普段日本の芸能ネタには無頓着な私ですが、たまたま飛び込んで来た「やっぱり適齢期は20代」という記事。はじめは「今時適齢期なんて時代錯誤、誰が言っているの?」という気持ちで読み始めて、イライラして、やっぱり読まなければよかった、と反省しながら、いま自分のブログに書いているという…。

「でもやっぱり、『妊娠適齢期は20代が適齢期なんだよ』ということを伝えたいです。…(中略) いつでも産めると思わないでほしいんです。」とのコメント。「決して希望を抱かないでというのではなく、若い人に現実も知ってほしい」と言っているけれど、著名な人がこういうことを発表することで、希望を持てなくなる人もいるのではないかと思ってしまいます。

女性の身体には年齢制限があるのは否めない。けれど適齢期なんて人それぞれだと思うのです。いつかは子どもがほしいと思っていても、今は相手がいない場合だってある。仕事や趣味が楽しくて少し先延ばしにしているかもしれない。もしくはこれから治療を始めようと思っていたり、治療をちょっとお休みしている人もいるかも知れない。そんなとき、適齢期なんて言われたら、私だったら落ち込んでしまうかも。

私自身41歳で妊娠、出産。それを話すと「不妊治療とか大変だった?」と聞いてくるのは日本人が多い。あたかも高齢妊娠、出産は治療とセットみたいに。結婚して4ヶ月で自然に妊娠したよ、と話すとびっくりするのも大抵日本人。ちなみに出産したフィンランドのお医者さんには「高齢出産はフィンランドの医学の定義では43歳以上だから、あなたはまだよ。」と言われていました。

妊娠糖尿病や超音波検査(35歳以下の妊婦は妊娠中通常一回のところ私は二回)など、年齢のために増えた検査はあったようですが、それも周りの妊婦さんと話して知ったことで、フィンランドの医療機関で「あなたは高齢だから追加検査が必要よ。」などと言われたことはありませんでした。そして短時間で生まれてくれた元気な子。38歳以後に初めての妊娠、出産を体験した友だちが多かったので、そこまで特別感はありませんでした。

最近知り合った日本人の方は、43歳と49歳のときに第一子、第二子を自然に授かったと言います。「人生、何があるかわからないよね。」とおっしゃっていました。

私には年齢制限云々より、「人生、何があるかわからないよね。」の彼女の言葉の方が響きます。結婚するもしないも、子どもを授かるか授からないかも、思うように行っても行かなくても、「人生、何があるかわからないよね。」と受け止めること。その強さを持つことの方が、大切な気がします。

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