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日本人が確立した柔道というスポーツは100年程度の歴史があるが、オリンピックスポーツとしての柔道は1964年の東京オリンピックが最初であった。

いつも思うのが欧米人が中心のスポーツイベントの正式競技に柔道を盛り込んだのはスゴイということだ。

どうして柔道がオリンピックスポーツになれたのだろう??
ボクの勝手な考察では、
1.日本的な礼節を重んじる部分がヨーロッパの紳士的な振る舞いと合致した
2.投げ技が見た目に華麗であり、ヨーロッパの人々の心を捉えた
3.危険な技の排除と投げ技や抑え込みをフィニッシュ技として認めスポーツ性を高めた

1の礼節の部分では、選手や審判を含めて日本的な礼儀作法をもって試合を進めており、特に修正されずに遂行されている部分には本当に感心する。試合後に選手同士が握手するくらいの国際性のみだ。

2については、柔道を始めたいと思う人は多くが投げ技に惹かれて競技を始めている。実際、アメリカ人がIpponを見せてくれ!と言ったら、それは綺麗な投げ技を見せてくれ!という意味である。

3について、柔道の大きな特徴である投げ技による1本や25秒の抑え込みによる1本を認めることにより、関節技を使用しないでも成立する子供にも出来るスポーツにした。


オリンピックでは32人によるトーナメントが行われているが、様々な国の選手が参加しており、国際化された柔道の現実を見せ付けられる。

90kg級の準決勝は、フランス代表vsアルジェリア代表の選手だった。フランスは柔道がさかんな国。アルジェリアはどんなもんだろう??試合がアルジェリアの選手が勝った。選手もコーチも異常に喜んでいた。アルジェリアの選手はどんな環境での練習だったのだろう??結局、彼は決勝でポイント負けで銀メダルだったが、世界で2位だ。アルジェリアの選手の道着は奥襟がボロボロだ。環境はともかく、練習量はスゴイのだろう。

このようにアフリカの一国の選手が銀メダルを取るくらい柔道の国際化が進んでいる。日本の柔道の美学やヨーロッパの合理的な柔道に加えてアフリカ柔道というのも柔道の国際化の中に含まれてくれば、また柔道も幅が広がって面白いのではないだろうか??