ウェブパール、旧エボナイト時代もあったボールです。
今回の新ウェブパールは旧ウェブパールとカバー、コア共に同スペックのボールです。
変更点としてはカラー・表面処理の2点です。
旧ウェブパールがどんなボールだったのかと言いますと、
・よく転がり、安定性・軌道及びレーンコンディションの予測性能が高い
・丸過ぎず切れ過ぎず、中間的なバックエンドリアクションでボウラータイプを選ばず扱いやすい
の2点が個人的なウェブパールの特長でした。
中程度の強さのパールカバーボールとしてはコントロール性能が極めて高いボールです。
トーナメントプレイヤーを中心に大人気の「ウェブ ツアーエディション」は、このウェブのSpheroidというコアをモディファイした事でよりコントロール性能を特化させたボールです。
今回の新しいウェブパール、「旧ウェブパールと比べてどうなのか」は気になる人もいるかと思います。
別に比べなくても投げたそのままの印象を「ウェブパールとはこういうボール」と素直に受け入れてしまえばいいのですが、勿論テストをする前は僕だってファンの一人として旧作との違いは気になってしまうものでした。
結論から言うと、
・ピンアクションは向上
・ややバックエンドが丸くなったかな?
という感じ。
バックエンドに関してはちょっと説明が必要なところです。
今回の新ウェブパールは旧ウェブパールを製造していた工場で生産された物ではありません。
生産拠点が変わった事で出荷時の表面処理も変わっています。
旧ウェブパールのカタログに表記されている表面処理と新ウェブパールのカタログに表記されている表面処理の表記自体も異なっていますが、多分それ以上に工場の変更による影響が大きいと思います。
工場が変われば仮に同じ番手だとしても全く同じ仕上がりになるとは限らないんです。
というわけで、旧製品との違いは表面処理の違いによりリアクションにも少々変化が出たという感じです。カラーの差等も考えられますが、変化の理由としてより明らかなのが僕は表面の違いかなと思いました。
まぁ、問題にはならないでしょう。後からいくらでも表面加工は出来ます。
というかこの箱出しの処理もとてもよくバランスが取れてますから、とりあえず箱出しで様子見てから調整で良いでしょう。
カバーはAggression Pearl。
中間的な強さのカバーです。
ミディアムコンディション全般に対応するメインで使えるカバーです。
同じカバーを使用しているボールが最近の物の中には無いんですが、強さで言えばバイオレントフュジティヴやウェブM.Bと近い感じです。その2種と比べて手前はウェブパールの方が安定してますが。
コアはSpheroid。
転がり感がよく、ボール軌道の安定性が高いコアです。
曲がりの持続性も非常に高く、とにかく扱いやすさが一番の美点です。
エボナイトで言えばゲームブレイカー的な立ち位置ですね。
投げた印象としては非常に扱いやすいのは勿論なんですが、
このボールがどんなボールなのか、
どんな時にどんな動きをどれ程するのか
がとても分かりやすく感じます。
ボールチェンジを考える場面やコンディション攻略に手こずってる場合、動きやコンディションを読みやすいボールは非常に頼りになります。
スキッドは特別長くはありませんが、手前で動きたがる印象もありません。
スキッドの後半はキャッチ感を伴いながらブレイクポイントへ向かいます。
安定感の高さが感じられるスキッドかと思います。
ドライエリアでも急激な動きは抑えられていて、先の動きも自然で中間的な曲がり形状です。
ワイドにもタイトにも投げれます。そんなに戻り感が強いわけではないですが、ハイレブ系のボウラーにとっては終わりにくく安定した軌道は頼りになるでしょう。
オイルへの強さは中間くらいでしょうか。
僕ならラインナップの丁度真ん中に入ります。
僕の球質で20ml~26mlくらいのオイル量に対応します。
ウェブシリーズはトーナメントプレイヤーに非常に人気が高いですが、その理由は色々ひっくるめて一言で言うと「めっちゃポケットに集めやすい」からです。
トーナメントプレイヤーに限らず、ポケットにボールを集めるのは全てのボウラーにとってスコアを出すために必須の要素です。
その性能が高いボールという事は、多くのボウラーに対して非常に有用なボールとなるのではないでしょうか。