女王の「チケット・パワー（集客力）」は絶大だった。2010年バンクーバー冬季五輪女子フィギュア金メダリストのキム・ヨナ（22）が出場する総合選手権大会（1月5・6日、ソウル木洞アイスリンク）の入場券は27日の発売開始とほぼ同時に完売した。同日午後5時からインターネット通販サイト「インターパーク」の前売りチケット受付ページでショートプログラム（5日）とフリー（6日）の入場券が発売されると、瞬く間にに売り切れてしまった。1分もたたないうちにチケット購入ウインドウへのアクセス自体が不可能になったのだ。
木洞リンクは5000席あるが、チケットの販売代行を手がけたオール・ザット・スポーツによると、視界が悪い最前列を除き、まずは3400席のチケットを売ることを決めたという。2階の1200席（1万9800ウォン＝約1600円）と3階の2200席（1万5400ウォン＝約1230円）だ。
フィギュアのファンたちは前日午後6時ごろ、大韓氷上競技連盟のホームページにチケット販売の告知が掲載されると、緊張して「クリック戦争」の開始を待った。知り合い同士で数人がそれぞれの日に分かれ、同時にチケット購入手続きを試みるケースが多かった。
キム・ヨナが韓国のファンの前に立った最後の試合は、08年12月に開催された国際スケート連盟（ISU）グランプリ（GP）ファイナルだった。その時の会場となった京畿道高陽市のオウルリムヌリ・リンクは3500席だった。もともとは2500席だったが、「少なすぎる」という不満の声が多かったため、連盟側が2億ウォン（現在のレートで約1600万円）を投じ、臨時の座席1000席を追加設置したもの。連盟は今回のチケット販売収益金全額をフィギュア若手育成に使う予定だとしている。
キム・ヨナは昨年のモスクワ世界選手権2位以降、進路について悩んでいたが、今年夏に選手復帰を決めた。今月初めに開催されたNRW（ノルトライン＝ウェストファーレン）杯（ドイツ・ドルトムント）では200点を上回り優勝、健在ぶりをアピールした。総合選手権では「ザ・キス・オブ・ザ・バンパイア」（ショートプログラム）と「レ・ミゼラブル」（フリー）での演技を披露する。総合選手権で優勝したシニア部門の男女選手は、来年3月の世界選手権（カナダ・オンタリオ州ロンドン）への出場資格を得る。
成鎮赫（ソン・ジンヒョク）記者
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版
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