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（↓）日常的な呟きは、こちらに載せております♪
前回のお話の続きです。
警察官の霊は、私の言葉に対して、傲慢と偏見の意識しか返さず、まるで話になりません。
＜いい加減になさい＞
私は、ぴしゃりと言い放ちます。
＜私には、視えるわ。
あなたは元々、とても正義感の強い人だった筈。
市民を守りたい。誰かを救いたい。悪しき者を懲らしめたい。平和な世の中にしたい。
最初はそういう気持ちで、警察官になったんでしょう？＞
私の言葉に、警察官が微かに動揺するのが解ります。
＜なのに、今のあなたはどうなの？
何の罪もない人に取り憑き、霊障や霊夢で苦しめ、完全な悪霊になりかかっているじゃないの。
守りたかった一般市民に対して、何てことをするの？
あなたは、〝悪を懲らしめる正義〟で居たかったんじゃないの？
悪人は、絶対に許さない。だから、自分が悪人になるなんて、自分自身が許さない。
そんな真面目な人間だったでしょう、本来のあなたは＞
≪……！≫
警察官から、ハッとしたような意識が伝わってきました。
＜あなたの、弱い者を助けたいという気持ちは、他者から認められたい・人の上に立ちたいという欲求の、裏返しだった。
私はそれを、悪いとは思わないわ。その欲求があるからこそ、あなたは実際に誰かを救ったり、悪人を捕まえる事も出来た筈。
自分の欲求を、ポジティブな方向に生かす事が出来るのなら、それで良い。
…でもあなたは、最終的に自分の欲求に絡め取られ、己の怠惰に支配されてしまった。
自己承認欲求を満たしたり、自尊心を補う手段が、〝弱い者を助ける事〟や〝社会貢献〟というポジティブなものから、〝自分より弱い者をばかにする事〟や〝権力を笠に着て威圧する事〟という、ネガティブなものへと変わって行った。
優しくて穏やかで、毅然とした警察官で在りたい。…そんな風に思っていた、若き日の自分自身なら、絶対になりたくないと思ったであろう人間像に、自分がなっていってしまった。
あなたのお父様が、正にそんな感じの人で、そんな父親をあなたはとても嫌っていた筈なのに。知らず知らず、大嫌いな父親と同じことを繰り返してしまった＞
私の言葉を、警察官は黙って聞いています。
＜…初心に還りなさい。
自分が守りたかったものが何かを、思い出しなさい。
自分がどんな人間になりたかったのかを、思い出しなさい。
肉体が滅びても、あなたの魂はまだ〝生きて〟いる。
あなたの正義も、あなたの魂の中で、まだ息づいている。
死は、終わりじゃない。あなたの中に光が在ることを忘れてはならない。
次の段階に進む為に、学ぶことをやめてはならない。光を手放してはいけない！＞
警察官が、自分の内面と向き合う気配。
自分がなりたかったものを、思い出そうとしている気配。
…あぁ。ちゃんと私の話を聴いている。
やっぱりこの人、根が善人で真面目だなぁ。
＜ゆっくりと、時間を掛けて考えなさい。
良い方向に進みたいと、本気で思うのなら、私に出来る事はしてあげましょう。
気持ちの入れ替え次第では、私のもとで修業する事も許可します。
誰かを救いたいと思うのなら、私の仕事を手伝うのは、良い経験になる筈よ＞
ここまで話をして、私は警察官とのコンタクトを、いったん切断しました。
ほぼ私の独り言みたいになってしまいましたが(^_^;)次回に続きます。
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