ザ・ホスト 3 別離

人に寄生するような不気味なものが主人公だなんて、いくら若い子の体の中に入っていたって形は虫みたいなもんですから、とてもじゃないけど共感できない!って思ってた1巻目が嘘のよう。

どうかどうか、ワンダラーに素敵な結末を用意してくださいと願わずにはいられない。ワンダラーはそんな存在なのです。もう虫だなんて思えない。立派な女性です。誰よりも真っ直ぐで一生懸命で美しい。


後半にかけての彼女の決断。当然、予想しえたものなのです。優しくてメラニーを誰よりも大事に思っているからこその願い。泣けて泣けて泣けてしまってどうしようもない。


そしてワンダラーを愛したあの人の温かさや想いには負けます。メラニー自身でなく、寄生しているワンダラーを愛してくれるなんて。たとえ姿がメラニーじゃなくても、彼ならきっとまたワンダラーを愛してくれる。そう確信できる強い愛です。

なんていうか、この設定でよくもまぁ描ききったなぁと思えた内容です。こんな設定で愛だの恋だの命だのなんてうすら寒いだけだと思いきや、余計に切なくて苦しく、そして愛おしいものになっていったのです。本当にオススメ作品です。特にこの最終巻。最高です。




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★既読の【ステファニー・メイヤー】作品感想★

「ザ・ホスト 1 寄生」 ステファニー・メイヤー

「ザ・ホスト 2 背信」 ステファニー・メイヤー