虹色の花束みたいな、キミに。
病棟に上がれたのは〇時をちょうどまわった頃だった。ぼんやりとあかい光が落ち着いて覗く。あたたかく乾いた空気が懐かしさを運んで、まだ自分でも気づいていない疲れを、じんわりと癒してくれた。
遠い夜空を味方につけて、知らずのうちに戦いの火ぶたは切られる。いつもそうだ。そして、わたしはいつだって見上げている。届かない、どんなに越えても届かない。その景色に憧れながら、泣きながら、祈っている。
ゆらゆらと
キミを想う
泣きつかれて
眠るキミを
ゆらゆらと
キミを抱いて
気づけばもう
今日が終わる
ぽろぽろと
こぼれる涙
悔しさがまだ
残っていたんだ
ゆらゆらと
キミを想う
ごめんね
ありがとう
また明日
ありふれた
日々の中に
優しさの
種をまいて
ものがたりの
つづきを描こう
花が咲いて
風に揺れる
ひらひらと
舞い散る雪に
あの頃を重ねて
目をつむる
キミのいない
ここはまるで
春のない
季節みたいだ
ゆらゆらと
キミを想う
ごめんね
ありがとう
また明日
つづく


