医院の運営は様々な問題と対峙します。
院長先生は常にその問題を解決しなくてはならないという強迫観念にも似たストレスを持っています。
いろいろな院長先生とお話をさせていただき、スタッフの方のヒアリングをさせていただくと、驚くことがあります。
それは、院長先生とスタッフとのギャップです。
私は年間に500人以上の方のお話を聞きます。聞くことが仕事といっても過言ではありません。
その中で、いつの間にか、本音を引き出す手法を身につけているようで、何でも話してくれます。騙されるというケースもあるのですが、その裏に隠れているいるものも含め聞き出せていると思います。
その本音を聞いていくと、やはり、ギャップは大きいと感じます。
院長先生が、
「あいつはあんまりやる気もないし、医院としてはいい影響を与えない」
と考えているスタッフに話を聞きます。
すると、スタッフの方からは、やる気はあるのだが、
「どうも院長先生の考え方がわからない。私はもっと親切な診療を行いたい」
と語ります。
その話を院長先生にすると、
「えっ、それって私がいつも目指している方針と一緒なんだけど・・・。」
お互いの信頼関係の問題もありますが、どうもギャップがあるようです。
つまり、院長先生は知っているようで知らないのですね。
それでは、どのようにして本音を聞くのでしょうか?
カウンセリングの手法で積極的傾聴法というのがあります。
是非皆さんに実践して欲しいので、他のHPからパクリました。
以下、その内容です。
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積極的傾聴のポイント
①不安を取り去る雰囲気をつくり、相手の心を開かせる。
雰囲気作りは非常に大切です。場所・身なり・表情・言葉使いには、十分気をつけたいものです。
やはり、話しやすい環境作りは必要です。
例えば、1対1で話すのか、それとも3人以上で話すのかで本音の出具合は違います。
医院経営では、1対1で話す時間が必要ですね。
②相手を大切にして、相手以外のことに気をそらせないこと。
他事をやりながら話を聞くなんてもってのほかです。
よく院長室で書き物をしながら話を聞く方もいらっしゃいます。
そんな人に対して本音は話したくはないですね。
真剣勝負で向かってください。短時間でもかまいません。
③相手に対して先入観を持たないこと。
これが1番難しいかもしれません。最初から、この人はこうだろうとか思って話を聞こうとしないことです。
今まで持っていたこのスタッフはこうだ!という先入観ほど不要なものはありません。
やっぱり、先入観なく接したいですね。
④耳だけでなく、体全体を使って話を聞くこと。
視線の位置も大切です。うなずきも相槌も大切です。話を聞いているときは、余分な仕草をしてはいけません。
「うん、うん」という言葉は、同調作用はあるみたいです。
相手の言葉を肯定していますよ、という意思表示にもなります。
⑤言葉尻にとらわれず、話の趣旨をつかむこと。
相手が何を言わんとしているか理解することです。理解できたと思った瞬間が落とし穴です。
相手の話が回りくどかったり、支離滅裂だと、どうしても
「つまり、君の言いたいことはこういうこと?」
と、まとめたくなるもの。
ここは辛抱です。しっかり、聞き続けましょう。
⑥常に支持的で、逆らわないこと。
「違うな」と思っても、今は言う時ではありません。「そうではないのではないですか」「こういう考え方もありますよ」等の言葉は、全面的に信頼されてから言うべきです。
まずは、肯定です。
「なるほど」とか、「そうだね」という同意の言葉は重要です。
⑦対話のペースに注意すること。
早口で喋る人と、非常にゆっくり喋る人がいます。常に相手のペースに合わせるように話しましょう。相手のペースに合わせるのは、驚くほど疲れるものです。疲れて当然です。
私も早口なので、気をつけているのですが、どうもこのペースに合わせることは難しいようです。
ぐったりするんですよね。本当に。
⑧できるだけ相手に話させ、相手の立場に立って問題解決を考えること。
あなたができるからといって、相手もできるとは限りません。相手の能力に合わせた解決方法を考えてあげてください。
もし、混乱していたら、整理する必要があります。しかし、まずは、話を聞く必要があります。辛抱です。
そして、相手に話す時も、
「こうしろ!」
と一方的に話すのではなく、
「もし、僕が君の立場なら、こう考えるのだけど、これでは無理かな?」
と、最後に相手に聞く姿勢を持つと、いいですね。
結論は相手に決めてもらいましょう。押し付けは禁物です。
知っているのと出来るのは全然違います。繰り返し、繰り返し、練習してください。
練習は、疲れます。グッタリするぐらい疲れます。それでいいのです。楽してうまくなる方法はありません。努力あるのみです。練習相手は、自分の身近な人、大切な人から始めて下さい。
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これって、一番重要な「聞く側の姿勢」を伝えているものです。
相手のペース、視線に立って、本当に理解する。
私は、相手を理解するということは、相手の思考パターンを理解することだと考えています。
こんな場合は、この人はどのような考え方で、どんな結論を出すのか?
これがわかれば、しめたものです。
だって、何かが起こったら、その後、どんな行動をするのかがわかるのですから。対策も練れますよね。
商売人の方はこの辺りが良くわかります。
だからこそ、うまく商売が出来るのです。
しかも、この積極的傾聴法は、私生活でも使えそうではないですか?
奥さんとうまくいっていない。友人とうまくいっていない。
そんな時こそ、この手法を使っていただければと思います。
医療関係の方は、当然出来るはずなのですが、スタッフ相手だとうまくいかないようです。患者の方には、このような手法で接していると思うのですが、スタッフの方にはどうも、使っていないようです。
もう一度スタッフの方の話を聞いてみたらいかがでしょうか?