どんな企業でも、いい人材の確保を目標としています。
では、いい人材ってどんな人材なのでしょうか?
いろいろな経営者、病院院長と話していると、共通することが、
「自分で考えることができる」
ということです。
マニュアルの氾濫の影響なのか、単にレベルが落ちているのか、はたまた教育制度のせいなのか、自分で考えることのできない人が多いようです。
一つの事柄について、しっかりと考えられない。
ちょっと考えればわかるのに考えない。
こんな人が多くなっているようです。
考えることは労働であり、考えることはシンドイという話は以前もしましたが、これをしない人が多いようです。
しかし、もともと考える習慣のある人材を確保していくことは難しいことであるとも言えます。
なかなか、そんな人材にはめぐり逢えない。
あらかじめ考える人材を採ろうとしても困難な道です。
それに今いる人材を少しでも教育できれば変わる可能性があるのなら、それを行う必要があります。
今、流行(?)のコーチングという手法はこの考える作業を行います。
これが唯一の答えなのかもしれません。
つまり、コーチングテクニックの一つである「答えを自分で考えさせること」を行うということがあります。
トヨタの社風にもあるように「なぜを3回繰り返せ」ということも考えさせる手法ですね。
自分で答えを導き出させる。
これは、大変時間がかかることです。ついつい耐え切れずに答えをいってしまう。
しかし、その答えだけを吸収してしまうので、結果的に何も考えない人材になります。
上司はついつい答えを与えようとします。
理解力のない人材や、新人には全て答えを与えようとします。
逆に考える力、答えを導き出せる力のない人は特に答えを求めます。
結果的に考える作業が中断してしまいます。
どれだけ、根気良く答えを導き出す手伝いをできるのか、これがポイントとなりそうです。
どんなに答えを与え続けていても、考え方の手法をマスターしてもらえなければいつまでも指示待ち人間となってしまいます。やはり、自分で考えてもらわなくてはならないのです。
当然、教えられる相手にも素質があります。
一つは向上心があること。
これがない人に何を伝えても意味がありません。
これは伝えても変わりにくいことです。
もう一つは楽をしようとしすぎないこと。
楽をしようと思えば、考える必要はありません。
誰か上司、目上の人に聞けば答えは出てきます。
でも、これでは考えられないのですから、先には進めないのです。
いかに考えられる人材を作れるのか、これは永遠のテーマなのかもしれません。