marimo's blog

青年海外協力隊で、作業療法士としてヨルダンに派遣されています!

文化も習慣も全く違うこのイスラム社会で、
山あり谷あり奮闘しながら、2年間の活動を綴ります!


テーマ:
今日はシリア内戦によって負傷した方々のことを書こうと思います。


脊髄損傷って聞いたことあると思います。

交通事故に遭ったり、建物から落ちたり、スポーツの事故だったり。
日本で脊髄損傷となった方は大体そういた理由で受傷される方が多いです。

勿論、ここヨルダンでもそのような理由での受傷の方もいると思います。
でも、ヨルダンの北、シリアではまだまだ内戦が続いており、不運なことに、銃弾が背中の丁度真ん中、脊髄を直撃したことによる脊髄損傷の方々が沢山いるのです。(勿論、銃弾が頭部を直撃したことによる脳障害、切断など色々な障がいの方がいます。)

image2.JPG
※写真は、そのキャンプ外に住むシリア人負傷者の方々対象に行ったセミナーで、みんなでモールに出かけた時の物です

シリアで家を破壊され、ヨルダンに難民として逃げてきて、故郷に帰る目途も立たず、先の見えない不安定な生活を続けている人々が、沢山います。
ザータリ難民キャンプで生活している家族もいますし、様々な理由でキャンプを避け、ヨルダンの街に居住することを選んでいる家族もいます。(大使館によると難民の80%がキャンプ外在住らしいです)



ヨルダンには私一人しかいない医療系隊員。
常時ではありませんが、時折シリア難民関係者から頼まれることがあります。
それは日本人からだったり、シリア難民からだったり、パレスチナ人からだったり、色々です。

先日、ある20代前半の若者にお会いしました。
彼は内戦の犠牲者でした。
爆風で建物から転落し、頚椎損傷となってしまった方でした。
家族は健康そうですが、彼は痩せており、私には到底対処できないくらいの褥瘡(床ずれ)があり、詳しい知人Nsを頼って今日は一緒に再訪問してきました。

私が知らなかったことは沢山あって、
栄養のこと、褥瘡のケア方法、新しい褥瘡予防、感染部のケア、バルーン(導尿)のこと、色々お母さん中心にお伝えしてきました。

そのお母さん、息子さんの介護を本当にマメにしてくれます。
こんなに大きな褥瘡があっても感染がないのは、このお母さんのマメさあってことだね、と話していました。

ちなみにその家族の印象は、
お母さんがものすご~く明るいこと。
また小学生の妹と弟が一人ずついますが、そのお母さんがする介護を文句も言わずに一生懸命手伝います。

まぁゴシゴシしすぎていたり、ヨード(バクテリアを殺す)を使っていたりで、新しい細胞が形成されるのを抑えてしまうことをしていたのですが、その点は理由を説明して適切な方法を理解してもらったので、きっと彼の褥瘡は良くなると思います。


栄養についても、本人の希望で今まで牛乳しか飲まないとのことでしたから、
お母さんだけではなく、本人にも、治すために何が重要なのかを理解して頂きました。
本人の意志が伴うことは大事なことですので。


褥瘡のケアの方法は医者から教わったとのことですが、栄養学までは教わっていないのかもしれません。色々教えて下さった日本でのNsの先輩や友人に感謝します。

これから、栄養状態が改善し、褥瘡の軽快と体重の増加がみられることを祈ります。


一時間少々の訪問でしたが、彼の額にはびっしょりと汗。
自己体温調節も、難しいのだとも思います。今日は普段よりも仰向け以外の時間が多く、疲れてしまったのかもしれません。
脊椎の変形と、下肢全体についた大がかりな装具のせいで、姿勢を変換することがなかなか難しく、患部ケア時、パット交換時を除き、ほぼ仰向けで寝ているのです。
自律神経調節機能の低下が伺われる彼には、姿勢を変えることに慣れるトレーニングも必要です。


前勤めていた病院では、皆がチームアプローチを意識していました。
ここヨルダンでは、医療はポツポツと分離していることが多いのです。


やっぱり、専門の人が集まって一人の患者さんについてよく知って、考えて、一緒に目指す方向を合わせる、と言うのがすごく大事だと思うのです。

今回、理学療法士、知人Ns、作業療法士である私が行きましたが、
やっぱり医療処置のできるNsの意見は重要ですし、シリア人理学療法士のアイディアもパッションも重要ですし、
自分だけが一生懸命になるんじゃなくって、頼るべき人に頼ることが大切なんだなー。
と痛感したと同時に、少し楽になりました。

他にも、専門には専門を、と最近頼るようになりました。
幸い、私が頼った人たちはもの凄く協力的で、

自分でしなきゃと思ってなかなか動けないでいた時よりも、色々スムーズに行くのです。
心強いです。それは医療系の人たちだけではありません。
感謝に尽きます。


話は戻って、
私はお母さんにお願いし、彼が寝たきりになる前の写真を見せて頂きました。


すごーく、きりっと凛々しい青年
今は、凛々しさは彼の中に封印され、その代りに優しい目を持つ青年がここにいます。

どうか、彼の望むことを少しでも叶えてあげたい、そんな風に思います。
帰国する前に、彼以外にも役立つモノづくりをしたいと思っています。


彼が牛乳しか飲まなかった本当の理由。その真意には、、

自分の手でご飯を食べれないから、
介助でご飯を食べることに何か抵抗を覚えているから、



そんなことが隠れているのでは??
だから、色々諦めてしまったのかも。
(彼は肘を曲げることはできますが、伸ばすことはやや難しく、手の握り開きにおいては全く出来ません)

そんな風にも思います。まだ彼と話す必要がありますが。

負傷する前の彼の凛々しい写真を見て、牛乳だけしか飲まない青年のようには、とても思えませんでしたから。

そう考えると、残された私の任期、もう半年ちょいしかありませんが、
まだまだ色々できそうです。
image1.JPG
※写真は、同じく脊髄損傷となった、別の方。
カフをいう便利グッズを使って、彼が負傷してから2年間の中で初めてご飯を食べたときのものです。


自分の本来の活動とは違いますが、
これも私は自分ができる活動の一つだと思っています。
声をかけてくれてくれてありがとう、とさえ最近思うようになりました。
シリア人と付き合っていると、心がぐっと動かされる瞬間があります。



当たり前のことですが、

誰かを恨んで誰かを傷つけて、そんなマイナスなループは本当に不毛です。
罪のない人々が、どうしてこのような目に遭わないといけないのかと、負傷した方々を見る度に思います。

シリア人の誰もが口にする、「シリアに帰りたい」という台詞が、絶望を含まずに簡単に言える日が来ることを、平和を、ただただ祈るばかりです。
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