石川鏡介の旅ブログ

古寺名刹、神社、城跡、名所旧跡。さまざまな旅の思い出を綴ります。


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 四国八十八か所の第十八番札所は恩山寺(おんざんじ)といいます。正式には母養山(ぼようざん)宝樹院(ほうじゅいん)恩山寺といい、宗派は高野山真言宗、本尊は薬師如来、開基は行基菩薩、所在地は徳島県小松島市田野町恩山寺谷四十番地(東京堂出版『新装普及版 古寺名刹大辞典』には四十一番地とある)です。

 聖武天皇の勅願により行基菩薩が建てた時は、大日山福生院密厳寺という名だったということです。それが弘法大師の時に母養山宝樹院恩山寺に改められました。それは次のような伝説があるからです。

 延暦年間(西暦七八ニ年から八〇六年)のころ、弘法大師が巡錫の折にこのお寺を訪れ修行を行っていたところ、大師の生母・玉依御前(たまよりごぜん)が大師を慕って来た。ところがこのお寺は女人禁制の道場で、どうしても境内に入ることはできない。大師のご生母さまだからといって特別扱いはできない。そこで大師は仁王門で七日間の修法を行い、女人禁制を解いた。そして山に母君を入れ、孝養を尽くされた。

 玉依御前はここで剃髪得度し、髪を奉納なされた。大師はその記念に、仁王門付近に唐木の「びらんじゅ」を自ら植えたという。

 そのため、母君に孝養を尽くされた山ということで「母養山」となり、ご両親の恩を思うということで「恩山寺」と改名されたという。「宝樹院」というのは、おそらく、「びらんじゅ」にちなんだものなのではないでしょうか。

 大師堂には、大師四十一歳の時の自刻の像というものがまつられています。その大師堂のつづきには、玉依御前をまつる小堂があります。

 本堂にまつられている薬師如来は、行基菩薩が厄除けのために刻んだものだそうです。

 寺は阿波の札所のほとんどの場合と同様、天正の兵火で焼かれてしまったが、江戸時代には藩主の蜂須賀氏の庇護を受けて栄えたということです。現在の本堂や大師堂は江戸時代の文化・文政期に建てられたものだそうで、いかにも古い、歴史を感じさせるお堂です。

 十七番札所の井戸寺からの距離は約十八キロ。クルマでまわる「クルマ遍路」にとって通りやすい道を選ぶと約二十キロ。電車・バスを使う場合、最寄り駅は南小松島駅です。私は、今年五月に訪れた時には徳島駅からJR牟岐線に乗り、南小松島の一つ手前の中田(ちゅうでん

)駅で降りて、そこから歩きました。

 その時、中田駅に着いたのが朝六時ごろで、恩山寺入り口の「びらんじゅ」があるところに着いたのが六時四十六分でした。「びらんじゅ」のあるところから長い坂を上り、駐車場のあるところからさらにもう一段高い地点にあがると「弘法大師御母公玉依御前ゆかりのお寺」と刻まれた石がありますが、その石のあるところに着いたのが六時五十三分でした。

 大師堂があるのはもうすぐ先です。

 大師堂の前から石段を上った先に本堂があります。私はまず、大師堂へ行きました。

 杖立に金剛杖を立て、ローソクに火をともし、ローソク立てにつけ、大師堂に上がり、賽銭をあげ、経本を取り出し、作法通りといいますか、先達さんと一緒の時とほとんど同じやり方でお経や真言を唱えました。

 そして次には本堂へ向かい、本堂でも作法にしたがってお経を唱え…。

 そうしているうちに時計は七時をまわり、納経受付時間が始まりました。

 お経をあげたあと、境内を清掃していたご婦人から「お接待」といって黒飴を一つ頂きました。

 納経所では、お守りを買いました。第四番札所の大日寺の紹介のところでも触れましたが、私のしりあいの方のお母様が病気で入院されたということで、その方の為にお守りを買おうと思って恩山寺を目的地に定めていたのです。

 弘法大師がご生母さまに孝養を尽くされた、「母養山」という山号の寺であり、薬師如来が本尊である、という恩山寺で買うことに大きな意味があると思ったのです。

(2012年6月20日の「石川鏡介のブログ」の記事を再編集)

 

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