ムダ金になるようなリフォームは避けるべきです
お盆の時期になりましたので私も昨日お墓の掃除をしてきました。
富山の笠墓は竿石のてっぺんには絶対に手が届きません、和墓の場合は。
それで笠石の上に登って竿石のてっぺんを見てみたら、やっぱりありましたカラスの糞が。
なぜか竿石のてっぺんにはカラスが止まります。犬が電信柱にオシッコをかけるようにカラスが糞をするんです。
みなさんも竿石のてっぺんを確認してみてください。
見栄えが良くない・修理した甲斐がないリフォーム
この時期になるとお墓参りをしにいったら周りのお墓が建て替えられていて、新しくお墓を建て替えたいとか修理したいと来店される事が多くなります。
新しくお墓を建て替えられる場合と修理する場合とにわかれますが、気をつけなくてはならないのは修理する場合です。
修理したいという内容をお客様から聞くのですが、中には修理などしない方がいいのにという場合があります。
お墓の構造を見た時に今修理しても10~20年後にもう一度修理しなくてはならなくなってくると予想されるケースがあります。
舞台・外柵、または納骨室が十分でない場合です。
この場合、営業はこの二つのどちらかの方法を取ります。
- お客様の言われるままの修理をする
- 将来の事を考えたアドバイスをする
お客様の言われるままの修理をした場合は確実に修理代金が入りますが、将来的なアドバイスをした場合は、修理そのものが取りやめられる事になることもあります。
お客様の言われるままの修理をする
そのまま修理しても差し支えない場合もあるんですが、時には「なんでこんな修理をしたんだ?」と首を傾げたくなるような修理もあります。
舞台・外柵が不十分な状態のままお墓を修理した場合は完全に捨て金になってしまうでしょう。20年後くらいに舞台・外柵をやりなおさなければならない事が明白なのです。
それでもそのままお墓をリフォームしているんです。
巻石が将来ハズれてしまう可能性がある外柵や舞台をそのままにしてお墓本体を新しくした場合、20~30年後に巻石がハズれてしまった場合には全部解体しないと修理できない事もあるんです。
こういう修理をしてしまう石材店は良い石材店だとは言えないと思うのですが・・・
将来の事を考えたアドバイスをする
修理の内容が一時的な対策だけになってしまう場合、そのまま修理してしまう営業がいるんですが
私はいつも
「お客様、いまお客様の思ってる修理をしたら完全にムダ金になってしまいます。
ここを見てください。将来舞台・外柵を修理しなくてはなりません。
その時は全部解体しなくてはいけないんです。なのでいまの段階でお墓を建てかえてしまうか、20年後に建てかえるかのどちらかです。
いま修理してもお金がムダになるだけです。
いまならお墓の価格はまだ高くはなっていないので、建てかえるなら今です。
無理ならば10~20年後に新しく建て替えるといでしょう」
と答えていました。
お客様の希望通りの修理をしてしまうのか、将来の事を考えたアドバイスをするのか、
あなたはどちらがいいでしょうか?
お客様はちょっと修理すれば万全だと思ってるかもしれませんが、修理の内容によっては完全にムダなお金になってしまうことがあります。
私の場合はそういう修理を何も考えずにやってしまうというのは道義的に許されないのではないかと思います。
それで新しくお墓を建てかえるという提案をするのですが、今やれなかったら20年後でもかまいません(それ以前に不備が出た場合はその時に)と言ってました。
中には逆手にとって「今すぐに建て替えないといけませんね」などと言う営業もいますので気をつけてください。
もちろん簡単に修理して終わる場合は修理をします。
余計なお金を使わせるために新しくしたほうがいいと言ってるわけではありません。
こんな修理をしたらダメですよ、というような修理をする石材店や営業がいます。
まだ十分に使えるのに建て替えないとダメです、と言う石材店や営業がいます。
中途半端な修理はやめて思い切ってお墓の建て直しを進めたとしても、消費者によっては誤解されるかもしれません。
もちろん建てかえる時は構造が良くて価格も出来るだけ押さえたものを提供します。
50万円くらいの修理を考えてた人に200万円を超すような話をしてもダメです。せいぜい100万円前後で収まるような提案を心がけるべきでしょう。
石材店やお墓の紹介サイトに良い石材店の条件として
「親身になって話を聞いてくれる」と書いてありますが、
いずれまた修理をしなければならないリフォームをしてしまう石材店は良い石材店なんでしょうか?
親身になって考えた場合、修理そのものを取りやめ、いまのお墓を出来るだけ使って十数年後に新しく建てかえるという話になった場合、石材店の売上はゼロです。
目先の修理代金を取りに行く石材店と
アドバイスをした結果、修理そのものが無くなった石材店と
あなたはどちらの石材店を選びますか?