" この国の空 "
監督 荒井晴彦
原作 高井有一
出演 二階堂ふみ
長谷川博己
工藤夕貴 母
富田靖子 伯母
上田耕一 町会長
石橋蓮司 近所の人
昭和二十年 東京 杉並
雨に濡れる一軒家
雨水の流れ込む防空壕
翌朝
防空壕を覗き込む ふみ19歳と母夕貴
泥が流れ込み掘り直さないといけない
隣に住む長谷川
うちの防空壕を使って下さい
と、声をかける
*
3月10日の大空襲以来
人の顔が変わった
東京の空をB29が飛ぶ
***
長谷川は丙種、38歳
戦争には行かなくていい
妻を疎開させて1人暮らし
ふみが何かと世話をする
時々、話し相手になる
ふみの父はふみが12歳の時に結核で死んだ
3軒の家作の家賃で生活は何とか
挺身隊逃れで町会事務所にお勤め
母とふたりだけの毎日が
退屈で泣くほどつまらない
*
3つ年上の従姉妹が結婚
相手は軍需成金の息子
自分の身と比べふみは益々つまらない
*
5月29日の横浜大空襲で
横焼け出された夕紀の姉靖子が
着の身着のままで逃げて来る
夫も息子も焼け死んだ、多分
遺体は見てないが
防空壕で10日待ったが帰って来なかった
はっきり言えば迷惑
東京への転入は認められていない
だから配給は貰えない
食料はかつかつ
でも、他に行くあてもなく
仕方なく部屋を貸すが
腹が減ればメシも食う
農家へ食料の買い出し
汗をかいて水浴び
*
近所に住む石橋
信州松本の娘の家に疎開しようか迷う
娘といえど嫁に出した身
信州だって食料不足
*
周りに若い男のいない生活
一生結婚できないかもしれない情勢
となれば
既婚でも20歳年上でも
隣にいるのは町内で一番若い男・・・
さほど悪くはないけど
二階堂ふみがおしとやかな役
いろんな役をこなしても
活発な役が多いので
ちょっと違和感がある
違和感を感じさせるってことは
まだ未熟ってことか
終戦の年
4月頃から8月までの5ヶ月間
ゆっくり描いて長い
時代背景は変わっても
どろっとした色恋の話
僕の苦手な分野
戦争が終わると
奥さんが攻めて来るぞ
女は溺れ易い
闇米一斗三百円
2015年 日本映画 130分
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