現在、主に神社仏閣で使われる畳に「二畳台」という畳があります。

お寺では御住職がお経をあげる時に座られる畳ということで目にしたこともあると思います。
二畳台は、畳床を2枚合わせた高さで制作します。
御所・神社・仏閣など格式の高い場所で用いられてきた畳。
四方の紋様が欠けないように、使用する紋様の寸法に合わせて、畳床材+畳表の厚みを選びます。

下の畳につけた縁と、上に載せてある薄縁(拝敷)につけた縁の、側面の模様を合わせ、縁と縁の継ぎ目の模様も合わせます。
この施工法が定法となるそうです。
格式高い場所で使用される畳は「有職畳」といって、できるだけ昔から伝わってきた定法に基づいて作成します。
今回は初めて作成したこともあり、畳床はボード床を2枚合わせて使用した略式で作成しました。
本式は、藁床に四方板入れを施した畳床を二枚合わせで作成します。

↑この紋縁という畳縁、綿素材でできています。
2本揃えた畳縁、パッと見、同じように見えますが、近くで見ると…

矢印の部分のように、菱形の部分が揃っているものと、ズレているものがあります。
写真ではわずか数十センチの縁の切れ端ですが、これが畳一枚となって1メートル、2メートルとなるとズレの数も中々です。
これらを一紋一紋合せながら作成していく仕事になります。
綿素材の特性を生かして縮めたり、少し伸ばしたり…。

裏面も表のように紋合わせします。
今回初めて作成しましたが、本式の二畳台は講習会や図解書でしか目にしたことが無く、今まで立ち寄った神社仏閣では目にしたことがありませんでした。
あと2つ作らないといけないので、気合を入れたいと思います笑