ドラマ 「華政」にどっぷり浸かって ムズムズ
調べているうちに
≪朝鮮宮廷女流小説集 恨（ハン）のものがたり≫
の中に 興味深い一文が有りましたので 
ちょっと ご紹介してみます 
朝鮮王朝の宮廷実録小説3部作の
翻訳本
１７世紀から１８世紀にかけての朝鮮王朝内部の苛烈な党争の
歴史的事件の渦中にあって、その事件を生身で体験した宮廷の
女性たちによって赤裸々に描かれた“恨”の世界。
（「BOOK」データベースより）
詳しい説明は 省略しますが 。。。 簡単に 
興味深い≪三篇の〝恨物語”≫ が梅山秀幸先生によって翻訳されています。
癸丑日記（계축일기） 上・下
朝鮮王朝１５代光海君４年（１６１３年：癸丑年）に 光海君が
幼い異腹弟永昌大君を罠に陥れ虐殺した当時、大君の生母
仁穆大妃に仕えていた一人の宮女が記録したと伝えられる
日記形式で記録された物語。 当時仁穆大妃が幽閉されていた
居所西宮(今の徳寿宮)の名から「西宮録」とも呼ばれる。
仁顕王后伝（인현왕후전）
作家・年代未詳。 朝鮮王朝１９代王粛宗の第一継妃仁顕王后閔氏
の廃妃事件と張嬉嬪との因縁を描いた内簡体の宮中悲劇小説。
「仁顕王后徳行録」とも呼ばれる。
閑中録（한중록）
ここでは ≪閑中録≫と訳されておりますが
追記： 実際に 恵慶宮洪氏が書いた
≪恨中録≫ ６巻
１巻：禮 ２巻：樂 ３巻：射 ４巻：御 ５巻：書 ６巻：數
不遇の死を遂げた思悼世子の妃であり、２２代王正祖の生母
恵慶宮洪氏が書いた本。 義父である英祖王が実息子である
思悼世子を死に至らしめるまでの経緯を中心に、洪氏が晩年
自分の悲しい生涯を回顧しながら記録された内簡体回顧録。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
ちょっと大げさですが (笑)
ライフワークの様に ムズムズ たくさん調べまくった
１７６２年 『思悼世子の米びつ死事件（壬午士禍）』 
哀しい死を遂げた世子 。。。
皆様よく御存じ （後の）恵慶宮洪氏の亡夫であり
正祖イサンの父である ≪思悼世子（サドセジャ）≫ 少しだけ
英祖の次男として １７３５年(陰）１月２１日側室暎嬪李氏より生まれたが、
異腹兄である孝章世子が１０歳の幼き歳ですでに亡くなっており、４０歳を
超え待ち望んだ王子として英祖は王子誕生をとても喜び生後１００日で
正妃貞聖王后徐氏の〝養子”として１歳で「元子（ワンジャ）」とし 。。。
１７３６年 すぐに「世子冊封」した。
１０歳で同歳の、（後に領議政の座まで務めることになる）洪鳳漢の娘を
世子嬪として迎える。
１７６２年(陰)５月２１日 老論派の目論みによって廃位され米びつに閉じ
込められた後、８日後に餓死する。
世子の死を深く悔やんだ父王英祖は、世子の身分を回復し「思悼世子」の
諱を与え墓を「垂恩墓(スウンミョ）」とします。
息子(李祘)が即位した後（１７７７年）「荘献世子」と追尊、垂恩墓を「永祐園
(ヨンウウォン)」 に格上げ 。。。
更に １７８９年１０月には 梨峰山（現在のソウル市東大門区）にあった墓を
水原の華城に移し「顯隆園（ヒョㇽルンウォン）」とするが 正祖存命中には
〝王へ追尊”の願いは叶わず 。。。
１８９９年 朝鮮王朝２６代王であり大韓帝国初代皇帝である高宗が「莊宗
（장종チャンジョン）」と王号追尊、墓称を「隆陵(ユンヌン）」とした。
更に高宗は １９０１年には(息子正祖王等と共に）莊宗も 「皇帝」追尊。
世子嬪であった恵慶宮洪氏も「獻敬王后」追尊 （皇后追尊）
正祖イサンは死後、父の墓所の近くに 。。。 孝懿王后王后と共に
父母の隆陵と同じ領内の「健陵（コㇽルン)」に眠っています。
併せて ≪隆健陵≫ と呼ばれます。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
またまた 
あつ～～～く語ってしまいましたぁ 
今日の本題に 。。。
この ≪閑中録≫ の中の
（ドラマ「イサン」 より 恵慶宮洪氏）
(恵慶宮）洪氏が 世子嬪に決まり世子嬪としての教育
を受けるため別宮に入宮となった折、偶然の〝出会い”
となった〝物”があったと記載されているのです。
それは 。。。 なんと
（ドラマ「華政」より 貞明公主）
≪貞明公主≫の物であった〝茄子の形をした日本製の真珠
の装身具”
宣嬉宮(世子の生母〝暎嬪李氏”の尊号）が下さったものだそうです。
この 装身具がどのような経緯で この場にあったか
と言うと
最初は貞明公主のものであったが、それが孫の趙氏の夫人に
伝わって、その家が売り立てることがあったので、宣嬉宮に仕え
ていた宮人が御縁あって買ったそうです。
それが 。。。 世子の母（宣嬉宮）からの贈り物として
洪氏の手に渡ったそうですが、この喜びを 「閑中録」の中で洪氏は
『わたくしは公主の子孫にあたるものとして、宮廷に入ることになり、
再びわが家の宝物を持つようになったというのも、けっして偶然では
なかったろう』 （訳本通り） 。。。 と書いています。
以前纏めてみました ≪貞明公主と洪柱元の子孫≫
詳しくは → 
名家門「豊山洪氏」聖君〝イサン”まで
こんな〝記録”を発見し 。。。 とても嬉しくて 
ドラマとドラマが繋がって 
益々 興味が尽きません (笑)
韓国史劇
歴史好きの皆様、どうぞドキドキ
ご一緒に
。。。 と、言う事で 今回は
テーマ 『豊山洪氏(柱元/恵慶宮/國榮)恨中録』 でまとめました
文責はMarcall にあり、確実なものではありません。
十分検証してまとめたつもりですが、違訳や思い違い等あるかも。
ご理解の上、画像も含め転記転載はご遠慮くださいませ。 
韓国史劇歴史好きの皆様、楽しいコメントお待ちしてま～す 
