四つ合わせでも良い場合がある
芝石が四つ合わせって最悪ですねと私はブログに書いています。
しかしながら先日いただいた相談メールの中に、「あっ、そっか」と気が付かされた一文がありました。
それについて説明します。
地下カロートと地上カロートの芝石
気が付かなかったというか当たり前だと思っておりました。
芝石とは和墓なら上から4番目の石で洋墓なら上から3番目の石の事です。
(蓮華がついてるお墓もあって、蓮華を数に数えるかどうか、数える場合と数えない場合もあるので今回は数えないものとして説明します。)
一般的な地下カロートの図なんですが芝石に穴をあけ納骨室の入り口になるAの場合と芝石の手前に納骨室の入り口を設けるBの場合があります。
どちらも蓋の上には水鉢や香焚きを乗せます.
図は横面で左が前、お墓の右側から見た図です。
青い四角は納骨室でブロックで囲んだりコンクリート(基礎の段階で作る)だったり石で作る場合もあります。
Cは石川県で良く見られるタイプで上から3番目の石をかまくらのようにくり抜いて納骨室の入り口を作るケースです。
納骨室を隠すように花立香焚きなどをあてて(けっこう大きいので動かない)納骨室の入り口を隠す形になります。
地下カロートの場合はGLよりも納骨室が下にあるので芝石は四つ合わせではなく一枚石の方が良いと思われます。
AとBの場合の雨水侵入対策は私は十分に察知しております。
Cの場合においてはいろんな工夫が考えられます。
各社でノウハウがあると思います。
ただ雨水が入って当たり前と考える地域においては未だに芝石は四つ合わせです。
私のように雨水が入るのが気に入らないと考える者にとっては理解しがたい構造であります。
地上カロートの場合
そうです、地上カロートの場合も芝石は一枚石でなくてもいいんです。
「お墓は丘カロートにしようと思っているんですが、宮崎さんは芝石の四つ合わせは最悪だと言われてますが丘カロートの場合もやはり芝石は一枚石でなくてはいけないんでしょうか?もらった設計図はどうも一枚石ではないようです。」
というメールを見たときに、「あっ、そっか。書かなくても分かると思ってた・・・」と思いました。
時々素朴な疑問の質問メールを見て、「あ~、一般の人はこういう疑問も持つんだなあ」って思うことがあります。
丘カロートの芝石については常識で説明しなくても分かると思っていたんですよねえ。
丘カロートは芝石で納骨室の天板代わりに使用する場合は一枚石でなくてはいけません。
しかし納骨室の天板を一枚石にした場合は芝石を一枚石にする必要性はなくなるんです。
ここをもっと説明するべきでした。
建墓が困難な場所においては芝石は四つ合わせでも仕方ないですね
お墓を建てるのが困難な場所ってどんな場所でしょうか?
重機が入らない場所です。
中にはクレーンやラフターでさえも届かない場合も。
基礎工事ならポンプ車使えばなんとかなるんですがレッカーさえも届かない場所って、あるんですよねえ。
狭い通路の寺院や山の斜面にひな壇のように建てられてる場所など。
過去にはお墓を建てる前日に土嚢を何十個も運び足場板を設置してようやく運搬機を通せた場所がありましたがカニクレーンは設置できなくて三又で建てたことがあります。
(関西の石材店さんは三又はしょっちゅうだというのですが、そんなに悪い場所ばっかりなんですかね?)
重機を使えない場所は職人数人で持ち上げながら運ぶんです。
大きい芝石なんて運べないんですよねえ。
相談者がどうしても石材店が一枚石にしてくれないと言われるので墓地の写真を見せてもらったところ、、、、、
絶対重機が入らない場所でした。
これも説明不足だったです。
お墓の構造上で考えなくてはならない場合と墓地の場所で考えなくてはならない場合があるんですよね。