みなさま、この3連休はいかがでしたか? 新島のソーデー由美です。

 

1年で最も観光客が少ない2月の新島ですが、連休中は久しぶりに観光客の姿がちらほら見えて気分も上々。と思った途端に冬の新島名物・西のテッパツ(暴風)が吹き荒れて、欠航に次ぐ欠航でゲンナリ(;’∀’)

 

 

そんなこんなではありましたが、中日の2月11日に交流スペースまるとにて行った「にちようこバル」ではたくさんの方においでいただき、本当にありがとうございました!

 

 

1月に始動した交流スペースまるとでは、新島オイギー主催で各種イベントを行うほかに、意外なスキルを持っている人が腕を披露する場になったり、ひそかな夢を持っている人が目標に近づける場にできたらいいな、と思い、参加者を募集中です。今回の「にちようこバル」はそんな企画の第1弾として、スーパー・マルマンのキッチンで働く百井容子さんが自ら企画を練ったイベントでした。

 

 

ようこさんといえば「マルマンのお弁当」というほど、新島ではすっかり知られた存在です。昔から料理を作るのも食べるのも大好き。朝、高校生と中学生の息子2人とダンナさんのごはんを作って送り出し、8時すぎから夕方までマルマンの調理場で何十個ものお弁当とお惣菜を作り、帰ってまた家族のごはんを作り、ピカッとアイデアがわけば深夜に新作料理を試したりもする。

 

 

そんな風に1日中ひたすらごはんを作り続けているようこさんが「休みを利用して、食べる人の顔を見ながらごはんを作る食堂をやってみたい」とまるとへ相談に来たとき、

 

「休日返上して料理したいって、どんだけ料理バカお料理大好きやねん」

 

と内心思ったことをここに告白します、ハイ。余談ですがようこさん、海に入らないと頭のお皿が乾いて具合が悪くなる、典型的な新島サーファーでもあります、ハイ。

 

 

このようこさんという人、とにかく泣き虫です。

 

 

 

「調理場で黙々と料理していると、お客さんが無性に恋しくなる」としくしく泣き、外に飲みに行っては「あたしはこんな手際よくおいしい料理作れない」とえぐえぐ泣く。それでいて「こないだのあれ、おいしかったよ」というと、パーっと顔を赤らめて「ほんと? ほんとに?」と子どもみたいにはしゃいで「1人で食堂をやる!」なんて大胆なことを言い出したりもします。

 

 

でもその直後に「やっぱりあたしには無理、なんであんなこといったんだろう」とめそめそし始めるんだから、まったく強いのか弱いのかよくわかりません。それでも、この人の腕にまちがいはない。おいしいし、優しいし、何より料理に愛があります。

 

 

今回は、そんな泣き虫ようこさんの「女性でも1人で気軽に飲めるお店にしたい」という希望を後押しするべく、3連休の中日に1夜限りのバル(居酒屋)を開くという企画を立ち上げることになったのでした。

 

 

 

 

連休初日は久しぶりに穏やかな陽気となりましたが、夜には一転して大雨に。「雨のあとには風が吹く」の法則通り、翌朝には西のテッパツがゴーゴー吹き荒れていました。風は強いわ冷たいわ、塩まで降って車は真っ白だわ、よくぞここまでというアウェーな天気。当のようこさんも緊張のあまり目が泳ぎまくり、「あっ、あれ忘れた!」「箱に入れたのになんでないの?」「やばい、取りに帰ってくる!」と半泣きで家とまるとを何度も往復する始末。大丈夫か、にちようこ!

 

 

けれど今回ようこさんには強力な助っ人がいました。高校生の長男、勇海(いさみ)くんです。ふだんは新島の人気店・焼き鳥大三でバイトをしている、いさくん。挙動不審になっている母を知ってか知らずか、自らカウンターの動線を動きやすいように調整し、てきぱきとドリンクを作り、颯爽とホールの中を泳ぎまわります。

 

 

「いさがいてくれて本当によかった。あたしもがんばる」

 

 

頼もしい息子に勇気づけられ、ようこさんも少しずつ落ち着きを取り戻していきました(でもまだ挙動ってる)。

 

 

ようこといさ

 

 

 

前半はカウンターに女性客が並んで、ゆったりバースタイル。ようこさんが思い描いていた「女性がひとりでも安心して飲めるお店」の姿が早くも見えてきました。フードのメインは、キッシュ、チキンのトマト煮込み、生春巻き、サラダ、バケットのタラモサラダのせがセットになった「おつまみワンプレート」。おつまみというより、しっかりと満腹になる盛りだくさんのセットです。ほかにも牛すじ煮込み、かわきものセットが用意され、ワインやサワーを飲みながらまったりガールズトーク。

 

 

おつまみプレート

 

 

とはいえ、まだまだようこさんはオーダーをこなすだけで精一杯。なかなかホールに出ることができません。ねえ、気づいてないかもしれないけど、右手と右足が同時に出てるよ? 落ち着いて、にちようこ!

 

 

中盤になると、グループ客がわいわいやってきて一気に居酒屋ムードへ。旧まると寿司から受け継いだメガジョッキでビールをガン飲みする人、よっぱらって踊り出す人、笑いが止まらない人、まあ賑やかなこと。島外の人から「島の人って、飲むんでしょ?」とよく聞かれますが、ええ飲みます。カオスです。

 

 

 

ご覧の通りです

 

 

ようこさんも、カオスです。

ねえねえ、気づいてないかもしれないけど、にちようこ! 顔が真っ白だよ(日焼けしてるけど)!

 

 

かわきものセット

 

 

そして営業後半、今度は飲食店を営む方々が仕事上がりに続々と来店。

あったかい牛すじ煮込みうどんに、たっぷり盛られた甘・いちごのティラミスを楽しんでいます。

 

 

なみなみの牛すじ煮込みうどん

 

 

いさくんを家に帰して1人で調理場を切り盛りするようこさんも、ここにきてようやく余裕が出た模様。カウンターに出て、お客さんと言葉を交わします。

 

 

いちごのティラミス

 

 

 

「新島ではこの時間にちゃんとした料理を食べられるお店ってないんだよね。本当にうれしい。ようこさん、おいしいよ」

 

 

暴風荒れ狂う、冬の新島、深夜0時。

ようこさんの顔がパーっと赤らんで、カウンターに笑顔がこぼれました。

 

 

 

 

 

☆☆

 

 

 

 

翌朝、ようこさんはいつものように息子にお弁当を作って送り出し、いつものように出勤してお弁当を作り、いつもの日々に戻りました。売り上げを計算しながら「あー終わった」と感極まって泣き、後片付けに訪れては「お店やってる人はすごい。あたしには無理」としくしく泣き、「でも楽しかった!またやりたい!」なんて笑いながら泣いているのも、いつもの景色。

 

 

まったくこの人は、強いのか弱いのか、よくわかりません。

 

 

というわけで、「にちようこバル」閉店ガラガラでございます~。またいつか開店の折には、ぜひお立ち寄りくださいませ<(_ _)>

 

 

交流スペースまるとでは、イベントや教室、会議、宴席などのご予約を随時受け付けています。10時~16時はカフェも営業中。平日は貸切の予約が続いているためお休みのことが多くなっていますが、土日はランチもやっています。お気軽にどうぞ~♪

 

(ソーデー由美)