株の学校 カブッスク名古屋校の河端です。 オリンピックの余波ももう薄れていったん落ち着きを取り戻しそうな 日経平均ですね。 まあ落ち着いたということで 本日は本間宗久の生涯4を 書きたいとおもいます。


山形県の庄内地方は日本海に面している。その海岸沿いには「曲がった松」が植えられている。

植えられているのはまぎれもない松であるが 大きな松が何千本も連なり全てが曲がっている。

酒田は風が強く 砂丘の被害で長年苦しんでいた。その防風のために 松が何千本も植えられているのである。しかしあまりの風の強さに 松は曲がりながら 育っていく・・。 海からくる風を 一番に受け止めているからである。

 

 さて宗久(久作)はさ酒田を出て 江戸に 再びやってきた また米相場をはじめる。

しかし 酒田では 連戦連勝だった久作も 江戸では うまくいかない・・・ うまくいかないのに やり続け また失敗 取り返そうと思い 焦り が生じ  また連敗! 悪循環のそのまた悪循環である・・。


とうとう 全財産をうしなってしまった・・・!!

『なぜなんだ・・』 とばかり考えていた。

そして途方に暮れ 行くところもない久作は・・ とぼとぼ 酒田へ帰るのである・・・


しかし 店から出された甥光丘に 合わせる顔もなく・・ 情けない

酒田での甥の評判を聞くが 久作自身が驚くような いい噂 であった 久作が作った 財をすべて町のために寄付し 海岸に風よけの 松を植えて 慈善事業などもおこなっていた。

今ある 松は 本間家が植えたのがはじまりである。


久作は 行くあてもなく  とうとう 寺に泊まらせてくれと お寺を訪れた・・・。


そして 日本相場史上 もっとも有名な 場面が ここである。

住職は なやめる 久作に 中国の昔話をたとえに挙げる


Ж 城に立てられた旗が揺れるのをみて 兵たちが 「あれは風のために動くのだ・・!」「いや旗そのものが動いているのだ」などと言い争った! それを見た儒者が 「風でも旗でもない 人の心が動くのだ」と言った


その話を聞いた 久作は お堂で 一週間 座禅を組んで考える・・・!

はい全然わからない・・・ 足が疲れた・・・  もう限界だ  その時 お堂の中に 風が入る・・・仏壇のお飾りが動いた・・・  「アッ動いた!」   そうか・・・

動いたのは私の心 旗の動きは現象 即ち 相場の上下 風は上下を起こす諸事情 それを見て動く 人の心がある!!

開眼!!

酒田では通用したことが 江戸では 通用しなかった  当然である 規模が違いすぎる!人の心の動く大きさも違うのである! 決定的に違うのは 人の心理だ! 欲望が相場を動かすのである!!


久作は 再び大阪へ向かう・・・  続く