ブラックウィドーゴーストパールです。
前にあったブラックウィドーホワイトパールじゃないです。
見た目はほぼ一緒ですね。

白いボールって見た目綺麗ですけど、結構好き嫌いがはっきりしてる印象。
僕は何とも思いませんけど、ちょっと違和感が出る気持ちは良くわかります。
ドリル時は使っている黄色のマーカーペンの色が見えにくくて大変です。

でもたまにこのような新鮮なカラーのボールが出るのはとても良い事ですし、楽しいですよね。



このゴーストパール、リアルモンスターの弱い版というより2.0のパールバージョンと考えるのが自然です。
パフォーマンスも2.0に似た印象です。

カバーはAggression Pearl。
弱めのパールです。
2.0はこのaggressionのSolidが使われてました。
走りが良く、ドライでのキャッチ感もユル過ぎず強過ぎず自然な動きになってます。

コアはガスマスク。
勿論良く転がるし良く曲がります。
ブラックウィドーの紹介ではよく書いてますが、このコアはあらゆるカバーとの相性が良く、カバーとコアそれぞれの特性を消さずにカバーの特性を良く引き出す仕上がりになります。



投げた印象は、ちょっと驚きました。すっごい走りが良いです。
『走りが良い』には2つの意味があります。
1つは単純にスキッドが長くて容易にフッキングポイントまで運べる事。
2つは転がりが良く、オイル量によってスキッドがそこまで大きく左右されずスキッド中盤以降の安定感を伴っているという事。
要するに走りに関する性能が高いんですね。

で、動き自体には扱いやすさがとても感じられました。

曲がりが意外にコンパクトな印象です。
ブラックウィドーのパールってアグレッシブなイメージを持つボールが多くありました。
それと比べると柔らかくて自然なブレーキ、曲がり形状も中間的、アグレッシブなイメージが強いブラックウィドーに新たな一面が見られました。

2.0の非常に高い安定性や汎用性がこのパールバージョンでは適応オイル帯を下げてそのまま引き継がれています。



ここまで読んだらウィドーらしくないユルくておとなしいボールなのかとも読み取れますが、ちょっと違います。

ガスマスクコアによるアグレッシブさとやや弱く自然で素直な動きをするカバーとでバランスが取れており、アグレッシブさは失わずに暴れに繋がる要素だけ取り除かれた感じです。



今までパールのウィドーといえばリアルモンスターでした。
発売から結構経ちましたが、未だにあらゆるボウラー層からの評価が高いボールです。
リアルモンスターはaggression NE Pearlカバーです。
ゴーストパールより1段階強いカバーですね。

その差は明確で、リアルモンスターの方が曲がり幅が2枚ほど大きく、ブレーキ感も鋭くてキレ感があります。
ゴーストパールはリアルモンスターより体感でボール1個分走るイメージです。



この2つの用途としてはまず単純にオイル量による使い分けが出来ます。

オイルが割とある状況ならリアルモンスター、手前またはアウトサイドのオイルが削れて10ピンが飛ばなくなったらゴーストパールという使い方が考えられます。



ボウラータイプによる相性だと、
リアルモンスターは先がしっかり動いて欲しい人やメインボールとしての用途に合います。
ゴーストパールもメインとしての使用が出来ますが、メインボールとドライ用の間としての使用にも適しています。



ドライな状況に適合するボールはレジェンドスターではローハンマー、プーマ等がありますが、それらのボールとその上の強さのボールとの間は結構差があります。
そこを埋めれてかつミディアム帯全般こなせる守備範囲の広いボールはそんなに多くありません。
しかもそのポジションのボールの多くはコントロール性能が高い対称コアです。

戻り感が信頼出来る非対称コアで上記のポジションをこなせる場合、より安心してインサイドに寄れたり、ポケットヒット率が上がったりするメリットも考えられます。



何よりミディアム〜ミディアムドライという状況はトーナメントにおいて中盤以降の非常に大事な局面である事が多く、その場面で使うボールとして非常に有効なパフォーマンスというのはトーナメントプレイヤーにとって価値の高い物だと思います。

トーナメントに限らず、オイル量が少なめな事が多いハウスコンディションでもぴったり適合する性能です。



僕の球質で19〜27mlくらいのオイル量をカバーします。
ラインナップでは中間に位置します。
かなり長時間投げれるボールです。

ストローカータイプにとってはオイルが少なくなってきてアウトサイドを投げれなくなった場合、走るボールに変えたりインサイドに寄ったりすると思いますが出し戻しに不安感があるものです。
そのような場面でゴーストパールは走りと曲がり両方の希望を満たすボールになってくれます。

ハイレブタイプにとってはとにかく走りの良さと暴れる雰囲気が皆無な点が頼りになります。
このタイプにとってはこのゴーストパールの方がリアルモンスターより相性が良いかもしれません。

走りが良いため、スピードが遅めなタイプにも相性が良いです。
他のカバーが強いボールと比べた場合、むしろゴーストパールの方が先の動きが大きくなるかもしれません。



正直、ガスマスクコアでここまでスキッドの良いボールは出ないと思ってました。ハンマーすごい。
あーびっくりした。