「夏の夜のかがり火と御来光」
実は首都圏市街地に暮らす人でも意外に富士山を良く知らないと思う。
首都圏市街地に暮らす者がリアルに見ている富士山は想像以上に小さい。
さらに登山好き以外の人は詳細に調べたりなどしない。
私自身も登りたいと言ってた割に、
いざ本当に登るのを決めるまではほとんど調べていなかった。
幼い頃からテレビで見たり学校で歌を習ったりするも、
時折ビルの隙間から小さな富士山を見つけた時に、
「あ、富士山だっ!!」
と言うくらいだ。
首都圏の登山入門の山である高尾山頂上から見ても富士山は大きくは見えない。
丹沢になるとかなり近付くが、
あいにく標高の割に急峻なため、
ガチ登山好き以外は先ず行かない。
まあ、箱根の山からだと凄いが、
首都圏市街地からのアプローチが悪く、
なかなかに日帰り登山は難しい。
駐車場事情も箱根登山は金時山などは余り良くなかった印象もある。
さて、登山ではなく、
富士五湖などに観光で行くと、
富士山はかなり巨大でドカーンと聳えている感が凄い。
一番驚いたのはまだ倒れる前の2018年8月に観光で富士山近辺に行った時の、
温泉施設「ヘルシーパーク裾野」の露天風呂で見たまさに夏の登山シーズン真っ盛りの富士山の巨大な威容だった。
夕暮れ時に直近で見た富士山のド迫力。
「こんなにデカいのか!!」と非常に驚いたのを良く覚えている。
そしてさらに驚いたのが、
温泉を出てすっかり暗くなった時に富士山方向を見た時だった。
登山者の行列のヘッドライトが登山道を埋め尽くしていて、
それが裾野からはっきりと見えていた光景だった。
「富士山の単語帳」と言う11年前に購入した本には、
その光景を「夏の夜のかがり火」と呼ぶと書いてあった。
通常の登山では絶対に有り得ない夜間に登る行為を大勢がする富士山。
その目的はもちろん頂上からの御来光にある。
渋滞をしながら長い時間をかけて登頂し、
頂上で御来光を見るためにするクレイジーな世界。
もし、私も今年もチャレンジ出来るなら、
今度は須走ルートから登り、
頂上での御来光を目指す。
もちろん砂走りも駆け下りたい。
かなり過酷な登山になるが、
やはり頂上からの御来光は富士登山の王道感がある。
しっかり押さえておきたい。
が、今度はコース定数50の、
私が今までして来た登山とはワンランクアップする。
未知の領域。
さて、どうなる?
と言うよりも、
先ずは悪玉コレステロールを減らさないと。(笑)
(^^;;