石川鏡介の旅ブログ

古寺名刹、神社、城跡、名所旧跡。さまざまな旅の思い出を綴ります。


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 四国八十八ヶ所の第七十四番札所は甲山寺(こうやまじ)です。正式には医王山(いおうざん)多宝院(たほういん)甲山寺といい、宗派は真言宗善通寺派で、本尊は薬師如来、開基は弘法大師、所在地は香川県善通寺市弘田町一七六五の一です。

 お寺の名の通り、「甲山」という山があります。山とは言えないほどの小さな山で、むしろ丘と言うべきか、古代の古墳のちょっと大きめなのを連想させるようなこんもりとした山で、標高は八十七メートル。伝説によると、弘法大師が寺を建てるために相応しい霊地を探してこの山に来たとき、老翁が現れ、此処に寺院を建立すべしと言った。それにより大師が毘沙門天像を刻み、山の岩窟に安置したという。

 さらに、弘仁十二年(西暦八二一年)、大師が朝廷から満濃池の工事の別当に任ぜられた時、大師が此処を訪れ、薬師如来像を刻んだ。大師を慕って数万の農民が満濃池の工事に参加し、三か月ほどで工事が終了したという。そのことにより朝廷から報奨金が出て、お寺が建てられた。それが、いうまでもなく、甲山寺であるということで、弘法大師の偉大さのかなり具体的な面が出ている縁起となっています(「甲山寺」の名の由来は山の形が毘沙門天の甲冑の甲に似ているために「甲山」と名付けた言われています)。

 弘法大師には様々な伝説があり、超人的なエピソードが多いですが、満濃池の工事に携わったというのは歴史的事実であり、仮に歴史学者が弘法大師の伝説や四国霊場の寺院の開創の物語を「歴史的事実とは認めがたい」と否定したとしても、甲山寺と満濃池の話は具体的過ぎて、否定しようにも否定しきれないのではないか、と思います。老翁が現れて云々は物語的ですが、満濃池の工事に成功して、その為に寺院建立の資金が朝廷から出て讃岐に弘法大師開基の寺が出来たというのはたいへん具体的です。そういう意味でも甲山寺は歴史的価値のあるお寺なのではないかと思います。

(2013年11月 7日の「石川鏡介のブログ」の記事を再編集)

 


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