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海音酒楽

音楽と海と酒と、そしてトレーニングを愛する筆者によるブログ。クラシック音楽、お酒の事、そして何よりも大好きな海のこと、そして健康のことなど思いつくままに書いていきます。

初雪の東京。

雪国の方には不謹慎かもしれないが、雪がふるまえのあの独特な静けさが味わいがあって良い。

昨夜はナインティナインのオールナイト日本を聴いていて夜更かししたせいか、少し眠たい。水曜はEXILEのネスミスがジョッキーを勤めているらしく、話題にしていた。岡村さんとEXILE。お互いその道の高みにある個性がぶつかり合ったときの化学反応はまさに、絶妙の極みだ。
会社で新人さんを教育して早3週間。

一生懸命なのは見えるけど、その先に突き破っていこうとしない。

力を温存しているようにしか見えない。

これでは教えたことも覚えないし、頭を使わないからただの「作業人」に終わってしまう。

自分はなかなか覚えないことが自身悔しくて、家に帰ってからも自分なりのマニュアルを作ったり、会社に来るまでの時間をイメトレにしたり、言われてないことも仕事してみたり、上司がやっていることを見ていたり等々、我ながら誇れるわけではないけども、頑張ってきたし、否今ですら知らない仕事があるのが嫌で、どんどん覚えたいと工夫している。

自分と同じ人はいないし、おおらかな目で見て育てていかなくてはならないが、それにしてもだ。

こうも来る人来る人みんな同じ肌合い、つまり「突き破ることを避ける」人が多くなったのはどうしたことか。

そんな仕事はつまらないだろうに。仕事は最高の娯楽だ、というのが僕の持論だ。

最初から「楽しそう」という物事は、案外つまらないし、面白くもなんともない。

つまらないし嫌だなと思い見えることを、いかに面白くしていくか。これこそ仕事の醍醐味であると、僕は考える。


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ブルックナー 交響曲 第9番 ニ短調

若杉弘指揮

東京フィルハーモニー交響楽団

2007年12月13日 東京オペラシティコンサートホール(ライヴ)



東京フィルの実力にまずもって驚かされた。これは名演と言い切れる。

ブックレットを見なければ、日本のオーケストラと答えることはないだろう。少なくとも、ドイツの古き良き伝統(敢えて)を今に伝える、管弦楽団の音。


第1楽章の出だし、ユニゾンの弦楽器の奏でるトレモロからして、美しい。


小澤のように「あ、小澤の音だな」という世界とは真反対の世界。


ここにはブルックナーしか存在しない。


作曲家にどこまでも忠実に、作品に忠実に、そして響く音に忠実に向き合うことで導き出される結果としての音楽。いうまでもなく、それはマエストロ若杉が長年培ってきたドイツ音楽本場での深い経験そのものなのだろう。


ことさら叫ばずとも、重箱の隅をつつくことをせずとも、はっきりとブルックナーの第9交響曲に込めた慟哭と美観が響き、その奥に存在するであろう静謐な祈りの情景が浮かび上がる。


未完の大作は、マエストロによって見事に完結したのだ。


2009年7月21日、巨匠は逝った。74歳だった。