2017年が始まりました。昨年5月末以降、ブログの投稿がストップしていましたが、再開したいと思いますので、暇つぶしに読んで頂ければ幸いです。

これから何回かにわたって、ファイナンシャルプランナーの視点もまじえながら、私が今最も気になっている日本経済の低迷、そしてそこからの脱却のポイントについての私見を展開してみたいと思っています。

 

昨年発表した電子書籍『変だよ!日本の常識』にも書きましたが、バブル崩壊以降、20年以上、日本経済はデフレから脱却できず、経済成長がほとんど止まっており、名目GDPは500兆円前後で全く増えていません。

安倍政権発足以降、デフレ脱却に向け、大胆な金融緩和、積極的財政出動、規制緩和、成長戦略等を展開し始めましたが、消費税増税の影響や不十分なデフレ脱却政策(追って政府の政策の問題点にも触れていきたいと思います)により、いまだに経済成長率を見ると、目を覆うような状況が続いています。

2015年度のIMFの世界経済成長率ランキングを見ると、日本は0.539%で世界189ヵ国中160位で、先進国の中では最下位といった状況で、2016年度も昨年の10月時点のIMFの見通しでは0.51%です。

 

経済規模(名目GDPドル総額)で見れば、今のところはまだ、米国、中国に次いで世界第三位に位置しています。GDPはご存知の通り、国内総生産のことで、『国内で新たに生産されたサービスや商品の付加価値の総額』で、平易に言えば『日本で皆が働いて稼いだ儲けのトータル』です。

日本は経済規模世界第三位(IMFが発表している購買力平価GDPでみると、1位中国、2位米国、3位インド、4位日本となっています)、立派じゃないか、と思われるかも知れませんが、先進国の中では米国についで人口が多いのですから、世界第三位もある意味あたりまえと言えるのではないでしょうか?

 

その国の経済の生産性を見るには一人当たりのGDPを見ることが肝要です。2015年度の日本の一人当たりのGDPの世界ランキングは26位で、G7ではイタリアに次いで生産性の悪い国です。意外だと思いませんか?名目ドル建てで見ると為替の問題もあるので、購買力平価でも見てみましょう。31位に落ちてしまいました。日本は世界でも海外純資産が最も多い国なので、海外の日本人が稼いだ金額も含めた国民一人当たりの所得(GNI)で見てみても、残念なことにG7の中ではイタリアに次いで低いのが実体です。

 

日本人は真面目で、働き者で、生産性を上げて経済大国になったものだと思っていたのが、実は人口急増により世界第二位の経済大国にまで登ったんだと思うとちょっとショックですよね。(戦後の焦土からの復興は目覚ましいものではありましたが)先進国の中で、日本の生産性が悪いという実体が、日本経済復活のための非常に大きなポイントになるので覚えておいて頂きたいと思います。

 

1人当たりのGDPが低いのは、日本が直面している少子高齢化の問題、即ち生産年齢人口の減少のせいではないかと思われるかも知れませんが、追って説明したいと思いますが、現段階ではその影響はまだ出ていません。残念ながら、昔から日本人の生産性はそれ程高くないという残念な数値が出ています。

人口減少(生産年齢人口減少)問題が、経済成長の足かせとなってくるのは間違いのない事で、この問題の対応についても追って私見を展開したいと思っています。

 

経済が伸びないことには、私たちの生活レベルの低下は免れず、(私のような年金生活者にとってはデフレ不況であることは、経済的には助かるのですが)財政赤字の拡大による緊縮財政から、国の社会保障の質の劣化も避けられません。

日本人はかなり豊かになって、それ程欲しいものもなくなってきたのだから、経済的な豊かさを求めるより、心の豊かさを求めれば良いのだという人もいらっしゃいますが、経済成長がないと、そのうち金銭的貧しさから、心の豊かさなどと言えなくなってしまうと思います。

 

この国に生まれ、現役時代25年間海外で生活していた私には、ある程度日本の良さも問題点も見えていると自負しています。

勤勉で、まじめな日本人が住む、この美しい国日本がバブル崩壊以降経済成長がほとんど止まり、不況からの脱却が出来ない状態にいることが残念であると同時に、現役世代の皆さんの今後が非常に心配になります。少子高齢化、人口減少という現実が眼前に迫り、これが経済成長の大きな足かせになるのは事実です。一日も早く日本の実体を正しく理解して、この国の経済復活への思い切った改革を考えて頂きたいと思います。

 

次回は政府の政策も含め、日本の現状分析を掘り下げてみたいと思います。