企業は株主の利益のために事業をするだけのもの。

企業に国籍はいらない?

企業は需要を餌にした消費者からの巻き上げ担当なのでしょうか?

グローバルという世界の市場を相手にしているので細かいことは問わなくていい?


伊フィアット、「国籍変更」へ=統合持ち株会社、オランダで登記

【ニューヨーク時事】
イタリア自動車大手フィアットは29日、このほど完全子会社化した米クライスラーと統合し、持ち株会社「フィアット・クライスラー・オートモービルズ」を設立すると発表した。新会社はオランダで登記し、税制面で有利な英国に本社の拠点を構える。

フィアットがイタリアに持つ工場の生産や雇用は維持される。しかし、同国で115年の歴史を持つ製造業の名門が「国籍」を変更することの象徴的な意味合いは大きく、国内で波紋を呼びそうだ。

(2014/01/30-00:43)

フィアット・クライスラー、英に本社機能集約

フィアットは29日、米クライスラーとの経営統合後の新社名をフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)とすると発表した。新会社は登記上の本社をオランダに置く。実質的な本社機能は英国に集め、税金も英国に支払う。自動車企業の国際再編の中で、イタリア産業界の顔でもあるフィアットが本社を移転することになる。統合後のFCAは、ニューヨーク証券取引所とミラノ証券取引所に上場する。一連の手続きを年内に終えるとしている。(フランクフルト=加藤貴行)

(2014/1/30 1:14)

「税金も英国に支払う」ではなくて、「税金は英国を通して帳簿を適宜に手直ししながら税率の小さいタックス・ヘイヴンなどを活用しながら支払っていく」とちゃんと書いて欲しい!


フィアットの話

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イギリスに本社拠点を置く、オランダで登記、というのはどういうこと?
何故、税制面で有利なの?

闇の脱税:BEPS

タックス・ヘイヴン(tax haven)とは、一定の課税が著しく軽減、ないしは完全に免除される国や地域のことである。租税回避地とも呼ばれる。

国際金融取引を活発化させる目的で一定の減税措置や外国資本企業は登記費用のみで法人税がかからない会社設立方法・通貨決済方法が設けられることは珍しいことではない。そのような意味では、世界最大の実質タックス・ヘイヴンはロンドンのシティ・オブ・ロンドン金融特区であるといわれる。しかし、タックス・ヘイヴンといえば、通常は、英国領ケイマン諸島のような、国際金融取引の単なる中継地として利用されることを想定したような、それ自体は特に見るべき産業のない島国が想定される。しかし、ケイマン諸島の外国資本企業法人税減免システムは実は宗主国英国のシティ・オブ・ロンドンの課税システムをそのままもってきたものである。
一方、現在の国際金融取引においては、租税負担の軽減を目的として、多くの資金がタックス・ヘイヴンを経由して動いており、もはやタックス・ヘイヴンは必要不可欠な存在であると考えられている。その一方で、タックス・ヘイヴンを利用した租税回避スキームに対して各国は、いわゆるタックス・ヘイヴン対策税制を整備してこれに対抗しようとしているものの、根絶にはほど遠い状況である。

また、一部のタックス・ヘイヴンには、本国からの取締りが困難だという点に目を付けた、暴力団やマフィアの資金や第三国からの資金が大量に流入しているといわれている(マネーロンダリング)。2007年からの世界金融危機では、金融取引実態がつかみにくいことが災いし損失額が不明瞭化、状況悪化を助長したとして批判されている。

IMFによりオフショア金融センターとされる法域の一覧は、オンラインで公開されている。多くのオフショア金融センターは、現在のまたはかつての英国の植民地または王室属領であり、しばしば自身を単純にオフショア法域と呼ぶ。見方によっては、もっとたくさんの国がオフショア金融センターであるが、以下に掲げる法域はオフショア金融の主要な行き先であると考えられている。

バミューダ:キャプティブ保険について市場の主導者であり、オフショア・ファンドおよび航空機登録においても強いプレゼンスを有する。

イギリス領ヴァージン諸島:最大数のオフショア会社を抱える。

ケイマン諸島:オフショア・ファンドの運用資産総額では最大であり、米国の証券化市場においても強いプレゼンスを有する。

ジャージー:イギリスの王室属領はその全てがオフショア・センターであるが、その中で最も国際的である。ジャージーは特に強力な銀行セクターとファンド運用セクターを有し、弁護士やファンド・マネージャーなどの専門的なアドバイザーが多数集中している。

ガーンジー島:さまざまな外国企業がSPCを設立している。ガーンジー島においては、法人税は0%から30%までの間で納税者が自由に選ぶことが可能である。これは、さまざまな国のタックス・ヘイヴン税制に対応し、トリガーとなる税率をわずかに上回る税率を選ぶことを可能とするためであるとみられている。日本においては、最高裁判所の判決により、ガーンジー島において納税者が支払った「税」は外国法人税に該当すると判断されている。

ルクセンブルク:UCITSについては市場の主導者でり、最大のオフショア・ユーロ債の発行者と考えられているが、公式の統計による裏付けはない。

ニュージーランド:最も遠距離にある法域であるが、真に主要な法域としてのメリットと、強力だが実際的な規制体制を備えている。アジア市場向きの位置ではあるが、ヨーロッパとの緊密な結びつきも保持している。

シンガポール:近時、資産管理センターとして評判を高めており、2009年グローバル金融センター指数では世界第4位である。この国はヘッジ・ファンドのハブであり、そのプライベート・バンキング産業は毎年30%の割合で成長している。

ガーンジー島、ジャージー島
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ケイマン諸島、ヴァージン諸島、バミューダ諸島
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伊フィアット、第4四半期は営業利益が市場予想下回る


ブラジルはかつて、フィアットの利益全体の約20%を占めるなど重要市場で、アナリストは中南米の急激かつ大幅な落ち込みを懸念している。

フィアットは米クライスラーの完全子会社化の完了を受け、手元資金を蓄えるため、2013年は配当を実施しない方針を示した。

FCAは登記上の本社をオランダに置き、税制面での所在地は英国とする。地元イタリアから焦点をシフトすることで、真のグローバル企業へと転身を図る。

中南米での逆風に加え、これまでフィアットの利益を押し上げてきたクライスラーの利益率も伸び鈍化が見込まれることから、新会社FCAも痛みを伴う事業再建の真っ只中での始動となる。

マルキオーネCEOは電話会見で「課題の数が減ることはない」と述べた。

2014年の設備投資見通しは80億ユーロ(109億ドル)としている。

フィアット株価は4.11%下落して終了した。

また、北米以外での収益確保に苦慮している。営業利益の7割強を依存しグループ収益を支えてきた北米市場は今年は鈍化の見通し。2009年の提携以降、投資余力がなく、他社に出遅れたアジアや高級車のテコ入れに動くが、効果は不透明だ。