1日目(1月20日)その2 -まだ分からないまま- | コロナ濃厚接触者とその家族

コロナ濃厚接触者とその家族

年の離れた夫婦と猫2頭。
2021年1月20日、夫の孝さんがコロナの濃厚接触者になりました。
2週間の自宅待機、その様子を日記に書こうと思いました。

警察から電話があったのは、利用者さんが病院に行ってすぐに亡くなられたようなので、その時の状況と、経路を聞きたいようでした。

 

本人も混乱しながら答えていて、でも警察の人は介護タクシーがどういうものだか分からないらしく、何故、コロナ患者を運んだのかという感じでした。

 

警察の方では濃厚接触者になるのかどうかの判断はできなく、後で保健センターから電話が行きますので、その指示に従ってください、と言われました。

 

 

コロナ濃厚接触者の定義(厚生労働省)

 

1.距離の近さと2.時間の長さです。

必要な感染予防策をせずに手で触れること、または対面で互いに手を伸ばしたら届く距離(1m程度以内)で15分以上接触があった場合に濃厚接触者と考えられます。

 

 

だ、そうです。

車はワンボックス。ご自宅から病院までは10キロ離れていました。

お互いマスクをしていて会話もせず、でしたが

 

 

問題は2つ

 

1つはご家族様

付き添いの奥さん、また別の車で娘さん。

このお二人も利用者さんがコロナだと知りませんでした。

つまり、普通に接していたわけです。

家庭内でマスクをし、消毒をするということはまずないでしょう。

家から帰った時に手洗いうがいをするくらいでしょうか。

 

利用者さんは3日前くらいから容体がおかしかった

と言うことは感染してから3日以上は経っているということです。

 

その状態の人と普通に接していたということはご家族様もコロナの確率が高く、むしろ逆にご家族様から利用者さんに移った可能性もあります。

 

 

2つ目はその後の事

車の運転中は外気導入にして、窓を少し開けて走っています。

私は各利用者さんを降ろして自分一人の回送になった時に窓を全開に開けてしばらく走ります。

孝さんはそれをしていなかったらしいです。

 

正直な話

最初の緊急事態宣言が出たころは私達も緊張し、あるドライバーさんはゴム手袋をはめて運転していましたし、

私も毎回消毒をしていました。

 

でも、ここまで長くなると気が削がれてしまい、そこまで気にしなくなったのは事実です。

 

すぐに換気をし、利用者さんやそのご家族が触れたところを消毒していれば、リスクはだいぶ下がったと思います。

 

 

まぁ、後で言っても仕方のない事ですが・・・

 

 

 

電話を切り、私が話す間もなく次の電話

同業者からでした。

 

介護タクシーの仕事は予約制です。

そして、病院の退院・転院が多く、予約はその時間帯に集中します。

午前中の9時~11時。

この時間帯に退院・転院が多いので、予約はバッティングすることもしばしば。

 

介護タクシーは個人でやっていますが、何となく仲間が十数人いて、その中で仕事のやり取りをしています。

ぽっかりと時間が空いていたり、同じ地域だったりするとすぐに動ける人に頼むことでスムーズに行くからです。

 

その電話も次の日の仕事の事でした

「金曜日?空いてるよ、1人は動いているけれど、1人は空いている」

 

ちょっと待て?!

 

仕事受けるってどういうこと?

 

あまりの無防備さにカチンとくる。

 

 

電話を切った後

 

「あなたさ、分かってるの?」

私達が仕事で送迎しているのは体の不自由な利用者さん。

つまり、コロナに罹ってはいけない人たちの最たるところ。

 

今の世間の状況、この地域でもコロナ患者が増えている、そして今日はコロナの患者さんを乗せてしまった。

その後の消毒などの処置もせずに。

 

なのに、次の日に仕事って?

 

本人は

「まだ濃厚接触者なのか分からないから」という

 

「でも、濃厚接触者じゃなかったとしても、せめて2,3日は大人しくしているべきじゃない?」

 

「・・・」

 

 

何、考えてるんだろう?とムカムカしてくる。

TVずっと見てて、ニュースばっか見てて、コロナこんなに言われているのに、この人、いったい何を見ているんだろう?

これだけ騒がれていて、これだけみんな気を付けてって言っているのに、仕事するつもりって大丈夫か?

 

 

・・・こういう人が感染を広げるんだなと改めて思った。

 

 

私がガツガツ言っていたら向こうもカチンときたらしい

 

 

「今さっき電話があったばかりで、考えがまとまらん!」

 

いやいや、だからって仕事は受けんなよむかっ

 

 

膠着状態でいたら利用者さんから受診が終わったとの電話がかかってきて、私は病院へのお迎えに行きました。