片思いの時って、本当に盲目。


先生のことしか見えてないし、世界は先生中心で回ってた。



それまでそんな強烈な恋をしたことが無かった私は、自分の頭がおかしくなってしまったのかと真剣に思ってしまった。笑




*




季節はもう冬になっていました。



授業が終わればいつも、由美くんと私という決まったメンバーで職員室に入り浸っては、授業の質問をしたり雑談をしたりして、いつの間にか私たちは先生たちととても仲良くなっていました。(あの怖い杉江先生とも。笑)


私たちはクラスの中でも成績が優秀だったので(自分で言うのも嫌だけど。笑)杉江先生とも割りと仲が良かったのです。



そのうち私は学校帰りにそのまま塾に行って、授業が始まるまで自習室で勉強するようになりました。

もちろん先生と一緒にいる時間を少しでも増やしたかったからです。



しかしある時、塾が開く時間になっても一向に先生が来ません。

1時間くらい待ちぼうけをくらって(しかも雪の中!笑)先生が来たんだけど、(先生はすごく心配してくれて、コーヒーを作ってくれました)お母さんはそんなことがまたあったら、私のことが心配だから先生と連絡が取れるようにメールアドレスを教えてもらいなさい、って言ったんですよね。



正直「やったー!」って思いました。これなら親公認だし、先生も教えてくれるでしょ!?



実は1回以前先生にアドレスを聞いて断られたことがあったんです。

「絶対いたずらメールとか送ってくるでしょ!?」

なんて笑いながら。

地味に傷ついたし。泣 勇気もって言ったのに・・・。


そんなわけで先生にアドレスを聞くことにしました。

もちろんお母さんがそう言ってた、って言って。



次の授業日に、先生に言おうと決めました。


授業が終わって、杉江先生は他の生徒の補習をしてて、

珍しく由美くんもいませんでした。



先「この前は本当にごめんね。。本部で会議がある日だったんだ(><;)」




私「全然いいですよ!ってか1時間もよく待ったでしょ?笑 



 それでなんですけど・・・





 お母さんに話したら、やっぱり連絡がとれないとまたこういうことが起きるかもだから、先生にアドレス教えてもらいなさいって言われました。」




ああ・・・言っちゃったよっ!



これでまた断られたら真剣に凹むし・・・




先「ほんとだねー、その手があったか!笑 ちょっと待って、紙取ってくるから」




紙にサラサラっと自分のアドレスを書く先生。


職員室に二人きり・・・



私の心臓は、告白でもしたのか!?ってくらいドキドキしてます。



先生とメールが出来るの!?


もう、夢にまで見たことです。




先「はい!多分間違ってないと思うから(・∀・)」



私「ありがとうございます!家に帰ったらメールしますね。無視とか嫌ですよ?((>д<))」





家に帰って、先生にもらった紙を携帯のメモリに登録する私。


自分の携帯の中に「岡崎健」の名前を見るのが嬉しくて、ちょっぴり恥ずかしくて、


胸が締め付けられるような気持ちでした。



寝る前にベットにもぐりこんで、



「水城です。登録よろしくお願いします。電話番号は***-****-****です。」



メール送信。



どうしよう、送っちゃった。。


先生、メール返してくれるかな?


ちゃんと、届いたかな?



なんて思いながら、



暗くした部屋のベットの中で、延々先生のメールを待ってる自分がいる。



うとうとしてきて、少し眠くなった頃。。


携帯が光った。








「岡崎です。登録完了しました。電話番号***-****-****」





なんだか事務的だな、なんて思いつつも、嬉しくて仕方なかった。




この、ほんの一瞬の時間を私たちは共有しているのだ。


そう思うと、顔がにやけてしょうがなかった。笑




アドレスを交換したことで、二人の関係が急展開することも知らずに・・・






気がつけばもう中2の冬が終わろうとしていました。


私は、自分が完全に先生のことを好きになってしまっているということを自覚し始めました。



塾のある日はいつも早く行って、授業が始まるまで先生とおしゃべりしたり

授業が終わってからもお母さんの迎えも遅くしてもらって、分からないところを質問したり、色んな話をしました。



ある日、友達が先生にプロフィールカードを書いてもらおう!って言って、先生に渡してるのを見ました。

(小中学校で流行ったやつね。笑)



もちろん私は先生が何を書いたのかすごく気になったから、友達に見せてもらうことにしました。



先生、秘密主義なのかほとんど空欄だよ!笑


もちろん、住所も電話番号もメールアドレスも、書いてません。笑


でも、友達に知られるのもなんか嫌だったからちょっとホっとしました。



書いてるところは・・・好きな音楽、得意教科、趣味、好きな食べ物、とかくらいだったような、、

詳細は忘れました。


しかも得意教科は。。なんと美術(笑)英語とか社会じゃないんだね。



趣味はサーフィン。これは何回も授業中に聞きました。


食べ物は寿司!これも聞いたなあ。



好きな音楽は「Simon&Girfunkle」


んっ!?知らないぞ。


「先生ー!これ誰ですか?」

聞いてみた。


「洋楽なんだけどね、癒し系ですごくいいんだよ~きゃー



先生嬉しそう。笑



気になったから家に帰って調べてみたら。。


なんと!音楽の教科書に載ってたんだよね。


「明日に架ける橋」


インターネットで探して聴いてみたら、透き通るような声で、「先生こんな曲聴くんだなあ。。」

って、新しい一面を見れたみたいな気持ちになって、なんだかすごく幸せな気持ちになりました。



片思いのときは、先生のことが、特に「先生」じゃない一面の先生を知りたくてたまらなかった。


だから、普段の「素」の姿を少しでも知ることが出来たら、他の子たちよりちょっとでも先生に近い存在になれたような気がしてすごく嬉しかったんです。






一人、また一人と人数が少なくなってしまった教室。


ついに広い教室にたった7人だけ。


一番仲の良かった優ちゃんも辞めてしまいました。


理由は、杉江先生についていけなかったから。みんな同じ。




その少し前(私が中学2年になったくらい)から、私は岡崎先生のことが気になり始めていました。


優しくて、話がおもしろくて、生徒思いの先生。

いつも楽しそうで、笑顔が素敵な先生。


一目ぼれ、なんて強烈な惚れ方なんかじゃない。

でも、岡崎先生を見ていると、話していると、なんだか幸せな気分になっている自分を見つけました。


岡崎先生ともっと話したい、先生のこともっと知りたい・・・


でも先生の周りにはいつも沢山の生徒がいました。

やんちゃな男の子たちも、先生といつも話していたから、授業中も休み時間も、なかなか先生に話しかけられなかったわけです。



それが、みんなが辞めたことで状況が急変したのです。



授業中も、先生が絡んでくれることも増えたし、職員室に入りやすくもなりました。



話せば話すほど、先生の素敵なところを知って、さらに好きになって・・・



冬になるころには、私は完全に先生に恋してました。


先生にほめられるために、英語を一生懸命やりました。


先生と話すために、何度も職員室へ質問に行きました。


週に2回、塾へ行く日のために、先生と話すための話題を沢山集めました。


質問したいところをチェックしました。



家に帰ってからは、お母さんに先生の話ばかりしてました。笑


寝るときは、その日先生が言ったことや先生の笑顔を思い出しながら眠りにつきました。


いつの間にか、塾に行くことが楽しくて仕方なくなりました。



こんな感じに、先生といつのまにか接近していました。