来年からの仕事復帰に向け、フィンランドの保育園見学はじめ生活基盤づくりの下準備に奔走していた先週。今回はフィンランドの保育園見学について少し書いてみたいと思います。 

夕方4時半でかなり暗かった。クリスマスのライトアップが街を華やかにしています。


フィンランド人でない私たち夫婦が選ぶのは英語の保育園。公用語であるフィンランド語とスウェーデン語の保育園の他、ロシア語、英語の保育園、はたまたドイツ語やフランス語の学校があるのは、首都とはいえ50万人都市のヘルシンキ(を含む首都圏)にしてはかなり国際的といえるのではないでしょうか。

今回見学したのは、ヘルシンキの私立の英語の保育園2つと、ヘルシンキ市外の空港近くにある公立の英語の保育園1つでした。公立の英語の保育園があることにもびっくりです。

ついこの間子どもを産んだばかりなのに、いっぱしに親の顔して保育園見学なんかしている自分が、なんだかおもしろい爆笑

結果から言うと、いい園もあれば、ここには絶対に入れたくない、と思う園もあり。フィンランドの教育システムやレベルの高さはPISAなどで定評があるものの、やはり最後は先生次第なのね、と思ったのでした。

しかし。

保育園見学で何に驚いたかといえば。

1. 英語の保育園といいながら、英語ネイティブの先生がいない園があること&フィリピン人率高い!

私たち夫婦だって英語ネイティブではないけれど。いや、だからこそ英語の保育園でネイティブの英語に触れてほしいと思っていた。でも、3つの保育園、どこの園でも一番多いのは、フィリピン人の先生。うーむ、みんな英語上手だけどね。3つの園のうち、2つは4人中3人の先生がフィリピン人。最後の1つはイギリス人1人、あとはフィリピン人、インド人など。

2. 保育園で読み書きは教えない

フィンランドの教育理念では、読み書きは小学校に入ってから学ぶことになっているそう。家では日本語の読み書きを教えるつもりでいたから、英語の読み書きは保育園や学校任せのつもりでいたけれど…。まぁ、日本語の読み書きに比べたら、英語は26文字、難しくないからいいでしょう。Learning by playing、遊びながら学ぶ、が教育理念なのだそうです。文字の勉強は対象外なのね爆笑

3. 私立の保育園でも国の保育園手当対象

私立、公立ともに保育園手当が受けられるフィンランド。私立だと保育園手当なしで1ヶ月の全日でだいたい€1,200(15万円強)ですが、手当後の金額は月3万円から5万円程度(世帯の収入や家族構成などにより変わります)。こんなに補助が出るとはありがたいニコニコ

公立だと(私が見学に行ったところは)37,000円が上限で、ここから世帯の収入、子どもの数などにより引かれていくのだそう。公立の保育園はともかく、私立でも保育園手当の対象なのはさすがです。ちなみにこれはlapsilisäと呼ばれる、子どもが18歳になるまで国からもらえる児童手当とは別。

妊娠以後、フィンランドの税金の高さに文句を言わなくなった私。日本の消費税率引き上げの際など、すぐに諸外国と比較して、フィンランドなんて24%だとかなんとか言いますが、フィンランドの税金はちゃんと国民に返ってくるんですよ!そこを無視して比較すると、じゃあフィンランド同様国民に還元してください、と言われたら痛い目にあうよー(って私は誰に言っているんでしょう爆笑)!!

昔住んでいたアパートの付近、バルト海沿いを散策。見学して良かった園は遠すぎて…もうこの周辺には住めないなショボーン


ちなみに今住んでいるマヨルカ島、私立の保育園は国からの援助がありません。今は子どもの言語を三言語(ギリシャ語、日本語、英語)に限定してい我が家、現地の言語であるカタロニア語の公立の保育園に入れるつもりはない。英語やスウェーデン語の保育園もありますが、1ヶ月で約9万円ほど。スペイン語の保育園(私立)だと半日保育で5万円程度です。(私の周囲のママたちに聞き込み調査した結果。ちなみにパルマ市の公立の園だと月3万円弱)

25人のママ仲間のうち、一歳過ぎて保育園に入れていないのはなんとうちだけ宇宙人くん セレブなママたちは働いていなくても自分の時間を大切にするために保育園に入れていて。家族のサポートもなく、あくせく1人で(いや、主人も入れて2人だねてへぺろ)子育てして疲れ切っている私に、「なんで保育園入れないのー?子どもの社会性を身につけるためにも早く入れてあげればいいのに。」とみんな不思議そうに言うけれど。子どもの言語環境を言い訳にしながら、いや、働いていないから月5万円も保育料出すのも…でも5万円で疲れやストレスが解消されるなら安いのか?いや、やっぱり高いわ、と思いながら2年近く過ごしてきました。

ちなみにフィンランドの英語の保育園は空き待ちもあり、希望する園に入れるかわからないのですが、いいなぁと思った園は残念ながらヘルシンキ市外。入れるか確実でない園のために、かなり郊外に引っ越すか。都会っ子の私、ヘルシンキでも刺激がなさすぎてつまらなかったのに、親になったくらいで郊外でのんびり、なんて急変できるのか。やっぱり車の免許は必須だな。などなど、毎日葛藤しているのであります。

奔走していた毎日、1日だけ少し時間のとれた日があり。仲良し中国人の友人とカフェへ。カフェから見れたバルト海。この景色を見たら、一瞬頭も心も無になった。なんて気持ちが落ち着くんだろう。