【1人で電車に乗って園に行った話~】26歳 中編 | 鈴木正人の自伝「まぁいいっか!」

鈴木正人の自伝「まぁいいっか!」

重度の身体障害がある鈴木正人(すすきまさひと)のブログ
1972年生まれ、三重県松阪市に暮らしています。
普段僕は車イスで生活をしています。
自分のこれまでの人生をまとめてみました。

何とか自宅から一人で駅まで着けた。しかし電車に乗るのは久しぶりだった。僕が小さい頃は、母と一緒に毎週電車で津まで訓練に行っていた。母が車の免許を取ってからは電車に乗ることもめっきり減った。

 

電車に乗る前に切符を買わなければならない。販売機で買えばいいことは知っていたが、もちろん自分で買うことはできない。そのために園の山田さんが準備をしてくれた。「僕は松阪駅まで行きたいです」と書いた紙をクリアケースに入れ、誰が見ても分かるように車イスの横に着けてくれた。

 

改札の前まで行き、大きな声で駅員さんを呼んだ。するとたまたま居合わせた方が僕に「どうかしました?」と声をかけてくれた。僕は目線をクリアケースに向けて訴えた。「松阪まで行きたいんやね、駅員さん呼んでくるわ。」とその方が言い、駅員さんが来てくれた。メモを見た駅員さんは、「松阪までですね、お金はどこですか?」というので僕は腿の上に置いていた小さなカバンに目線を送った。駅員さんはすぐに気づいてくれて、カバンから財布を取り出し松阪駅までの切符を買ってくれた。自動改札を通るときも切符を改札機に入れてくれた。僕は意外とすんなりホームまで行く事ができた。駅員さんは「スロープを用意しますね」と言い準備してくれた。しばらくすると松阪行きの電車が到着し、僕は電車に乗ることができた。松阪駅までは10分ほどだ。電車から見える風景はいつもと全然違ってとても新鮮だった。

 

2つの駅を越し、そろそろ松阪駅に着くころだ。僕は松阪駅にちゃんとスロープが用意されているか不安だった。しかし到着するとちゃんと用意されていた。漕代駅の駅員さんが連絡を入れてくれたおかげだ。僕は安心して駅に下りることができた。

 

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