「今年って南の方から来る寒気が多くないですか?」
多方面から質問をお受けする機会が多いので、
少々メモ記載しておこうと思います。

そうなんです!
今年は南東海上から近づく寒冷低気圧が本当に多いのです。

例えば、都心も急な雷雨になったこの日。

参照:2023年8月26日

ありますね、南東海上に!


このパターンは、

東海上で高気圧が強い夏の1つの特徴でもあると思っています。
高気圧のさらに東にあるのはなんでしょう?

北から深く深く落ちこんだ気圧の谷です。
勢力の強い高気圧が北に盛り上がった分、
その東側は反動的に押し出される形で深い気圧の谷になっています。
この谷に冷たい空気が北から流れ込み、
先端の渦が切り離されて、
高気圧の縁辺をはるばる時計回りにまわって、
日本の南海上から本州へと流れ込んでいると考えられます。
異常分析検討会で発表された解説図での⑤にあたります。


この切り離された渦の近くでは熱帯擾乱が発生しやすいという研究もあります。
先日、沖縄の南で発生した熱帯低気圧しかり、
今年、熱帯低気圧が多い理由でもあるでしょう。

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さて、北海道が雨雲の通り道となっています。
断続的に激しい雨が降り、

大雨となっています。

天気図で描かれている寒冷前線の南東側にも、
もう1本前線が隠れています。


あすにかけて、北日本を通過していくでしょう。
北海道は日本海側の地域を中心に、土砂災害や浸水に警戒です。

あすも変わりやすい天気ですが、
雷雨の範囲はきょうより狭くなりそうです。

そして、あすになると、
大陸から新たな前線がのびてきます。

あすはまだ発達した雨雲は日本海上ですが、

しだいに雨の範囲が広がります。

北海道はあさって、再び大雨のおそれがあり、

その後、金曜日、土曜日と北日本に停滞する予想。

断続的に雨が降りそうです。

西・東日本は、前線の南側に入って、
晴れて暑さが続くでしょう。


本丸である、北西側から流れ込む寒気は、
この前線の北側です。
連休明けになると、この前線が南へ下がって、
来週は、秋へと少しずつ前進することでしょう。

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コメントありがとうございます。
今回も本文にて回答させていただきましたが、

ご質問の意図に沿っていましたでしょうか。

私に答えられそうなことがありましたら、

いつでもコメント欄ご利用ください。

私にわからないことは、

私も知りたいので、

専門家の方々に聞いてみますね!

 

17~18日は、
前線が南下してくる上に、西日本日本海側からは寒気が流れ込みます。


また関東の南東海上からは、寒冷低気圧が進んでくる予想です。
ただ、まだこの前線の位置や寒冷低気圧の予想にはブレが大きいため、
17日になるのか18日になるのか、もっと遅れるのか…
幅を持って考えたほうがいいでしょう。