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喫茶店でコーヒーを飲んでいるとします。ふと考え事をしていて、真っさらなスーツにコーヒーをこぼし

てしまいました。そのとき、あなたならどう思うでしょうか?普通の思考であれば「ウヮ、最悪~」でし

ょう。でも、この思考は勝手に自分で意味をつけてしまう思考なのです。単純に事実だけをいえば、スー

ツにコーヒーをこぼしただけです。「最悪」と意味をつけているのは、自分自身です。したがって、「最

高」と意味をつけることも自分自身はできるのです。「最高」と考えなくても、コーヒーがスーツにこぼ

れた「事実」だけを感じればいいのです。だって「最悪」と考えても、こぼれたコーヒーをもとに戻すこ

とはできません。一見、最悪にみえる出来事に心を揺るがなさいことが重要です。最悪とか最高とか勝手

に意味をつけている自分が理解できれば、心は揺るぎません。経営や仕事をしていると、思いもしないよ

うな最悪な出来事に遭遇することがあります。しかし、その出来事に最悪と意味をつけるのではなく、

「そうなった」という事実だけに目を向ければ、無意味な落ち込みと「さようなら」できます。事実は、

事実とだけ受け止めれば、無駄な心の揺らぎを回避することができ、余計な悩みをつくることが少なくな

るのです。

                        船井総研・唐土新市郎(週刊フナイFAXより抜粋)