映画「80日間世界一周」を観て | マルフジノート
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SALVE!(ようおこし、あわおこし!)

 コロナで旅行に行けない今見るべき映画80日間世界一周/1956/アメリカ/マイケル・アンダーソン監督)だった!

何故なら時代は違えど観ているこちらも一緒に世界一周した気分になる。

 

出典:https://www.amazon.co.jp/80日間世界一周-スペシャル・エディション-DVD-デビッド・ニーブン/dp/B0002B549Y

 

 

 

 この映画、幼少の時に見て以来で気球で世界を回るというイメージが頭にあったけど、今回改めて見てみると気球はイギリス→フランス→イタリヤ→スペインまでであった。

 空の上からの都市を眺めるシーンは気球目線での低空で、いわゆる鳥瞰であり鳥になった気分(今ならドローン目線?)に思え印象的だった。またピレネーなのかアルプスなのか高い山をスレスレで通り抜けたシーンはスリリングで手に汗握った。

 

 ここからは船と汽車がメインであった。また地球を西に回るのかと思いきやここから東に向きが変わりエジプト→インド→ミャンマ→香港→日本(横浜)→アメリカと偏西風通りの回り方になった。

 

 インドで未開民族の生贄の儀式で生贄にされそうになった王女が偶然にも先日観た「アパートの鍵貸します」シャーリー・マクレーンであった。

 

 

 また海から富士山が見えて「日本に着いた」というシーンは浮世絵の葛飾北斎による影響なのか少し嬉しかった。

しかし日本の出店でフルーツ売っている店があってそこに大きな葡萄があったり色とりどりのフルーツがあったけど明治初期に(廃藩置県の1年後ぐらい)日本にそんな豊かなマーケットがあったのか?と疑問になった。

ここは西洋の映画だと違和感を感じた。

 

 因みに日本のシーン見ながら何となく「2人組と旅」繋がりで二人が弥次さん喜多さん(東海道中膝栗毛/十返舎一九/1802)見えてきた。調べると原作(ジュール・ヴェルヌ/1873)と僅か70年しか違わない時代的に旅ブームだったのかもしれない。

 

 あとアメリカのバーのピアニストがやたらかっこよかった、なんでこんな脇役がフィチャーされるのかと振り向いったらフランクシナトラだったので納得!ここでシナトラ出てくるんだったら、インデアンとの攻防ではジョン・ウェインでも登場するのかと期待していたけどそれは無かった(笑)

 

 ここで建築の話になるが、この映画で私が一番針に触れたのがインドの鉄橋を渡るシーンである。

この鉄橋のトラス構造が特殊な形態で建築的に魅力のあるデザインだった。

トラスでピン構造なんと緊張感のある素晴らしい工作物!

 

(今は車道に変わっているようである)

 

 

 

 上記の出典アドレスが非常に詳しいので調べてみるとパキスタンにあるランズドーン・ブリッジ(1889築)と言う橋らしい。

設計者はイギリス人アレクサンダー・M・レンデル卿(1828~1918)、

橋の構造形式はキャンティレバー(片持ち)ブリッジと書かれている。

 

 

 両岸から片持ちの鉄骨が突き出て真ん中の水平な部分を繋いでいる構造形式である。

 

 

 

 美しいのが片持ちの鉄骨を形成している支柱が弓のような鉄骨4本を合わせて作られたもので両端が先細いピン支点になっているのでシャープで緊張感が生まれる構造である。

 

 上記の支柱の形状はロシアの構造設計者クラシンの水量発電所の橋(シャトゥラ/1925)で一度見覚えあるトラスだけど実際工作物として使用されている現物が存在するとはつゆ程も知らなかった。

 

クラシンの水量発電所の橋(シャトゥラ/1925)

出典:ロシアアヴァンギャルド建築/著者:八束はじめ/発行:INAX/1993

 

 閑話休題、冒頭話したように映画と一緒に旅や冒険をした気分になる。

目的地着くまで船の木を全て燃やしたり、インデアンに襲われたり、電車が鉄橋から落ちそうになったりハラハラドキドキ、アドベンチャー映画のはしり的な映画であった。

 3時間程あるけれどそれで世界一周したと思えば逆に早いと思える。