「ちぎれた鎖と光の切れ端」(荒木あかね 講談社文庫)
熊本県天草の無人島を訪れた友人7人。樋藤は他の6人を復讐のため殺害するつもりだったが、一人が何者かに殺害される。その第一発見者が次の犠牲者になる連続殺人だった。
事件は驚愕の結末を迎えるが、その3年後に再び無人島の惨劇を想起させる事件が起きる。
典型的なクローズド・サークルものとして始まりますが、凄いのは3年後を描いた第2部です。
詳しくは言いませんが、真相も動機もなかなか複雑で、様々なミステリの要素を盛り込みながらも、明解かつ独創的に構築されています。
この作者は、以前にも紹介した「この世の果ての殺人」という衝撃的な作品も書いていますが、本書でも後半(第2部)は、女性刑事の登場など、ちょっと前作を思わせる雰囲気もあります。
まだ、20代ですが、この2作品のクオリティは高く、今後の作品も楽しみな作家です。