見積書にはいろんな事が隠れているのです。
石材店と一口に言ってもいろんな商売体系があります。
- A.加工も基礎工事も施工も自社で行う石材店
- B.加工は国内か中国で基礎工事と施工は自社
- C.加工は国内か中国で施工も他社
大きく分けると3つのタイプになるんですがBの石材店でも特殊な場合だけは自社で加工したり、一部だけ自社で加工する事もあります。
Bが一番多いと思いますが、時には一部加工する事もあります。
関東の売上げの多い大きな石材店と墓石をたくさん売る大きな仏壇屋さんとかはCです。
見積書に書かれる項目
- 墓石本体価格
- 外柵価格
- 灯籠など付属品の価格
- 基礎工事の価格
- 古墓解体の価格(新規に建てる人はない)
施工費と文字彫刻費は別途書いてある事がありますが、富山県はたいてい墓石本体価格に含まれます。
それで才単価がいくら?という事になるんです。
富山以外から寄せらる見積書の中には施工費や文字彫刻費が別に書かれている時があります。
なので数社から見積書をもらって比較するとき、墓石本体価格とは別に施工費と文字彫刻費を含めて比較して下さい。
例えばA社は墓石本体価格しか書いてなくて100万円だとします。
B社は墓石本体価格が80万円、施工費15万円、文字彫刻費10万円だった場合、どちらが高いのでしょう。
B社が5万円高いことになりますね。
もちろん才数が同じと仮定してです。
別の石材店さんも書かれてましたが時にはぶっ込み(墓石本体価格に施工費と文字彫刻費が含まれてる)の方が安い時もあります。
施工費は本当は、
- 人件費
- 機械損料
- 部品代
- 諸経費
を書かなくてはなりませんが、今まで他社の見積でそこまで書かれてあるのを見た事がありません。
例えばお墓を建てるのに2人の職人が2日間かかったとします。
人件費は4人工です。
1人工が20000円だとします。(官公庁の人工費を見たときに石工は19000円だったような、、?)
4×2で80000円が人件費になります。
機械損料とは4tや2tユニックやカニクレーンや運搬機などです。
数百万円で買った機械を例えば10年後に古くなって新しく購入する時にお金がかかりますよね。
なので機械の価格を年数で割ったものが機械損料です。
石材店の中にはカニクレーンや運搬機を持っていない場合もあって、その場合は重機屋からレンタルします。
レンタルする時は「重機レンタル費」とは書かないで墓石本体価格に含まれます。
レッカー車を使う場合は別途書かれますね。
部品代は金具や砂、セメントやボンドです。
予想外の工事をしなくてはならないときに経費がかかるので少しばかり諸経費。
施工費とは本来このように詳しく書かなければなりませんが、たいていは10〜15万円くらいの価格が書かれてると思います。
文字彫刻費なんですが、
- 自社で彫る
- 国内の他社で彫ってもらう
- 中国で彫ってもらう
見積書に文字彫刻費という項目がなければ細かく言う事はありませんが、上記3つの場合は少しばかり聞いてみたいですよね。
文字彫刻はだいたい5〜10万円くらいだと思いますが8万円くらいだとどこで彫ってるか聞いてみたいです。
もちろん中国で彫っていても国内で彫っていますと言われてるかもしれません。
大北石材さんや石幸さんは自社で彫っているので見積書に文字彫刻と書かれてあっても当たり前だなと納得出来ますが中国で彫ってのに国内で彫るくらいの価格が書いてあるのは納得いかんですよね。
でも価格を比較する時には墓石本体価格に加えれば良いので余り深く考えなくてもよいでしょう。
石材店から提示された文字ではなく自分が書いた文字や書家の人が書かれた文字を彫刻する場合は別料金が発生します。
パソコンで処理するのに2日くらいかかる事もあるのです。
基礎工事も本来は人件費、部品代、機械損料、型枠損料、生コン代、諸経費と細かく書かなければなりませんがやはり施工費と同じく詳しく書かれてるものを見た事はありません。
基礎工事においてはポンプ車やレッカーが必要な場合は見積書に別途書かれます。
才数(関東では切数)を聞いてみましょう。
墓石本体価格を知りたい時、私のブログを読んでる方であれば、「お墓の才数はいくつですか?」くらいは聞いてみてもよいでしょう。
この時、担当者の顔色くらい見ておきましょう。
商談してる時に才数の事など話してくれないと思いますからお客さんの方から才数の事を聞かれたら、担当者は驚くハズ。
何で才数なんか知ってるんだろう?
あ、面倒臭さくなってきた。
困ったなあ。
という表情を見逃さないように。笑
石材店が見積書に才数を書かないのは競合した時に不利になるからです。
有名な石材店に行って何回か商談して決めてしまう人のほとんどが才数という言葉を知らずにお墓を建ててしまうのです。
せっかくインターネットで調べて才数という言葉を知ったんですから有効に使いましょう。
色々書いてきましたが、これからが重要です。
見積書に墓石本体価格だけしか書いてない場合は施工費と文字彫刻費が含まれている。
別に書いてある場合は墓石本体価格に施工費と文字彫刻費を足して比較して下さい。
分かりましたか?
なぜ施工費と文字彫刻費を別に記入しているのでしょうか?
お客様に分かりやすい見積書を出したい。
値引き要求されたら、「施工費はサービスします」とか「文字彫刻費はサービスします」と言うつもりである。
どちらかでしょう。
懐疑的に考えた場合、値引き要求された時に
「石の価格を下げる事は出来ませんが、施工費をサービスさせていただきます」
と言うつもりで見積価格に施工費分や文字彫刻費分を上乗せしてあるのです。
各地から送られてくる見積書を見ると、「施工費と文字彫刻費が墓石価格に含まれてる」のが多いのですが別に書いてある事もあります。
酷い場合は墓石本体施工費と外柵設置費と施工費を二重取りする見積書もありました。
トンデモないですよね。
同じ石を使うのに外柵の才単価が安いのは施工費に含まれていないからです。
施工費は墓石本体価格だけに含まれています。
なので外柵施工費まで書いてある見積書を見た時には呆れました。
例えば墓石本体も外柵もAG98だったとします。
ね、墓石本体価格と外柵の才単価は違うでしょ?
少し前までは蓮華や銀杏仕上げなどの加工は墓石本体価格に含まれていましたが最近は別に書いてある場合が多いです。
特殊な加工料を中国工場が要求してくるようになったからです。
国内加工の場合は当たり前です。
水切りを付ける時も加工料は発生します。
実際に送ってもらった見積書はお見せできないので詳しく説明したつもりです。
それでも分からない箇所などありましたら気軽に相談して下さいね。
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