以前作った、八重畳についてご紹介します。
古制定法では、八重畳は茵(しとね)・龍鬢(りゅうびん)・厚畳とともに舗設(しつらえ)の造作であるとされ、室礼(しつらい)に必要な調度具として定法が設けられた。
これが有職故実の一端になっている。ちなみに、「しつらえ」とは、かざりつけることをいい、古式では「貴人のいる場所」や「御座所」をあらわし、それ以外のところでは繧繝縁を用いることを堅く禁じていたものであり、江戸時代には処罪の事例がみられる。
繧繝縁とは昔から、高貴な方の座られる畳縁のようです。
写真上の様な鮮やかな畳縁で、一般的なところでは雛壇などに似たものが見られます。
八重畳は、八枚のゴザをつかって一つの紋様を出します。今回は、正絹繧繝縁の五号を使用しました。
八重畳は、有職畳の一つである。
有職畳とは古くから朝廷や武家などの儀式、作法などの定法に基づいて作られた畳です。
現在では主に寺院、仏閣で伝統的調達品として使われています。
作り方も定法があり、それらに基づいて作成します。
茵(しとね)、八重畳(やえだたみ)、厚畳(あつじょう)、龍鬢(りゅうびん)、拝敷(はいしき)、鐘台などがあります。