活動方法をがらっと変える | marimo's blog

marimo's blog

青年海外協力隊で、作業療法士としてヨルダンに派遣されています!

文化も習慣も全く違うこのイスラム社会で、
山あり谷あり奮闘しながら、2年間の活動を綴ります!

活動が始まって、3週間目。

始めの頃、私は同僚からなぜか就学前クラス(日本で言う幼稚園)に行くようによく言われ、幼稚園の先生的なことを求められていました。

突然、「運動やって」と就学前部門のリーダーから言われ、え?とたじろぎながらも子供と一緒に適当に運動をする私‥笑

私は作業療法士なんだけどなぁ‥と思いながらも、隊員で職種関係なく何でもオールマイティーにやっている人もいますし、始めは様子見も大事なので、ニーズがどこにあるのか探しながら幼稚園に入り浸っていました。

子供は素直に全力で抱きついて来たり、甘えてきたり、特別扱いを求めてきたり、とっても可愛いのですが、
特別支援が必要な子ばかりで、とにかく人手が足りないのは分かります。10人近くの子供を先生一人で見ている現状なので。
そりゃ、ボランティアと名のつく人は、どんな職種だろうが手伝って欲しいのだろうなと思います。

私の活動先はかなり昔からある所で、JICAだけではなくアメリカやカナダ、ヨーロッパ等色んな国からの人的&物的支援を受けている所です。JICAの意向である継続的な支援(現地スタッフに教える、一緒に何かをする、帰国後も使える資料を作る等)ではなく、直接的な支援をしていたのだと思います。
※現にもう一人アメリカ人のボランティアがいるのですが、彼女は歴史専攻なのにも関わらず美術の先生として子供たちに直接教えています。

そういう経緯もあって、幼稚園に行ってと言われたのでしょう。

でもそれから、私の感じていた活動への違和感を感じ取ってくれたのか、
就学前部門のリーダーから、あなたが何ができるか他に教えて欲しい。と言いにきてくれました。
それから、センター長も含めて、センターのニーズ、作業療法士のできること、専門領域についてをもう一度お話しさせて頂きました。

向こうから、私に歩み寄ってくれている感じがとっても嬉しかったです。


何度か行われた話し合いの結果、
活動先の今後の方針は、JICAの専門家の方とも協力して、
障がい者の就労支援プロジェクトも進めていく予定なのですが、私がそのサポーターという形で活動することになりました。
(就学前部門のリーダーはヨルダンで選ばれた7名のうちの一人で、5月に障がい者就労支援のために沖縄に研修に行っています。)

この話し合いまでは、
向こう側も私に何をしてもらおうか漠然としていたのだと思います。
やはり、お互い向かい合ってじっくり話すことは大事ですね。


今までの活動とは方向が180度変わりましたが、
障がい者雇用領域でのJICA専門家のサポートは心強く、日本で行われている障がい者雇用の例もヨルダンでは斬新みたいで、日本での事例を元に、ヨルダンでも取り入れられそうなアイディアを沢山出していこうと、今の私はやる気再燃なのです。
(日本では作業療法士はセラピーをするだけではなく、ジョブコーチとして企業と就職を希望する障がい者の間に入って、就職が継続できるように各工程の段階付をしたり、アセスメントを作ったり等サポートしている人もいるのです。)


今日は大企業がスポーツシティに何社も集まって就職活動イベントをやっていたので、就労支援部門のリーダーと一緒に行ってきました。
ヨルダンタイムス(ヨルダンでメジャーな新聞)にも載っていたイベントでもあり、かなり賑わっていました。
日本のようにハローワーク的な所がないので、こういったイベントは絶好の情報収集機会です!


ヨルダンでは、
『能力を伸ばして就労できるように障がい者を訓練する』という考えが主流なのですが、
『企業に障がい者が受け入れられるように、企業と障がい者双方をサポートをする』という環境面への働きかけを活動先の人たちと一緒に模索しており、うまくいかないこともありながらも充実している毎日です。


因みに、ヨルダンにも障がい者の法定雇用率(法律により、全労働者の中で障がい者を含めなければならない割合)があります。
その割合はなんと4%
でも、それを守っているかどうかを調べる仕組みがありません‥。
破っていても罰金等のペナルティの仕組みがありません
‥。


法定雇用率とは名ばかりで、全然機能していないのです!!!あせる

課題は山積みですが、それでも前向きにいられて楽しいのは、私の居場所ができたからなのかな、と思います^^


他にも、私ができることは極力やって行こうという気持ちでいて、
今日は就学前部門のリーダーが持ってきた『すいか』という日本の本の翻訳依頼があって翻訳をしたり、
image.jpeg

各部門をふらふら~っとして、とにかく情報が取りやすいように部色んなスタッフと仲良くなることに力を入れています。
お蔭で、大工部門では就学前部門で使えそうなおもちゃや訓練用具を作ってもらったり、台所での就労訓練の様子を見せてもらったり、柔軟に動いている方が収穫があります。
私はみんなの名前をまだ全然覚えられないのですが、私を見つけると色んなところでマーリー!と手を振ってくれたり話しかけてくれたりされています。
(早く名前を覚えなきゃ‥)




プライベートでは、シリア人負傷者をサポートしているセンターの中で、
ヨルダンに調査で来ていた元シリア、ヨルダン隊員の先輩が、集まったセラピスト向けに講演を行っていたのですが、
私もヨルダンでも作れる便利な福祉用具について紹介させて頂きました。反応も好評で、継続できればと思います。
(余談ですが、私がダウンタウンで素材集めをしていたら、使用用途を説明したところその殆どを無料にしてくれたことに驚きです。アラブの人は優しいなぁ。)

元のアカバでの活動先の同僚の作業療法士のシャイマも結婚してアンマンにいるため、遊びに行きがてら、必要資料のアラビア語の翻訳をしてもらったり、


他にも、アカバの家族(ココと2人の娘)が家に泊まりに来て、前からリクエストされていた手巻き寿司を一緒に食べました。この家族は諸事情でアフリカに行くことになったので、写真館に行って写真も撮ってもらいました。
image.jpeg image.jpeg

そしてアカバのもう一つの家族であるヌールの御祖父さんのお家がアンマンにあり、お呼ばれされて遊びに行ってきました。本当にこの家族は私の癒しです。
image.jpeg

今、ヨルダン人との関わりがとっても楽しいです。


そんなこんなで9月は始動の月です。
今まで自分の全てが停止していたのが嘘のように、一気に色々目まぐるしく動いてきました。