本日連載スタート!中日新聞「味な提言」 | 器と暮らす 「器の案内人」日笠真理のブログ
2012-02-26 09:19:07

本日連載スタート!中日新聞「味な提言」

テーマ:メディア・雑誌

本日、中日新聞「味な提言」の連載がスタートしました!


器と暮らす 「器の案内人」日笠真理のブログ

第1回は、「ニッポンのうつわとこころ」と題し、

日々何気なく使っている器に隠された、日本人の世界観や細やかな感性を紹介しています。

(記事は下をご覧ください)


★中日新聞 毎週日曜朝刊 全10回シリーズ

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「ニッポンのうつわとこころ」2月26日


世界的に“ニッポン”がブームです。けん引役のマンガやコスプレは日本独自の文化ですが、「器」もまた、隠された日本人ならではの世界観や感性があります。
世界には様々な器がありますが、それらとは異なる日本の器の特徴をご紹介します。


ひとつめは、個人用の器があること。日本にはマイ茶碗やマイ湯のみがあり、これらを属人器といいます。欧米や中国にはありません。誰が使うかという視点で器を分類すると、共用器・銘々器・属人器の3つに分かれ、共用器は複数の人が共用で使う器(大鉢・大皿など)、銘々器は個人が使う器(小鉢、小皿など)、属人器は銘々器の中でも特定の人専用の器(茶碗、湯のみ、箸など)となります。


属人器の歴史をさかのぼると、古くは奈良時代、平城京宮出土の土師器や須恵器に、特定の人物の使用を示す墨書がみられます。また、明治~大正まで箱膳と呼ばれる銘々の膳が食事で使われ、箱膳に自分専用の器や箸をしまうことから、その風習が現代まで残っているといわれています。
さらに、器や箸には使う人の魂が宿るといった日本人独特の世界観があり、他人の器を使うことは他と交わることを意味し、一種の「ケガレ」と無意識に認識しているともいわれます。確かに、自分の茶碗を他の家族が使うと、違和感があります。

 茶碗や湯のみ以外は属人器でないことや、現代日本で使われている洋食器には属人器がないのも、おもしろい事実です。
 夫婦茶碗のように、男女の体に合わせてサイズを変えるのも日本だけ。日本人の細やかな感性がうかがえます。


 ふたつめは、器を手で持つ文化です。左手のことを「お茶碗を持つ方の手」と子供に言ったりします。実は、そのような習慣がありマナーとして良しとされているのは、世界を見渡しても日本だけです。同じ箸文化圏の中国や韓国でもタブーです。どうしてか?前述のように、日本では最近まで膳を使って食事をしてきた長い歴史があり、口までの距離が遠いため、自然と手で持つようになったといわれています。
 

 さらに、土への日本人独特の感性もあると考えられます。プラスチックやシリコンなど、新しい素材にあふれる現代でもなお、陶磁器といった土の器で食べています。陶芸で土に触れるとなぜか心が落ち着く。土に触れることで癒される園芸療法。無意識に感じとっている土の癒しの力といえます。


 独自の世界観や感性が隠された、ニッポンの器。今夜、そんな思いをめぐらしながら、マイ茶碗を手に持ち、ご飯を召し上がってはいかがでしょうか。



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