ラファエロ・サンティ 名画の謎 | OH!江戸パパ

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ラファエロ・サンティ1483-1520

 

「小椅子の聖母」1513-1514頃

 

ラファエロはレオナルド・ダビンチ、ミケランェロと並びルネサンスの三大巨匠の一人ですが、37才という若さで亡くなりました。母はラファェロがまだ8歳の頃亡くなり、更には宮廷画家である父も11歳の頃亡くなりました。ちなみにこの時代、日本では狩野正信、元信が狩野派を形成し、近世まで続く礎を築きました。

 

ラファエロは聖母子像を多く描いていますが、これは個人の邸宅用に描いた絵で「小椅子の聖母」と呼ばれています。丸い円盤に描かれ、ヨハネはマリアの不自然に上げている左足に押し出されそうになっています。ヨハネの十字架の杖、マリアの赤い服に青いマント、金色の光の輪がアトリビュートになり登場人物が誰かすぐにわかります。登場人物の目線を追うとヨハネ→キリスト→マリア→鑑賞者となりこの絵の登場人物の一人となり、ある人は自分の妻と息子、ある人は娘と孫、ある人はお母さんと弟に見えマリアも語りかけてくるような感覚を覚えます。

 

 

 

 

マリアとキリストですでに三角形の安定した構図の中にあり、主人公・主題が何であるか明白なのに、ヨハネが余白になるべき場所に無理に描かれている理由はなんでしょう?無限ループのように鑑賞者→ヨハネ→キリスト→マリア→鑑賞者と視線の動きが2次元画面と3次元空間の中を回流します。世俗的にも見える母子をヨハネを描くことによって絵画に奥行きを出し、3人の目線の対流を生み鑑賞者に語りかけ、この絵の魅力から逃れられなくします。

 

 

 

「大公の聖母」1505-1506頃

 

所有者のトスカーナ大公フェルデナンド3世に愛された作品です。

こちらのラファエロの聖母子像は上の世俗的な印象を与える聖母子像と違い、暗い背景から浮かび上るように描かれ神秘的で敬虔な印象を鑑賞者に与えます。キリストも上の絵よりは重量が軽そうに描かれていて、マリアは目線を下のキリストに向けていて、キリストは前面の鑑賞者に向いていますので主役はキリストになり、宗教画の要素が濃くなっています。なお背景の黒い色で塗りつぶされた部分は後世に加筆されていて何が描いてあったか気になるところです。

 

 

 

「スフマート」繊細に調子を少しづつ暗くして溶けるような輪郭線に描く技法、ダビンチが編み出しました。

 

「ユニオーネ」影の部分に鮮やかな色を使い中間トーンを少し白っぽくする、この技法はラファエロが使用しました。

 

「カンジャンテ」明るい部分を真っ白く抜いたり、影の部分に違う色を塗る、ミケランジェロが用いました。

 

 

 

 

 

「美しき女庭師」1507-1508頃

 

空気遠近法・スフマート・ユニオーネ、ルネサンスの技法が見れ、農民や庭師を描いたように見せかけて、聖母マリア・キリスト・洗礼者ヨハネを配置し、世俗的な空間にダブルイメージで宗教画としている。マリアとヨハネの目線はキリストに注がれこの絵の主役はキリストであると主張している。

 

 

 

 

 

 

 

「アテナイの学堂」1509-1510頃

 

この絵にはダビンチ、ミケランジェロ、ラファエロの三人が描かれている。中央左のプラトンのモデルはダビンチ、手にはティマイオスという自著の書籍を手にしています。中央右のアリストテレスのモデルはミケランジェロ、手にはニコマス論理学を持っています。他にも右下のほうにはラファエロの自画像や、中央下のヘラクレイトスはミケランジェロがモデルと言われている。プラトンやピタゴラスも登場している。構図はパターン上に当てはめられもっとも安定している。

 

 

 

ルーベンス「キリスト昇架」1610-1611頃

 

フランダースの犬でネロが見たかった絵ですが、お金を払わないと見ることができなかった。この絵は三連パネルになっていて閉じられていました。右下に犬が描かれていますが、ルーベンスが飼っていたパトラッシュという犬でした。ネロは教会で偶然にもこの絵を見れ、次にキリストの降架を見てパトラッシュと共に天国に召されました。ドラマはキリストの昇架と降架の絵を順にネロが見て現世で貧困や迫害の受難を受けたネロと、キリストの姿をダブルイメージで描き、アニメ史上に残る名シーンを生み出しました。

 

 

 

皇帝ナポレオン1世と皇后ジョセフィーヌの戴冠式 1807 ジャック・ルイ・ダヴィッド