第十六話:龍戦士隊結成(第三段落目) | マーロールのブログ

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十人の龍戦士が作戦会議のためにリタの部屋に行った頃から、薄い影のような黒雲が太陽を隠し、フィブラスを黒く染めていく。それはまるで、ガルドラを闇で覆い尽くそうとしているかのようにも見える。そのような不安を胸に抱きながらリタは、ランディー王に今日のことを報告するために謁見の間の扉の前に立つ。


「お疲れ様です、殿下。どうぞ、お入りください」


門番のディフレンが、リタを中に入れる。その玉座にはいつも通り、ランディー王が元気そうに座っている。


「父上、お体の具合は、もうよろしいのですか?」


「ありがとう。もう大丈夫だ。昨日は多大な心配と迷惑をかけて、本当にすまなかったな」


ランディー王は苦笑して、礼を言った。リタは早速、今日の会議での決定を報告する。話を聴いている時の王の顔は、真剣そのものである。


一通り話が終わると、王は口を開く。


「龍戦士隊結成か……。良い案ではあるが、隊長と副隊長は決めてあるのか?」


ランディー王は訪ねた。意表を突かれたリタは、現状を話す。


「そ、それが……。今回は臨時結成ですので、特にメンバーは決めてないのです」


それを聞いた王は、ただ首を縦に振るだけだった。龍戦士隊ルインは、今日の昼頃にレザンドニウムに向け、出発する。私を始め、ヨゼフやナンシーが代表となってキアを説得するために、彼の所に行く。だが、相手はかつて自分達を奴隷として働かせた領主。そんな相手を説得するなんて、私達にできるのだろうか?


リタの心に、再び迷いが生まれる。その深刻そうな顔を気遣ってか、王はまた口を開く。


「リタよ、相手はお前を幽閉した大人だ。そのような魔族を説得するのは、辛く、大変かもしれない。だが、人生はどんなに辛いことに直面しようとも、堪えなければならない。無事にお前がこの国に帰ってくることを、私達は砂龍神デュラックに祈る」


「ありがとうございます、父上。では早速、今日の昼頃から行ってきます。またお会いしましょう」


リタは一礼して、謁見の間を後にした。彼女は自分の部屋に戻り、九人の仲間達と共に、レザンドニウム領国に行く準備をする。