才単価の安さだけでは決められない理由とは? | お墓の値段はいくら? 富山のお墓の営業マン・宮崎が正しいお墓の建て方を教えます。(富山・石川良いお墓研究所)

お墓の値段はいくら? 富山のお墓の営業マン・宮崎が正しいお墓の建て方を教えます。(富山・石川良いお墓研究所)

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才単価もよく検索されています。


才単価だけでは判断できない!と言われる石材店もあります。
その意見はもっともです。
加工技術、施工技術、いろんなことを考慮して判断して欲しいと書かれてるブログもありますし。

なぜ簡単に才単価だけで(墓石販売価格だけで)判断してはいけないのかが、今日の内容です。


才単価だけでは判断できない理由・・・石の等級


石材店から出された見積書に
「庵治石」
「大島石」
「真壁」
「アーバングレー」
「クンナム」
と書かれてたとします。

石材関係者なら、「んなバカな!」と思う事でしょう。

アーバングレーには6つも等級があると(株)第一石材の能島社長は言われてますが、最近それよりも酷いアーバングレーを目撃したので、安けりゃいいと購入された方々は不満を持っていないのか、全く不思議です。

「庵治石」だって、「細目」、「中細目」、「中目」、という区別はあるし大丁場などではさらに細かく分類されています。

「大島石」も、「特級」、「一級」、「二級」、「カレイ」など。
丁場によってはブランド化されて呼び名も違う石もあります。

「真壁石」も、「小目」と「中目」、「小目」はさらに細分化されています。

「クンナム」だって、色々種類あります。

なのでただ単に石の名前だけ書かれていたらどのくらいの等級なのか分かりません。

ただ、こんな見積もりの場合は良い石は使ってない可能性が大です。
良い石を使ってたら、
「庵治石細目」とか「大島特級」って書きますよ、見積もりには。
書かない(書けない)のは良い等級の石じゃないからです。

(株)第一石材店さんでお墓を建てられた方からメールを頂きました。

この記事の中にいろいろ書いてあります。
今後、国産石を購入する時は本当に見積書に書いてある石が来るのかを調べてから契約を決めないといけないですよね。
とはいっても石材店がいう事を信じるしかありません。
なので他の石材店にいって話を聞くことも大事なんです。


才単価だけでは判断できない理由・・・加工精度

「加工が上手なのか?」
「石目が合っているのか?」
を考えなくてはなりません。

下手な工場(加工費が安く、使う石も2級品が多い)から仕入れれば価格は安く出来ます。
銀杏仕上げなど、ガッタガタです。
蓮華の仕上げが雑だとか。
亀腹もデコデコ、唐戸額取り加工もデコデコ。
笠石の真ん中が盛り上がり、内側にえぐれているとか。(笠石まで目線を落として水平に見ると分かります)

あまりにも酷い場合は自社で修理するそうです。


国内での自社加工の場合も基本的には価格は高くなります。
人件費とリスクです。

国内で自社加工の場合、高くて当然です。
問題は価格に見合った加工技術なのか?、ということです。
上手な加工をする石材店もあれば下手な加工の石材店もあるでしょう。
消費者は石材店の加工の腕など判断できません。
高い金払って下手な加工では目もあてられません。

国内の自社加工は販売数が多い場合はとてもカバーできません。
昭和の終わりから平成にかけては大きな石材店の営業は「納期に間に合わない」ので謝りに行くのが仕事だったという笑えない話もあります。

中国の石を自社で加工する石材店なんてあるのかな?(緊急時はすると思います、お金には変えられない責任がある場合など)

長い巻き石などが割れてしまった場合などに限って自社で加工することはあると思いますが墓石本体を加工する事はないでしょう。

自社で加工し施工もすると言えば聞こえが良いのは確かだが・・・


国内の自社加工と施工について、(株)第一石材の能島社長はこのように書かれています。

良いお墓が出来るかどうかの分かれ目(9)自社加工・自社施工で惑わされるな!                                     
   



多くの石材店が、自社の売り込みや他社との違いで訴求するのが、
「自社工場で加工!」「当社は自社施工だから安心!」という内容がです。


この手の内容は、石材店のチラシやホームページにもよく載っています。


では、はたして自社で加工・施工をしている石材店でお墓を買えば、
本当に満足できるお墓が出来ると断言できるのでしょうか?



あげくの果てには、「中国から原石を輸入して自社で加工!」なんて…
もしそうなら、国産並みの値段になるはずなのに何故か安いのが不思議?


このように、やたらと「自社で加工」「自社で施工」を強調する業界なのです。



自社加工で素晴らしい墓石をつくり上げる石材店も中にはありますが、
多くの場合は、やはり香川県の「庵治・牟礼」や愛知県の「岡崎」、
茨城県の「真壁」など、加工産地の製品の方が技術レベルは上でしょう。



自社加工や自社施工を否定するわけではありませんが、
それが絶対の様な表現方法で消費者を取り込むのは如何なものか。

良いお墓が出来るかどうかの分かれ目は、「自社加工」「自社施工」よりも、
石材店の店主の経営姿勢や、お墓へのこだわりが大きく影響するのです。


石材店のHPを見ると面白いですね。
どの石材店も自社に有利な事ばかり書いてあります。(笑)
いえ、非難してるわけではありません。

私も大きな石材店や老舗石材店の経営者だったら、
「創業○○年の信頼の実績!」
「良い石材店の条件、○○○○○」
などと同じ事をHPには書きます。

対して私のような弱者は
「良い等級の石を使います」
「加工は絶対に間違いがありません」
「今までトラぶった事はほとんどありません」
という消費者が確認できない事をアピールするしかないんです。(嘘は書いてません、本当の事です)
弱者の戦略しかとれません。

私の立場は同じとは言いませんが個人的石材店よりも能島社長にずっと近いと思います。

良いお墓が出来るかどうかの分かれ目は、「自社加工」「自社施工」よりも、
石材店の店主の経営姿勢や、お墓へのこだわりが大きく影響するのです。


この言葉に物凄く賛同します。


もし才数と言う言葉を石材店から聞いたら、


普通に石材店と商談していれば「才数」という言葉を聞くことはありません。

競合に不利になる「才数」を入れる石材店はウソや言い逃れができないので素晴らしいと思います。

ただ商談に不利になるのは間違いなく価格だけを気にする消費者には説明も無しで逃げられてしまいます。


奈良の石幸さんは見積書に「才単価」を書かれています。
これはfacebookのメッセージのやり取りです。

お客さんに連絡も無しで断られるリスクがある中で見積もりに才数を書いてるのは素晴らしいですよね。


消費者が聞くこともない「才数」について記事にしてるのは理由があって、「正直な商売をしたい」からです。
石幸さんも同じ気持ちだと思います。

それと才数をお客様に知らせるのは販売価格が安い事を伝える意味もあります、私の場合は。

確か、石の坊さんも切数が書いてあったはずです。
さらにお客様には「展開図」も出されていました。
「展開図」とはお墓の各パーツごとの寸法が入った図面で加工する人に見せる図面で通常は契約者でも見る事はないです。


自社加工の石材店は極一部なので加工は中国です。(お墓の小さい地域は国内加工の墓石も多いですが)
なので才単価を左右するのは「石の等級」と「加工精度」です。

良い石を使って加工も上手な価格が高い中国工場か
良い石を使えない加工が下手な価格が安い中国工場か、
その中間か、
いずれにしろどこかの商社から購入するわけです。

いくら才数が分かっても、どこから輸入してるのか分かりません。
単純に価格差で決めてはならない理由があります。

価格だけを気にする人なら価格だけで決めれば良いと思いますが、納得できるお墓を建てたいと考える人は、見積もり価格だけではなく設計図の良し悪しと数回商談した営業マン(石材店の店主)の言った事を覚えておいて、言う事に一貫性があるかないかを判断して下さい。

国産石の自社加工、国内加工の場合は中国加工と比較して大きな価格差が生じます。
お墓の小さな地域でもあきらかに差が出て当たり前なんです。

自社加工ですとか国内加工ですとか言いながら才単価で数千円の差しかなかったら、それはおかしいですよね。

才単価だけで判断できるのは石材店側から正当な情報を提供されている場合のみです。
実は良い石を使ってるかどうかはライバル石材店に行って聞けば分かります。(あ~、言っちゃった、汗)
自社で加工してるというのもライバル石材店に行って聞けば分かります。

ただし、2社以上のライバル石材店に聞く事です。

この記事読んでる石材店さん、すいません。
でもあなたが良い石材店さんなら色々教えてあげてください。
きっと良い結果になると思いますので。