鉄道ピクトリアル2022年3月号記事で、スジ鉄のブログ筆者として最も惹かれたのが「ワッペン列車」の記事です。

 

このワッペン列車に関して、運転時刻など、まとまった情報が掲載されていないので、手元にある時刻表と、ピクトリアル誌、サイト上の情報をもって、可能な限り当時の運転ダイヤを追ってみたいと思います。

 

(当時の時刻表紙面で「」のアイコンで記されていた臨時列車、またはサイトにあがっているワッペン列車のパンフレットに情報があるものに限っております)

  1.  東海道本線 (済)
  2.  筑波 (済)
  3.  秩父・群馬方面 (済)
  4.  房総半島 1)内房・外房、2)銚子方面
  5.  奥多摩
  6.  中央東線(山梨方面)

今回は、5 奥多摩 へのワッペン列車を取り上げたいと思います。調べると運転区間、使用車両はじめ、多様な設定が確認できました。データ的には不完全ながらご紹介できることが楽しみです。

 

珍しく、Youtubeでワッペン列車をはじめ、奥多摩方面への60〜70年代の臨時列車のスライド集をまとめておられる方を見つけましたので、冒頭で紹介したいと思います。

 

 

吉野観梅号の運転概要

列車名 普通 吉野観梅 号 ※1970年は快速
運転区間 新宿〜御嶽(みたけ) ※中央線・青梅線
使用車両 101系電車8両編成(?) ※中央線・青梅線の定期列車と共通運用
運転日 1967年春 3月5、12日 運転
1968年春 3月10、17日 運転
1970年春 3月8、15、21、22日 運転
列車番号

運転時刻
’67年春  
(列車番号不明)新宿発9:22 〜 御嶽着(?)
(列車番号不明)御嶽発(?) 〜 新宿着16:20
途中停車駅(新宿起点) 詳細不明


’68年春
(列車番号不明)新宿発9:35 〜 御岳着10:57(?) 
(列車番号不明)御岳発14:16(?) 〜 新宿着15:41
途中停車駅(新宿起点)中野、三鷹、立川、拝島、青梅、日向和田、二俣尾


’70年春 ※快速
987H 新宿発9:35 → 御岳着10:55 
1586H 御岳発15:01 → 新宿着16:27
途中停車駅(新宿起点)中野、三鷹、立川、拝島、青梅、日向和田、二俣尾

 
備 考 ’68年については、前述のYoutube内から時刻を拾いました。映像内キャプションでは1967年となっていますが、当時の曜日と称号すると3月10日、17日が日曜であるのは1968年のため、上記の通り情報を構成しています。

※上記情報が、ワッペン列車を網羅しているわけではありません。時刻、運転区間は、時刻表以外にもサイト上の画像等を通じて入手した情報で構成しました。
 

 

奥多摩号の運転概要

列車名 快速 奥多摩号
運転区間 新宿〜氷川(現:奥多摩)
使用車両 101系電車8両編成(?) ※中央線・青梅線の定期列車と共通運用
運転日 1967年春 4月20日〜5月31日の毎日
’67年秋 10月11日〜11月10日の休日を除く毎日
列車番号

運転時刻

 ’67春
(列車番号不明)新宿発7:30 〜 氷川着(?)
(列車番号不明)氷川発(?) 〜 新宿着17:33
途中停車駅(新宿起点) 詳細不明


 ’67秋以降調査中
 
備 考 ネット上のパンフレットの写真と鉄道ピクトリアル誌を参考に構成しました。

※上記情報が、ワッペン列車を網羅しているわけではありません。時刻、運転区間は、時刻表以外にもサイト上の画像等を通じて入手した情報で構成しました。

 

 

 

奥多摩もみじ号の運転概要

列車名 快速 奥多摩もみじ号
運転区間 成田・千倉〜氷川(現:奥多摩駅)
使用車両 113系電車 ※一部自由席
運転日 1970年秋 【千倉発着】10月18日〜11月3日の休日
       【成田発着】11月8日・15日
列車番号

運転時刻

’70秋
9122M(〜新宿)・9731M(新宿〜) 千倉発5:46→氷川着10:45
9422M(〜新宿)・9731M(新宿〜) 成田発7:33→氷川着10:45

9732M(〜新宿)・9127M(新宿〜) 氷川発15:26→千倉着20:05
9732M(〜新宿)・9427M(新宿〜) 氷川発15:26→成田着18:44
途中停車駅(千倉起点)館山、富浦、安房勝山、保田、佐貫町、大貫、青堀、木更津、五井、千葉、津田沼、船橋、両国、秋葉原、新宿、三鷹、立川、拝島、青梅、御嶽、鳩ノ巣(9132Mのみ停車)
(成田起点)佐倉、四街道、千葉、津田沼、船橋、両国、秋葉原、新宿、三鷹、立川、拝島、青梅、御嶽、鳩ノ巣(9132Mのみ停車)

 
備 考 千倉行、成田行は運転日が異なるため、併結・分割はなし。

※上記情報が、ワッペン列車を網羅しているわけではありません。時刻、運転区間は、時刻表以外にもサイト上の画像等を通じて入手した情報で構成しました。

 

 

奥多摩わかば号の運転概要

列車名 快速 奥多摩わかば号
運転区間 木更津〜氷川(現:奥多摩)
使用車両 113系電車 ※一部自由席
運転日 1971年春 4月25日〜5月30日の休日
列車番号

運転時刻

’71年春
9122M 木更津発7:30→奥多摩着10:46
9127M 奥多摩発15:51→木更津着18:44
途中停車駅(木更津起点)姉ヶ崎、千葉、津田沼、船橋、両国、秋葉原、新宿、立川、青梅、御嶽、鳩ノ巣(9127Mのみ停車)

 
備 考 新宿・奥多摩間の休日快速電車(987C、1586C)のスジを利用している

※上記情報が、ワッペン列車を網羅しているわけではありません。時刻、運転区間は、時刻表以外にもサイト上の画像等を通じて入手した情報で構成しました。

 

 

当時のワッペン列車掲載紙面

千倉発氷川行の快速奥多摩もみじ号の紙面です。

夏は海水浴のメッカである房総エリアから奥多摩まで紅葉狩りへ送客する壮大な臨時列車ですね。始発から乗れば所要時間5時間(!)。

紅葉狩りよりも鉄道ファンに話題の列車だったんだろうと推察しますw。

交通公社の時刻表 1970年10月号より

 

 

こちらも1970年10月号紙面より。正確な時期は不明ですが、新宿・奥多摩間の休日快速列車のダイヤが独立して掲載されるようになったのはこのころのようです。ワッペン列車とまでは行かないものの、毎休日に運転される快速列車は現在もホリデー快速という形で受け継がれていますね。9731M、9732Mにたくさんの注釈がついているのでお気づきだと思いますが、これが快速奥多摩もみじ号です。

交通公社の時刻表 1970年10月号より

 

本日は以上となります。

 

まとめサイトはこちらから

 

 

参考資料:鉄道ピクトリアル2022年3月号(No.996) 電気車研究会、交通公社の時刻表1968年〜1971年、サイト上にアップされているパンフレットの写真など。