教育の方向性 | 経営コンサルティング《ここだけの話》高野聖義

経営コンサルティング《ここだけの話》高野聖義

経営コンサルタントが語るビジネス情報。医療機関の医療コンサルティングにまつわる「ここだけの話」や、最新ビジネス事例について解説。

医療コンサルタントの高野聖義(昌則)です。


ある動物病院のクライアントで、教育に関しての打ち合わせを行った。この病院では、スタッフが入れ替わり、新しくスタートを切っている状況である。


優秀なスタッフの確保に成功し、そのスタッフを中心に教育を行っている。なにぶん、スタッフが総入れ替えに近い状況なので、今までのやり方を踏襲しながらも、全ては業務ができていないという状況でもあります。

その中で、短期間にスタッフを育成するためにはどのような方法があるのかという話になった。


一つは、多くのスタッフを採用し、残れる人は残し、無理な方にはやめていただくような方法
もう一つは、選考基準を高くし、本当に優秀な人しか採用せずに、できる人の集団を作る方法

である。

この両方とも間違いはない。

しかし、少子化ということで、いい人材の母数が減っている段階では、この両方のやり方でも難しくなってきてしまう。

この2つの考え方には、院内で教育をし、長い目で育成していくという観点が抜けている。
人材の質は下がっている現在において、内部での教育という問題は切っても切り離せないものである。

資本基盤の弱い組織において、人を採用することは大きな出費を伴います。
しかし、どんなに素晴らしい設備を持っている病院でも、それを実際に動かす人の面が充実していなくては組織の成長はありえないのです。

強い組織とは、スキルレベルの低い人を教育し、育成し、成長させる土壌を持っていることであると思います。

強い組織体制を作るために、何かを今始める時期だと考えます。今後の人材の質は低下傾向にあると思います。日本社会自体が仕事をしてどんどん働くことを推奨していると思えません。

あまり働くことはしなくて、自分の時間を有効に使い、大きな収入を得なくても生きていければいいという考え方が強くなっているのではないでしょうか?

その中で育ってきている年齢層に向かって、仕事なんだから働くのが当たり前と伝えることは、伝わらない顕著な例であると思います。


このような時代に沿った組織育成を考えていく必要があると思います。


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