優良PTA文科大臣表彰「被表彰候補団体調査票」 | まるおの雑記帳  - 加藤薫(日本語・日本文化論)のブログ -
2009-12-13 21:05:32

優良PTA文科大臣表彰「被表彰候補団体調査票」

テーマ:PTA
拙ブログで最近よく取り上げる文部科学大臣表彰優良PTAであるが、「とまて日記」のとまてさんは、すでに6月にとりあげて、
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皆様、これで、な~んとなく、文科省(=行政)が、PTAに何をやらせたいかがぼんやりと見えてまいりますわね!?
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と、するどい突っ込みを入れておられる。こちらの記事↓です。

「"PTAの健全な育成と発展に資することを目的として"」

そこで引用し、問題にされている「表彰基準」を孫引きさせていただく。
(表彰要項の全文は、こちらで見られます。)

*****
表彰基準:組織、運営及び活動について、次に掲げる用件を満たす団体であること。
(1)組織、運営
  ア 組織が良く整備されていること。
  イ 全員の総意を十分反映して運営が行われていること。
  ウ 保護者と教師との協力が円滑に行われていること。
  エ 予算、経理が適切であること。
  オ 広報活動が活発に行われていること。
(2)活動
  ア 学校教育及び家庭教育に関する学習活動その他成人教育に関する諸活動が活発に行われていること。
  イ 地域の教育環境の改善に効果を上げていること。
  ウ 児童・生徒等の学校外における諸活動の促進や生活指導に関する活動が活発に行われていること。
  エ PTAの諸活動において、学校以外の各種機関・団体と連携・協力を図っていること。
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コメント欄に何人もの方が、率直な思いを述べている。その全文は、↑の記事をお読みいただくとして、発言の一部を引用させていただく。

*****
地域一帯でお互いに監視するシステムを構築しようとしているように思えます。ぞっとします。
家庭教育なんて他人にとやかく言われたくないです。(柳下さん)

とまてさん、柳下さん、私は息苦しくなってぜーぜーしてきましたよ。。。
自主独立の任意団体と言いつつ、行政の管理下にあるのが明白じゃありませんか。「地域一帯でお互いに監視するシステム」って、本当ですね。息ができなくなる感じ、、、(TSS_Pさん)

私の感覚では「優秀」よりも「優良」は「秀」ではないので、くらくらメマイがして脳の皺が一部伸びそうな気がしました(笑)。(FJNさん)
*****


これらの方々がすでに述べておられるように、表彰要項中の「表彰基準」で十分に、「息苦しく」、「ムカムカ ゼーゼー クラクラする」ものなのだが、表題の「被表彰候補団体調査票」中にある具体的な”参考質問”と回答にあたっての”ガイド”になると、その締め付けはさらに具体的になる。
”参考質問”は「(1)組織、運営」の各評価事項こどに「(   )」付きで示され、”ガイド”は「(2)活動」の各評価事項こどに「※」付きで示されている。

以下のようである。
赤字で示す。
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表彰基準:組織、運営及び活動について、次に掲げる用件を満たす団体であること。
(1)組織、運営
  ア 組織が良く整備されていること。
(保護者及び教師の加入率、会費の納入状況、内部組織の整備と相互連携等)
まるお注:ここ↑に、「適正な加入の手続」を入れるべきだ!

  イ 全員の総意を十分反映して運営が行われていること。
(会員の意識を反映させる手続きの整備状況、総会及び各種委員会の開催状況及び出席率)
  ウ 保護者と教師との協力が円滑に行われていること。
(保護者会員と教師会員との事務処理分担状況、事業計画等の作成協力関係等)
  エ 予算、経理が適切であること。
(一人当たり年会費の額、会費以外の費用の徴収状況、予算編成の手続き、経理事務処理状況、会計監査の手続き等)
  オ 広報活動が活発に行われていること。
(刊行物の発行状況、みんなの機関紙とするための工夫等)

(2)活動
  ア 学校教育及び家庭教育に関する学習活動その他成人教育に関する諸活動が活発に行われていること。
※学習支援や家庭教育支援、早寝早起き運動の取組等を記載すること。
  イ 地域の教育環境の改善に効果を上げていること。
※学校の環境改善に関する支援や子どもの有害情報等への取組等を記載すること。
  ウ 児童・生徒等の学校外における諸活動の促進や生活指導に関する活動が活発に行われていること。
※あいさつ運動や帰宅時間におけるパトロール運動や、放課後子どもプランへの取組等を記載すること。
  エ PTAの諸活動において、学校以外の各種機関・団体と連携・協力を図っていること。
※防犯教育や災害対策など、各種機関との連携に関して記載すること。
*****

こうして、早寝早起き運動や地域の団体との連携やあいさつ運動や帰宅時間におけるパトロールや等々が保護者の意向とは関係のないところで、実施することがデフォルトになっていくのではないだろうか。

今年、富山のばたやんさんが会長として、保護者の人たちが無理なくやりがいを持ってできる範囲を模索し、地域との連携を縮小しようとされたのに、その試みが頓挫したことが強く印象に残っている。
そのときは、「保護者の意識もそれぞれだから何を残して、何を切るなんていうものは簡単には決められない。頓挫するのもある意味当然では」とやや突き放して見ていた。
しかし、これらの「基準」や”参考質問”や”ガイド”を見てみると、「優良PTA」の選出がそこに影響していたのではないかと考えるようになった。
学校幹部や教委関係者、あるいはPTA命な人にとって、「優良PTA」の存在は大きいものだということは容易に想像がつく。

法令に基づくことなしに、保護者、すなわち国民の鼻面を引き回すようなことはたいがいにしていただきたいと思う、今日この頃であります。

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