルに流されにくくて小さめの曲がり幅を好みます。

アウトサイドまたはタイトなラインで縦にボウリングしたいというかなんというか。

となるとソリッドウレタンの方が合います。

 

ウレタンであっても止まる所を見やすくしたり、入射角が欲しかったり、手前で無駄に動いて欲しくなかったりするならパールウレタンの方が合うと思います。

 

せっかくソリッドウレタンで抜群に良いザワンウレタンも先日発売された事ですし、ちょうど自分に合うウレタンを選べるタイミングですね。

 

 

 

【総括】

過去に発売されたBWパープルパールウレタンと同じカバーとコアを使用していますがパフォーマンスは違ったものに仕上がっています。

 

そのトラクションと持続性の高いアークな軌道は強いウレタンボールとして非常に実用性の高いものであり、非常に強い転がりによる安定感はハイレブタイプやレフティに限らずより多くのボウラータイプにもその恩恵を感じ取れます。

 

ピンクのカラーも鮮やかで可愛く、女性のトーナメントプレイヤーにも投げて頂きたいです。

 

このカラーも相まって注目度はとても高いでしょう。ご注文、ご検討はお早めにどうぞ。