連休初日、東・西日本はあちらこちらで激しい雨を観測しました。
しかし、夜になって、ひときわ発達した真っ白な雲が、

朝鮮半島付近にみられます。


動きの遅い低気圧の雲です。

この雲があすにかけて、ゆっくり南西方向に進んで、九州北部にかかってきます。

低気圧や前線に向かう、モンスーン由来の西よりの湿った空気、
太平洋高気圧の縁をまわって流れ込む、南西からの湿った空気、

2つの空気の合流地点となってしまう九州では、
線状降水帯が形成されるおそれがあります。

 

長崎や熊本を中心に、あす一日だけで、

300mmクラスの大雨が降るかもしれません。

湿った空気のレベルとしては、7月の上旬よりわずかに一段階下がる程度。
災害につながるような大雨になりかねません。

そして、油断ならないのが、中国地方。
気象庁の予想だと、それほど驚くような雨の量になっていませんが…

 

う~ん、この天気図、前に見たなぁと思って振り返ると、

広島の山沿いで大量の雨が降り、下流の島根県の江の川が氾濫してしまった前日と似ているんですよね。

低気圧や前線の動きが遅いときは、予想外に大雨になることもありますので、警戒です。

土曜日も、西日本では、九州南部や四国、紀伊半島など太平洋側を中心に、
雨の量が増え続ける地域があり、

さらに、東日本や東北では、新たに大雨になる地域が出てきます。

特に、岐阜・静岡、長野といった、北側に山を控えている場所は、

雨雲が次々と発達します。
また比較的少ない雨量でも、川の増水が起こりやすい東北北部も、
あさって午後からは警戒を強めていただきたいと思います。

コロナウイルスの感染が拡大するなかですが、
まずは目の前に迫りくる自然災害から身を守ること、忘れないでいただきたいです。

 

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コメントありがとうございました。
*岡山の梅雨明けは、4連休明け…来週火曜日ごろになりそうですね。
今年の梅雨明けは、気象予報士が天気図をみてもわからないです…
梅雨明けは、気象台の週間予報の予報官が決めます。
前に取材した気象台では、意見が分かれたときは、多数決と言っていました。

もしかしたら、今年は満場一致が厳しく、多数決をとるかもしれませんね。
*家の中でもこわいんですね。

おうちではまず安全なので、思いっきり音楽を聴くとか、

雷の音を聞かなくていいように工夫してみてはいかがでしょう?
*いつもコメントくださるマイマイさんのお知り合いかな?
いいですね、一度きりの人生、
楽しく、悔いなく、思いっきり楽しんでいきましょう。

 

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