愛着障害(1)

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1.愛着障害とは

母猿が育てず人間が育てた猿は臆病になります。
人間でも同じです。
虐待など無くても、母親などの養育者と安定した愛着関係を結べないと人は臆病になります。それだけでなく、敏感病弱コミュニケーション障害を起こしがちになります。
人間や猿は社会性のある動物だからと私は思っていました。
しかし母親が舐める回数が少ないネズミが臆病になるなど、哺乳類全般で見られると知り考えを改めました。


多産の野生動物は弱い個体は発育できません。虚弱で成獣になる前に死ぬのが普通です。
それは兄弟間の争いで母乳が多い乳房を確保できない事もありますが、そうした弱い個体ほど母親が面倒を見ない事も分かりました。元気な子ほど母親から愛情を受けられ、弱い子は面倒を見てもらえないという悪循環に陥ります。
つまり卵とヒヨコどちらが先かではなく、母親から十分なスキンシップを受けられないと発育が悪くなり、弱い故に兄弟間の生存競争に負けるという、双方の要因が合わさって弱い個体になるわけです。
これは厳しい大自然に立ち向かえる強い個体を残す為に理にかなっています。


しかし基本的に一度に一人しか生まれない人間では弊害の方が大きいでしょう。
育児放棄などの虐待する親に限らず、病弱で子供の世話が十分できない親、あるいは養育者が交代するなど特定の人物と愛着関係を結べないだけで、ネグレクトと同じ愛着障害が起きてしまうのですから。
愛着障害は特定の養育者からのスキンシップ不足という、極めて単純な原因で起きてしまい、その後の一生を左右する問題です。
そして安定した愛着関係を結べる期間は生後2年間しかありません。
昔から言われていた「三つ子の魂百まで」は、まさにこの事です。
昔は数え年なので、今で言う満二歳が三つ子になります。
そしてその後に安定した愛着関係を築くのは、とても難しい事なのです。

愛着障害の人間が親になったとき、子供に安定した愛着関係を与えてやる事が極めて難しいことです。モデルケースを知らないので。
愛着障害は発達障害を起こす環境要因の一つでありますが、一族で受け継がれがちなため第二の遺伝的要因とも言われます。

私は母親が病弱な為になったケースでしょう。
愛着障害については、今後色々書いてゆきます。