3週間の一時帰国を終え、昨日フィンランドに戻って来ました。「戻ってくる」というのはマヨルカ島に住んでいる今、語弊があるのですが、長い間住んでいたから気分的には「戻ってくる」がぴったりなのです。

生後3カ月から飛行機に乗っている息子ですが、大きくなるにつれて難しくなって来ました。特に最近歩き始めたので、歩いてみたくてじっとしていられない。羽田・長崎間の2時間のフライトでも大変だったのに、フィンランドまでの9時間半の飛行機や空港での待ち時間はどうなるんだろう、と2日前から心配で眠れなくなりました。眠れない夜に、息子が生まれて何回飛行機に乗っただろうと数えたら、今回で19回目でした。1歳3カ月を目前に、これって結構な数じゃないかなぁ。

出発日の朝。寝不足で空港に向かうと、まずチェックインカウンターでスーツケースが制限の23kgを超えていることが発覚。本来スーツケースを二つ預け入れできますが、ベビーカーもあるので、赤ちゃんと自分のものをひとつのスーツケースにまとめたのが理由です。チェックインカウンターでスーツケースを開けて重いものを取り出し、成田空港まで見送りに来てくれた親に託しました。。しめっぽいのが苦手な私は、普段親が空港に来てくれるのを遠慮していたのですが、一緒に来てくれて助かった!

搭乗前にこれから何時間も遊べなくなるので、子どもをしっかり遊ばせました。こんな場所がある成田空港、ありがたい。最近利用した空港では一番レベルが高いです。

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そしていよいよ搭乗、出発。
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隣に座った韓国人女性に「もし騒がしくしたらごめんなさい」というと、「泣かなかったら赤ちゃんじゃないですよ。」と穏やかな笑顔で言ってくださり、安心。うちの子は泣かないけれど、最近飽きてくると奇声を発するのが心配です。

フィンランドまで機内を何度も何度も何度も何度も歩きましたが、子育てを終えたお母さんとおぼしき方たちが「わぁ、かわいい!一緒に写真撮っていい?」と1人ずつ抱っこして写真撮影。楽しそうにしているおばさま方を見て息子も上機嫌になりました。ぐずり始めるとあやしてくださったり、飽きて奇声をあげ始めて私が焦ると「あ〜、懐かしいなぁ、こういう声。」と余裕の笑み。周りの方に迷惑をかけないようにと緊張しきっていた私は、心からほっとしたのでした。そして機内エンターテイメントのスクリーンで残りの飛行時間を確認し、「赤ちゃん、よくがんばってるね。あとちょっとね!お母さんもあと少しだね!」と勇気付けてくれる方々の言葉には涙が出そうでした。

長崎に行った時も、たまたま隣に座ったお孫さんがいらっしゃるという方が、「あなたは赤ちゃんがいるんだから、私があなたの荷物を持ちますよ。」と、私の重いリュックを出口までの長い道のり持ってくださいました。私よりずっと年配、しかも小柄で痩せている方なのに。

長崎でお世話になった友人夫妻も、小さなことを心配する私に「なんとかなるよ!」と笑顔で言ってくださり、いつも安心させてくれるのです。こういうコメントや配慮、余裕の笑みは、素敵に歳を重ねた結果だなぁと思います。

歳をとるって、外見は衰えてくるところもありますが、周りを気遣えるようになること、自分の経験から自然とゆとりを持てるようになることかなぁと、飛行機に乗って周りの方に助けられるたびに思うのです。これは若い人にはない余裕。

私もいつか、そんな素敵なおばさんになりたい。目尻にたくさん幸せそうなシワを刻ませながら、若い人に思いやりを持って接することができるおばさんになりたいな。今回もたくさんの先生たちに出会えました。ありがとう、先生たち!